プロローグ 親友さんから婚約者様に退化しました?
不定期開催ミニコーナーです。
昔書いたノートからネタを
拾ったら主人公連中が微妙に違う方向へ
いってしまいました。
よろしくお願いいたします。
ねぇ、親友って思ってたの私だけ?
いつから思ってたん?
「...おい、聞いてるのか?」
ハロルド・セーライトの声がする。
「...え?なんか言った?」
私は我に返った。
なに言われたんだっけ?
「よく聞け、オレと結婚してほしい。」
ハロが言った。
「ま、まじ?」
私はたじろいだ。
「ああ、本気だ。」
ハロが言った。
さかのぼること数分前...。
私、宇水 千陽
はこのハロルド・セーライトと
五十嵐道場で手合わせしてた。
「千陽、オレが勝ったら、願いを聞いてほしい。」
ハロルドが結構真剣な顔していってたな。
......負けたんです、ええ、多分、気合いの入れ方の違いだと思います。
道場の天井と綺麗なハロルドの顔を見ながら
自分はまだまだだなって思いました。
「どうして、私と結婚する気になったわけ?」
私は聞いた。
「オレの背中を任せられるのがお前だけだからだ。」
ハロルドが微笑んだ。
それは私もそうだけどさ。
私の職業上実戦ないしな。
「よく、わかんないな?」
私は言った。
「オレの事嫌いか?」
ハロルドが言った。
「好きだよ。」
親友としてだけど。
「じゃあ、問題ないな。」
ハロルドはそういって
床から私の抱き上げだ。
「く、苦しいです、ハロさん。」
赤ちゃんだっこで抱き潰されるってなに?
「そうか?加減が分からない。」
ハロルドが力を調整しようとしてるまに私は
意識が遠退いた。
頼む、ハロルド。
諦めてくれ。
私はまだ死にたくないもん。
「だからさ、本気なのはわかるけどうちの孫抱き潰さないでくれる?」
あ、声がする。
「すみません、師匠。」
ハロが謝ってる。
「千陽?戻ったか?」
あ...五十嵐の長老だぁ。
「よかった、生きてたね。」
宇水の妖怪もいる。
気がつくと布団に寝かされてた。
ハロも心配そうに見てる。
「ハロ...冗談だよね。」
私は言った。
「本気だ。」
ハロが言った。
本気なんだ。
ええ?じゃあ、負けたから結婚?
「いきなり、プロポーズしないで事情説明しなよ、ハル。」
宇水の妖怪が言った。
「ああ、そうですね。」
ハロが言った。
「本国のラシュルドから命令があってこの間、王宮に登城したんだが。」
ハロは言った。
ハロはドラゴン急便の竜騎士だ。
でも、前は本国の竜の左目隊の竜騎士だった。
異動したんだよね。
「それで?」
その事とプロポーズと関係あるんだよね。
「モフィル女王陛下に内々に夫にならないかと打診された。」
ハロが言った。
おお、いいじゃん、大出世だよ。
「よかったね。」
私が言うとハロは私の手を
にぎったんだろうけど痛い!
「痛いよ、ハロ。」
私は涙が出た。
「...私は宇水千陽と婚約してると断った。」
ハロがてのちからを調整しながら言った。
ええ?どうしてそんな嘘っぱちいうのさ。
「で、偽装で結婚申し込んだんだ?」
私はいちるの望をかけて言った。
「偽装?そんな分けないじゃん。」
宇水の妖怪が笑った。
「本気だ、結婚してくれるよな。」
ハロが言った。
本気で気が遠くなってきた。
「負けたんだし、当然だよね。」
宇水の妖怪が笑った。
「千陽、どうしても嫌なら、ハロルドを倒せ。」
五十嵐の長老が言った。
多分、無理だ。
私、本気のハロより
弱いもん。
ええ?
じゃあ、結婚?
「抱き殺される?」
私は呟いた。
「ハル、特訓だよ。」
宇水の妖怪が言った。
「はい、師匠。」
真剣にハロが答えた。
ああ、本気だ。
ハロは好きだけどさ。
恋愛感情じゃない。
どうしよう?




