婚約者様の事情
千陽が可愛い…。
早く自分のものにしたいのに。
宇水の師匠に止められた。
師匠いわく。
「きちんと、力の加減が出来るようになるまでだめ。」
なんだそうだ。
まあ、最初から抱きつぶしたからな。
信用ないのはしかたないが。
「ハルさん、今日はおつかれさまです。」
光田さんが愛竜ななの世話をしながらいった。
そういえば最近、五穂と婚約したといってたな。
「光田さん、婚約したそうですね。」
オレは言った。
「ええ、五穂としたんですよ。」
平然と光田さんは言った。
「オレも婚約したんですけど、女性ってどうしたらいいんですかね。」
オレは聞いた。
光田さんの方が先輩だ。
五穂もそうだけど…酒飲み友達だしな。
「やっぱり、可愛がるにつきます、膝の上にのせたり、だきあげたり、キスしたり、一緒にお風呂はいったり…。」
光田さんがうっとりいった。
その白い髪でおおわれた頭に雑巾がクリーンヒットした。
「この、エロウサギ!!」
五穂が言った。
怒ってるみたいだ。
「五穂、なんで怒ってるんですか?」
光田さんが微笑んだ。
「胸に手を当てて考えてごらん、光田!あんなはずかしい事、後輩に言って~。」
五穂が叫んだ。
「婚約者への接し方聞かれたから言っただけですよ。」
光田さんが言った。
「ハル?婚約したんだ、おめでとう!酒のみいこう!摩訶不思議に!」
五穂はなんでも酒のみにつなげるからな。
「許しません、今日は休肝日です。」
光田さんは五穂を抱き上げて言った。
おかしいな、五穂の方が戦闘能力あるはずなのに。
「参考にならないわよ。」
事務員の立山さんが言った。
「そうなんですか?」
オレは言った。
「バカップルだもの。」
立山さんが言った。
バカップル?なんだろう?
でも、羨ましい。
...まて、オレは千陽を抱き上げてるし、キスもしてる。
あとは...膝上だっこだな。
風呂は羨ましすぎるだろう。
「で、千陽さんでしょう?どっちがうけでせめなの?」
立山さんが言った。
うけ?せめ?武術訓練のことか?
「お互いに攻めたりうけたりですが。」
なんでそんな事気にするんだ?
「キャー、いいわーのぞきたい~!」
立山さんが言った。
「五十嵐道場でよく(武術訓練を)しています、
よかったらどうぞ。」
オレは言った。
立山さんはなんかぼーとぶつぶつ言ってる。
神聖な道場でなんとか?
よく分からないな?
まあ、今日も、千陽を可愛がりにいこう。
膝上だっこもしよう。
あいつはオレがいきなり言い出したと思ってるが...。
別にいきなりじゃない。
はじめてあったその日のうちにオレは千陽のとりこだった。
だから、一番の親友の地位をキープしてたんだが。
覚悟しろよ、千陽。