婚約者様と調査中
不味い、しくじった。
私、危機一髪?
「ちょこまか、なにか探っているようだね。」
わー、悪人のセリフだよ。
この人は実は、竜の左目隊の竜騎士団長です。
ハロのもと同僚らしい。
竜の左目隊って言うのは、右目隊とあわせて
近衛に当たる騎士団です。
ハロの古巣なんです。
うん、だから味方のはずじゃない?
さっき、手分けして探しててハロとはバラけたんです。
「女王陛下の縁談相手を知りたいんです。」
私は言った。
「....ハロルド・セーライトだよ、今まで出てたのは。」
団長が言った。
...あのさ、なんで恨みがましい目でみてるのさ。
「ハロルドが女王陛下の夫になれば左目隊も注目されたのに。」
わー、地雷踏んだ?
でも、女王陛下の好みじゃ無さそうだよ。
注目されると予算が増えるとか?
「別れてくれませんかね。」
団長が迫ってきた。
ちなみに団長は女性です。
「別れない。」
ハロが来たよ。
あー、やばかった。
後ずさったら落ちちゃう山がちの地なんだよね。
ラシュルドって。
「なぜ?脅されてる?」
団長の目に剣呑なものが宿った。
わー、槍に手かけるなー。
「脅される?オレがか?」
ハロが鼻で笑った。
あおるなよ。
「脅されるわけないだろう。」
ハロが言った。
「宇水の一族は陰謀がお得意と聞いたけど。」
団長が言った。
陰謀得意なのおじいさまですよ。
「あの、ムーラア帝国のギハセーダ公はやっぱり、縁談相手なんですかね?」
成熟度はどのくらいだっけ?
「ギハセーダ公?なんでそんなこときくの?」
団長がやっぱり槍に手をかけたまま言った。
「女王陛下が気になることを言ったので。」
本当にそれだけだな、動く動機。
「...そう、あなたの利益にはならないと思うけどね。」
団長が言った。
ああ、槍から手を離してくれたよ。
「利益はいいんですよ、なんでって言われても...気になるんですよね、女王陛下のあの嫌そうな態度が...。」
私は言った。
確か関係ないっちゃないけど...。
好奇心かな?義務感?
よくわかんないや。
「...面白いお嬢様だね、あなたは。」
竜騎士団長が言った。
「千陽は発想がゆたかなんだ、ローズ。」
ハロが言った。
ローズっていうんだ。
発想がゆたかね。
「ハロルドが三次界のドラゴン急便に異動を希望した時も宇水のお嬢様のせいだと思ったけど。」
ローズさんが言った。
私のせいなんかい?
「千陽を他の男のものにしたくない。」
ハロが微笑んだ。
う~ん、計画的なにおいがする。
いつからハロは私の事異性として見てたのかな?
というか...その計画おじいさまがたてたんじゃないの?
「キハセーダ公は女性だし、旦那がいる...縁談相手はサティア王国の王女についてる誰かじゃないか?」
ローズ団長が言った。
う~ん、どうだろう?
もう少し調査かな?
それにしてもおじいさまひどいよ。(決めつけ)
ハロとは親友な関係がいいのに。
家帰ってら槍習おうかな?
おじいさまを師匠にさ。
そうすれば、孫と弟子の
ダブルの効き目でハロとの婚約なんとかしてくれるかも。




