【14】「最強の魔法」
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【視野13】「キャリバン・ト・キャリバーン(4)」
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その光景を見た私は、かつて自分の師に問いかけた
幼稚な質問を思い出していた。
最強の魔法とは、一体何か?
師はためらわず、悩まず、答えた。
「それは、神が、神を殺す為に作った魔法だよ」
概念上、それは魔位25示という桁外れの領域にある。
まさに神域の御業だ。
それが本来の目的を成す為に行使された。
空中に吹き飛んだウドド運行列車の頭上から、
パールホワイトの魔力が錬成され、一直線に虚神の体へと直撃した。
存在の相殺。
それがあの魔法の本質だと、
魔法の道を志す者なら誰でも分かると思う。
互いを喰い殺す様な───
おおよそ神が行うとは思えない、
下品で、無様な魔法だった。
最強とは、優雅さもプライドも捨てた、
ただ、相手を殺す事だけを追求した者なのだと、今更知った。
神の本質とは、その影響力に対して、なんと稚拙な事か。
こんなものに命を弄ばれたの?
読書しながら、はにかむマルケリオン。
勇者マコトの遠くを見つめる瞳。
王国兵達が、ふざけてはしゃぐ休憩時間。
虚神が消え失せる頃に、
私は、
歯を食いしばり、目元を真っ赤にして、感情に耐えていた。
ふと、隣を見れば、大口を開けて、
子供の様に泣き喚く半裸の魔女が見えた。
彼女には触れられない。
でも、私は、彼女の心に触れられた気がして、
やっぱり私も大声で泣いた。




