婚約者様をおいて研修中
まったく、モフィル女王陛下もイライアス王子殿下もどうかしてる。
いたいけな一般庶民をいじめないでください。
「ラシュルド王国の女王陛下とイライアス王子殿下、御寵愛の小さい少女ってなに?私大人だよ…。」
私は端末の配信を見ながら呟いた。
大体女王陛下はともかく、
なんでイライアス王子殿下まで
手の甲にキスするのさ。
「騒ぎになってしまったようですね。」
イライアス王子殿下がやって来た。
今は、次元の歪みの視察の準備中だ。
「ええ、そうですね。」
私は愛想笑いを浮かべた。
「千陽ちゃんが可愛い過ぎるのが罪なのよ。」
女王陛下がうっとりと言った。
朝食後から女王陛下にとりつかれてる。
可愛い過ぎるってなにさ。
「そうですね、そなたは可愛すぎる。」
イライアス王子殿下が微笑んだ。
まったく、王族どもはどうかしている。
「禁呪の島にいくそうですね。」
イライアス王子殿下が言った。
「はい。」
歪みが残っているらしい。
昔、翼人の翼が腐って落ちる
禁呪をかけたヤツがいて
一人の翼人が気がついて
自分の翼を失いながらも仲間に
警告をしてその人だけで被害者はすんだんだって。
その人のその後はよくわかってないみたいだ。
今はその禁呪は解かれてて
歪みだけが残っている。
「私も行くわ。」
女王陛下が言った。
「駄目です、これから、竜騎士舎の視察と竜の宅配便の視察です。」
女王陛下の側近のナイジェルさんが
女王陛下を支度させるために引きずって行った。
「千陽ちゃん~。」
女王陛下の叫び声が聞こえた。
女王陛下をあんな扱いでいいのかな?
「殿下も準備なさってください。」
イライアス王子殿下の側近らしい人が言った。
「仕方ないですね、千陽、また会いましょう。」
イライアス王子はまた
私の手の甲にキスをおとした。
やめーて、ハロにもやられてないのにダメージです。
「千陽、すまん、女王陛下の護衛業務が優先だ、本当はお前と一緒に行きたいが...。」
そういいながらハロは対抗心なのか手の甲にキスをした。
「ハロ、手首痛い。」
私は言った。
「すまん、千陽。」
ハロが言って抱き締めやがりました。
「ハロ、苦しいよ。」
私は言った。
「すまん!」
馬鹿力のハロは力を調整した。
ああ、いくまえからダメージだよ。
禁呪の島は緑が多い普通の島だった。
石碑がたってるくらいで
無人島になっている。
「空間の歪みは残ってるんですよ。」
案内してくれた全国空間術協会
の一次界支部の人が言った。
感覚を広げると確かにそこの
古い...古代の歪みがあった。
サイラさんあたりが狂喜乱舞しそうだけど。
私は別に歴史好きの変態じゃないもん。
「すごいですね、さすが空間管理師准一級ですね。」
協会の人が言った。
宇水の妖怪が
僕の孫が二級なんてあり得ない。
って規定満たしてたのに
とらなかったら去年脅されたんです。
...だから、余計に研修に出されたのかな?
私が所属してる空間管理チームで
准一級私とラージャさんだけだし。
うーん、女王陛下のせいばかりと言えなくなってきた。
まあ、せっかく一次界まで来たんだから
しっかり研修して帰りますよ。




