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【エピローグ】


————————————————————————————————————


【視野15】「田舎町の若い教員」


————————————————————————————————————


「え〜。ウドド運行列車が破壊された事で、一時的に魔法源泉が停止したと。

 ……これが320年前に起こった、ウドド運行列車破壊事件だな」


私の授業を聞いた生徒達は、涙を目に浮かべているが、

それは欠伸あくびを食い殺した余韻だと、気付いている。


「この事件が発端で、魔法源泉に依存する体制を疑問視する声が上がった、

 古い体制を見直す事が求められたんだな〜」


生徒達の多くは、首を揃えて丸い時計盤に目をやり、

今日一番の真面目な顔で、いまか、いまかと期待を膨らませている。


「昨今では主流になった化学は、その時、召喚された『勇者』の持っていた

 『スマアトフオン』なる、装置によってもたらされ、開拓された。

 当時、それは魔法に変わる新しい…」


その時、教室内に大きな鐘の音が響き渡った。


「あ〜……もう、終わりにしようか」


わぁあ!!と、生徒達が一斉に立ち上がり、

放課後を満喫しようと走り回り始める。


私は、それを見て、怒るでも、呆れるでもなく

「まぁ……そんなもんだわな」と思う。


でも、考えていた程『虚しい』とは、感じなかった。


教卓から教室を見渡す。

生徒達は、皆、同じ特徴を持っている。


皆、白髪に褐色の肌。


「それでも、きちんと線路は繋がっているんだなぁ」


「先生なんか言った?」


「良いや。気をつけておかえり」


私は、若い喧騒に背を向け、そのまま教室を出た。


教員室に戻ると、私の姿を見た初老の教員が会釈をしてくる。

荷物をまとめ、一番に帰宅の準備を進めた。

他の教員がまだ、机に向かう中、帰宅する。


それを咎める者は、誰も居ない。


トボトボと、海に面した田舎町の平和な風景が流れる。

穏やかに肌を撫でる心地の良い潮風、

健やかに育つ若々しい花々、

水平線の向こう、かすむ様に見える町並みには、

巨大な鋼鉄の建造物が見える。


地続きにある物は、全て繋がっている。

そんな当たり前の事が、なぜか嬉しく感じた。


「ただいま」


家に帰り、脱いだ帽子で顔をあおいでいると。


トタトタと、軽い足音が聞こえる。


やがてキッチンから、小柄な少女がせわしなく現れた。

艶やかな白髪と褐色の肌、身に着けるのは、特注のメイド服だ。


「旦那様!!おかえりなさいませ!!」


少女は、やたらと分厚い、けったいな手袋をつけてから、

私のカバンを受け取ってくれた。


「ただいま。ナナミナ、外は暑いねぇ」


「私は暑くありません!

 旦那様が太っているのが悪いと思います!!」


「ははは!辛辣しんらつだなぁ〜ナナミナは、誰に似たのかな?」


小さな悪魔に荷物を任せて、キッチンへ向かうと、

相変わらずの黒い服を小麦粉で真っ白にする、愛しのハニーが居た。


「あぁ…お帰り。旦那様」


「ただいま。今日はまた、何をしてるんだ?」


「今日はパンを焼いてみたのだが……この有様だよ。食べる勇気はあるかな?」


「そうかそうか…くんくん。

 う〜ん!!香りは抜群だな!」


「……いや。私の体を匂ってどうする?」


「へへへ!!!」


バタンと扉を強く締める音。


振り返ると、仏頂面のナナミナ。

口を尖らせて、いじけて見える。


「また2人でいちゃついてる〜!!

 曾曾曾曾(ひいひいひいひい)おばあちゃんの書いてた通りだ!!

 『見てられない』だよ!!!」


その様子、その仕草が可愛くて、面白くて

懐かしくて、ただ少し寂しくて

俺たちは、2人して笑った。


私は思う。


歴史とは、人生という車両を引き連れて未来へ向かう

長い、長い、一つの列車なのだと。


頑張らなくちゃいけない時に、頑張らなかった者。


才能に恵まれず、我慢して生きた者。


自分を信じられず、不安から逃げた者。


愚鈍に産まれて、誰にも必要とされなかった者。


そんな、ありふれた人の『荷物』を引き連れて

それでも先へと向かう。


いつかその『荷物』が、意味を持つ事を願いながら。

───中編(122,316文字)の(今回の分析)──────────────


プロット設計(1時間)

プロット作成(B5ノート156P) 30日(71.5時間)

打ち込み27日(102時間)

校正 (33.8時間)


総合時間、2ヶ月3日


【作業の総括】

プロットに時間がかかりすぎている。

と言うか、プロットの意味合いを理解していなかった。

下書きとしてプロットを扱っていた。

次回はもっと簡潔なプロットで、時間短縮を。

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