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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

婚約破棄後の物語

親愛なる者へ

作者: 宮城谷七生
掲載日:2022/12/27

久々の短編です。

婚約破棄を起こした元王太子のその後を描いております。

ご感想お待ちしております。


追記

ご感想ありがとうございます。

婚約破棄もので別視点で描きました。

余裕がありましたら、別人物の視点から新しい作品を描きたいと思います。

今年もこの季節が訪れた。



この街を春の晴れた空から穏やかな陽の光が照らしている。


だが、私にとっては春は苦手な季節だ。


幾度も齢を重ねるたび、私の心は胸の痛みに苛まれる。


この苦しさを他人に知られたくもなかった。


唯一知るのは肉親と愛する妻だけだろう。


あの時の出来事を思い出すと私の手が震え出す。


その様子に気付いた妻が私の手を握ってくれた。


妻の手の温もりが私に安らぎを与えてくれる。


「大丈夫?」


隣にいる妻は私を気遣う。


「大丈夫」


私は頷きながら妻の手を握り返した。


「あの時のことを思い出したのね?」


「ああ」


忘れられるはずもない。


若かりしあの頃の出来事を。


「そう言えば・・・私たちは今年でいくつになったんだろうか?」


「あなたは45、私は47」


「そうか・・・もうあれから八年も経ったのか」


遠くには山々が見える。


その遥か先には私が生まれた王都がある。


そうだ。


私たちは8年前、その王都にいた。


「戻りたい?」


妻はすでに私の視線の先に何があるか気付いていた。


「戻るつもりはない。もう終わったことだから」


そんなことなどできようはずもない。


私には生まれた場所に戻る権利などない。


だが、死ぬ前に一度だけ訪れたいという願いもあった。


しかし、自分自身がそのような願いを許す勇気もない。


暖かい風に触れるたびに、私の胸には痛みが走る。


それはまるで発作のように毎年、私の心を蝕んでいる。


そのたびに私は自らの過去を振り返り続けた。


「まだ手紙は書けないんだ」


私はまもなくこの街から離れなければならない。


新しい赴任先はこの街よりも遥かに遠い辺境の地だ。


生まれた王都がさらに離れてゆく。


だが、私にはそれを拒むことができなかった。


私自身、後悔しかない。


だが、その意味合いは一度目の過ちの時とは違っていた。


私は止めることができなかった。


親愛なる者が起こした行動を。


そこには過去の若き私がいた。


一度目の私が。


「私は何もできなかった」


・・・あの日、私は罪を犯した。




あれはいつの頃だったのだろう。


私の心を奪った乙女の優しい微笑み。




私はこの国の王家の長子としてこの世に生まれた。


私の人生は定められたものであった。


次期後継者として生まれた私には人生の選択権などなかった。


これも王家としての運命。


だが、私はその事に気付きもしなかった。


私は父に言われるままに前へ進んだ。


私は次期後継者になるため、幼い頃より英才教育を受けていた。


私の隣には家庭教師や礼法を教える騎士たちがいた。


彼らの教えは私の心を刺激した。


帝王学と言うべきだろうか。


私は彼らから様々な知識を学び、それを受け入れた。


やがて、私が中等学校に通い始めた頃には自分が王になることを自覚していた。


中等学校では私は同じ年齢の者たちと交流した。


そこで王家と貴族社会、市井の違いを知ることになる。


皆が私に遠慮する。


当然のことだ。


そこには私が王家の王太子だと言う存在が大きかったのだろう。


その中で私は一人の女性と出会う。


のちに私の運命を変える女性、エルレーン・クリスティナであった。


彼女は私を王家の者とは見ず、同じ年齢の同級生として接してくれた。


私にはそれが嬉しかった。


私が彼女を意識し出したのもこの頃だった。


初めて彼女と会った時のことは今でも鮮明に覚えている。


亜麻色の髪と茶色の瞳。


どのドレスを着ようが崩れることのない姿勢。


なにより・・・彼女は貴族としての立ち振る舞いが素晴らしかった。


厳正たる貴族の一族の長子として育てられた彼女に誰もが〈天使〉と言うべき印象を与えた。



私が高等学校に入学した頃。


16歳の誕生日を迎えた日、父は私の立場を後継者と明確にするため、有力貴族の娘を婚約者とした。


それはエルレーンであった。


おそらく父は配下の者から私の様子に関して報告を受けていたのだろう。


皆が言う。


「王太子にはお似合いの方です」


だが、私の印象は違った。


それはエルレーンが私が思う以上に成長していたからだった。


彼女の美しさは独特の美を放っていた。


私はまだ心が幼かったのだろうか。


彼女が醸し出す美しさや立ち振る舞いに対して、私は初めて劣等感が生まれた。


はたして私は彼女の側に並ぶことができるのか。


その不安はやがてある出来事をきっかけに私の心を蝕んでゆくことになる。



その後、エルレーンが正妃として教育を受ける中、私たちはお互いを理解するため交流を深めた。


エルレーンは私と同じ年齢だと言うのに、私よりも大人びていた。


当然のことだ。


王妃教育で学んだ教養が彼女を輝かせた。


当たり前のことなのに、私は気付きもしなかった。


この劣等感は私の心に影を落とした。


エルレーンは私の心の変化に最初に気付いてくれた。


私が辛い時も悲しい時も彼女は私を諫めてくれた。


本来なら私が彼女を守らなければならないはずなのに。


その思いがあるためか、月日を重ねるごとに私はエルレーンを受け入れることを躊躇った。


自分はどうすれば彼女に認められるのか。


その答えなどその時の私には導くことなど難しいことであった。


エルレーンも私の心変わりを感じ始めたのだろう。


彼女はどんな時でも私に歩み寄ってくれた。


エルレーンに対して、私は申し訳ない気持ちで心が溢れていた。


このままではいけない。


私こそ、エルレーンを抱き締めなければ。


やがてその想いは屈折したものになるとは・・・思いもしなかった。



私は過ちを犯した。


高等学校を卒業する年、私の前に一人の男爵家の令嬢が現れた。


名前はジョセフィン・オルコット。


柔らかい蜂蜜色の髪に淡い水色の瞳をした少女であった。


誰にでも笑顔を振舞いながら、分け隔てなく接する彼女はすぐに男性陣の人気の的になった。


私に対しても話しかけることはないがその笑顔を見せてくれた。


考えてみると女性陣の声が聞こえなかった事に気付くべきであった。


だが、私はそこで初めてエルレーンとジョセフィンを比べた。


なんと可愛らしい娘なのだ。


私は彼女と運命的な出会いを果たしたと思った。


それがすべての悲劇の始まりだとは知らずに。


私は彼女に声をかけた。


彼女は私に対して微笑みながらこう答えた。


「素敵な方ですね」


その言葉が私の心を完全に奪い去った。



私たちは密かに学園の中で逢瀬を繰り返した。


だが、学園と言う場所では隠れる場所など限られるものだ。


私たちの逢瀬はすぐに学園中に広まった。


だが、私はその噂などどうでも良かった。


私はそれほどまでにジョセフィンとの恋に落ちていたのだ。


しばらくすると弟のマルセレスから忠告を受けた。


「エルレーンを悲しませないで下さい」


だが、私はその忠告を一蹴した。


後で知ったのだが、私とジョセフィンの逢瀬は王家の影が逐次、父に報告していた。


愚かな私はそのことにさえ気付かなかった。


マルセレスはその後も何度も私を諫めようとしたが、私は弟の忠告など無視し続けた。


恋は盲目。


私はいつしかジョセフィンを正妃に迎えたいと考え出していた。


その考えはエルレーンへの態度に露骨に現れ出した。


私は彼女に冷たく接し出した。


同時期にある噂が学園内で流れ出したのも私の態度に拍車をかけた。


エルレーンがジョセフィンを苛めている。


私の側にいる貴族の子息たちがその噂を報告してくるたびに、私はエルレーンに怒りを覚えた。


私はその噂を信じた。


そして、ジョセフィンに噂が本当かどうか尋ねた。


彼女は涙を浮かべながら頷く。


これが最後の引き金となった。


私はエルレーンとの婚約を破棄することを決めた。


王である父に相談せずにだ。



その日は建国祭であった。


私はパーティー会場にいる参加者の前でエルレーンとの婚約破棄を宣言しようとした。


エルレーンとの婚約を破棄して、ジョセフィンを新たな婚約者にすると。


続けて私はエルレーンを断罪しようとした。


だが、会場に入る前に私たちの前に父が衛兵を引き連れて現れた。


「拘束せよ」


父は冷たく言い放つと、私たちを衛兵たちに拘束させた。


私たちは何故、捕まらなければならないのか理解できなかった。



翌日、私たちは父の前に引き出された。


そこには弟のマルセレスとジョセフィンの両親がいた。


「お前を廃嫡とする」


「何故ですか!!」


私は思わず声を上げる。


「お前は王命に従わなかった。その意味を忘れたとは言わせない」


「しかし、エルレーンはジョセフィンを苛めていました!!」


「それは嘘だ。すでに調べはついておる」


父はジョセフィンに視線を向ける。


「ジョセフィンとやら、お前は王妃になれると思ったのか?」


「・・・私は・・・」


ジョセフィンが震え出したので、私は彼女を抱き締める。


「父上、このようなことはお止め下さい!!」


「黙れ。お前は口出しするな。私はジョセフィンに聞いておる」


何故、父がジョセフィンを問い詰めるのか私には理解できなかった。


「・・・苛められていたのは嘘です」


ジョセフィンから信じられない告白が漏れた。


「そうであろうな。すでに我が配下の調査でも確認しておる。そこにいる者たちと図ったことも」


私はジョセフィンの後ろにいる者たちへ目を向けた。


「嘘であろう・・・お前たち?」


「・・・王太子様、申し訳ございません」


そう言うと彼らはその場で涙を流しながらひれ伏した。


私は頭を抱えた。


今までのジョセフィンの話が嘘だと信じることができず、いや、私は彼女に騙されていたと思いたくなかった。


そして、運命の時を迎える。


父はすでに苛烈な処断を決めていた。


「やれ」


父はそう言うと、近くにいた騎士団長に向かい手を挙げた。


騎士団長は頷くと、ジョセフィンに歩み寄る。


彼女は昨日から白いドレスを着たままであった。


眠っていないのだろう。


彼女は疲れた表情を浮かべていた。


これから起こることさえ理解できるはずもなかった。


騎士団長は抜刀するとジョセフィンを斬り捨てた。


私は目を疑った。


いや、動くことさえできなかった。


ジョセフィンは悲鳴を上げることもなくその場に崩れ落ちた。


続けて、近くにいた騎士たちがジョセフィンの両親や子息たちを斬り捨てた。


一体、何が起こったのか全く理解できなかった。


何故、私の愛する者を父は手にかけたのか。


「父上!!」


私は怒りのあまり大声で父の名を呼んだ。


だが、父は私など眼中になかった。


「北の塔へ閉じ込めよ」


私はジョセフィンの亡骸を抱くこともできず、北の塔へ軟禁された。


私は抵抗した。


私を廃嫡した父。


私の人生を狂わせた父。


そして、愛するジョセフィンを殺した父。


だが、私の抵抗は無駄に終わる。


長い軟禁生活のため、私の心は次第に壊れていった。


私は自問した。


私の犯した罪とは・・・。


その事に気付いたのは、弟のマルセレスが北の塔を訪問した時だった。


「私が後継者となりました」


そう伝えるとマルセレスがその後のことを教えてくれた。


ジョセフィンの遺体は無縁墓地へ埋葬されたこと。


娘を使い王家に取り入ろうとしたオルコット家が取り潰しになったこと。


そして、婚約者であったエルレーンがマルセレスの婚約者になったことを。


「そうか・・・」


私はそこでようやく自分の罪に気付いた。


だが、それはあまりにも遅すぎた。


「私はエルレーンを傷つけてしまったのだな。父の期待を自分の欲のために蔑ろにしてしまった。いや、この国を混乱させてしまったのだな・・・」


「ようやく気付かれたのですね」


弟は声を震わせていた。


私は弟が涙を流しているのを知った。


「私は兄を尊敬しておりました。このような結果を迎えたことが残念でなりません」


そうだった。


弟は私を好いてくれていた。


・・・兄上が王になれば私が家臣として支えます。


そして、私の脳裏にエルレーンの姿が浮かんだ。


・・・王太子様のために恥じることのない王妃になりましょう。


ああ、なんてことをしたのだ。


二人の想いを私は失ってしまった。


私にはもはや生きる希望などなかった。


「父と・・・エルレーン・・・皆に伝えて欲しい。私は王命の重さを軽んじ過ちを犯しました。申し訳ございませんと・・・」


「兄上・・・」


その日から私は死罪を待つ罪人となった。



その後も私の軟禁は続いた。


私は父から死刑を受けることをただただ待つのみであった。


だが、その日は来なかった。


一年後、マルセレスが正式にエルレーンと結婚式を挙げた日。


私は父と再会した。


父は悲しい顔をしていた。


「生きよ」


それが父が私に与えた贖罪であった。


それが父との永遠の別れだと知りながら。



私が毒杯を賜ったと公式に発表となった日、私は名前を変えた。


エイベル・ネーリング。


それが私の新しい名前だった。


私はそれから二年ほど禁足になった後、名前を変えて平民となった。


私はその後、王家の監視を受けながら地方都市で教師として、様々な学校で生徒たちを教えた。


私が元王太子であることは誰も気付かなった。


そのことが私は悲しかった。


自分の存在が否定されてしまった。


だが、私は罪人だ。


私にはそれを拒む術はなかった。


私は自分の心を殺しながら、教師として生きることを選んだ。


私の人生はその後、平穏であった。


王家の監視は続いていたがその事さえ気にもならなかった。



十二年という歳月が経った頃、私は王都に戻ってきた。


私が教師として評価を得たというのが理由であった。


弟から手紙をもらったのもこの頃からだった。


弟は私が得た知識と経験を貴族階級や騎士階級の子供たちに教えて欲しい。


内容は簡潔なものであったが、私は自分の役割を理解した。


自分のような過ちを犯させないで欲しい。


そうだった。


私は罪を犯していた。


今の私を知る者はいない。


だからこそ、この役目は私が適任なのだと。


高等学校で教鞭を執り始めた頃、私は一人の女性と出会った。


同僚の一人であるセブリーヌ・アンネローズだった。


経済界の有力者の娘である彼女は私よりも2つ上の教師であった。


厳格な性格であり、生徒たちからは嫌われている存在であったが、彼女は私にいつもこのように語っていた。


「誰かが憎まれ役にならないとね」


その言葉は私の心に刻み込まれた。


そして、私はセブリーヌを異性として惹かれ始めていった。



私にはもう一つの出会いがあった。


この学園で弟の息子であるジュリアンと出会った。


ジュリアンは弟に似た外見を引き継いでいた。


エルレーンの凛々しい瞳も受け継いでいた。


学園に入学した彼の授業を受け持つことになった私だが、他の生徒同様に公平に授業を行った。


それがジュリアンにとっては新鮮だったようで、半年後には私を慕ってくれるまでになった。


だが、私はあくまで第三者的な立場を続けた。


ジュリアンは私のことを知らない。


愚かな過ちを犯した元王太子。


私はその事を隠しながら、彼に歴史や国学などを教えた。


ジュリアンは優秀であった。


授業で学んだことをすぐに理解し吸収する。


さすが弟の息子だと思ったのは言うまでもない。


だが、あの悪夢が訪れようとは思いもしなかった。



ある日、私はある噂を耳にする。


ジュリアンが男爵令嬢のセシア・クローズ嬢と逢瀬を重ねていると言うのだ。


最初、私は信じられなかった。


すでにジュリアンには婚約者がいた。


宰相の長子であるミディア・エステファン嬢である。


彼女が現宰相殿の娘であるのは世間に疎い私でも知っている。


これがどう言う意味なのかも。


私は密かにジュリアンとセシア嬢に注目することにした。


そして、彼とセシア嬢が一緒にいるところを何度も見掛けてしまう。


その様子は誰がどう見ても恋人同士の存在であった。


私の脳裏には自分が犯した過ちが走馬灯のように走り出していた。


これは止めなければならない。


私はジュリアンにそれとなくセシア嬢のことを聞く。


「最近、セシア嬢と仲が良いようですね?」


「はい。友人として彼女の相談に乗っているうちに仲良くなりました」


ジュリアンの微笑みは完全に恋を知ったものであった。


ああ・・・これは私の過去を見ているようだ。


あの時もこのような出会いだった。


「それは良いですね。ところでミディア嬢とは最近、会っているのですか?」


なんとなくミディア嬢の話を振ると、ジュリアンが顔を顰めた。


「どうしたのですか?」


「実はミディアがセシアを苛めているようです」


これも同じだ。


誰かが意図的に噂を流している。


私はジュリアンに忠告をする。


「それはちゃんと調べた方が良いですよ。噂を鵜呑みにしてはいけません」


私はあの時、彼女の話を鵜吞みにしたままエルレーンを傷つけた。


その過去が私の心に蘇った。


「先生はセシアのことを信じないのですか!!」


ジュリアンの態度が急に変わる。


私に対して怒りを向けてきた。


その様子は私を戸惑わせる。


目の前で怒りを露にするジュリアンは私の過去の姿と同じであった。


「そ、そうではありません。ミディア嬢は君の婚約者です。まずは冷静にセシア嬢の話が本当かどうか調べるべきでしょう」


私はジュリアンを諭すよう答える。


だが、彼は私の話を受け入れなかった。


彼の瞳は私に対してより強い怒りを向けていた。


なぜ、そのような感情を向けるのか。


いや、これは昔の私ではないか。


そう思うと私はさらに彼に忠告を続ける。


だが、彼は無言のまま、私の元から去って行った。


「どうしたの?」


セブリーヌが私たちの様子に気付き声をかけてくれた。


「いや、大丈夫だよ」


「でも、あなたは辛そうな顔をしてるじゃない」


セブリーヌが私を心配そうに見つめる。


「・・・ジュリアン君が婚約者を蔑ろにしているので注意したんだ」


「そうなのね」


セブリーヌがため息をつく。


「私もセシア嬢に注意をしているのだけど、まったく聞いてくれないわ」


彼女も二人の危うい関係性を心配していた。


「お互い、根気よく説得しましょう」


「ああ」


だが、私たちの心配をよそにジュリアンとセシア嬢の関係は深まってゆくばかりであった。


当然、王家の影が弟にその件を報告していた。



その後も、私は二人が一緒にいるところを見かけてしまった。


私の胸が痛み出す。


まるで昔の私を見ているかのようだ。


・・・やはり、止めなければ。


私はジュリアンに忠告した。


「セシア嬢に会うのはよしなさい」


だが、彼は前回同様に無言を貫き、私の忠告を無視した。



しばらくすると、私の元に手紙が届いた。


封を開けるとそこには私に宛てたメッセージが書かれていた。


そこには〈関わるな〉と一言だけ。


これは王家、弟から私への忠告だろう。


私の時同様に、ジュリアンが後継者たるか試そうとしている。


だが、ジュリアンは気付いていないだろう。


そして、私の心をもはや砕けてしまった。


これ以上、ジュリアンと関わらないと決めた。



セブリーヌが私の苦しみに気付いたのもその頃だった。


彼女は何度も私を食事に誘い、私の悩みを聞いてくれた。


「あなたには他にも生徒がいるじゃない。ジュリアン以外の生徒が」


そうだった。


私には他にも教えるべき者たちがいる。


セブリーヌは私にもっとも大切なことを教えてくれた。


「ありがとう」


私は彼女に感謝するしかなかった。



ジュリアンとミディア嬢の仲は日に日に悪化していた。


ジュリアンとセシア嬢の近くにはヴィニー、ルイージ、サイモンと言った有力貴族の息子たちがおり、もはや教師さえも手が出せない状況になってしまっていた。


過去の私と同じ道を進んでいるのは明確であった。


だが、私には王家からの忠告が来ている。


どうすることもできない。


そんな時、セブリーヌがセシア嬢に授業を受けるよう注意していた。


近くにはヴィニーたちがいる。


彼らはセブリーヌを睨み付けている。


「何故、授業を受けないのです?あなたには授業を受ける義務があります」


「それは先生方が勝手に言っているだけでしょう?」


セブリーヌの忠告などセシア嬢には耳にも入らない。


私は覚悟を決めてセリア嬢に話しかける。


「セシア嬢、君はこのままだと卒業できない。そうなれば君の将来に影響を及ぼす」


すると、ヴァ二ーが大声で叫んだ。


「ジュリアン様にご注進させてもらう!!」


「そうだ、そうだ!」


ルイージもそれに続く。


これは何だ?


私の時よりも酷いものになっている。


私はセシア嬢が彼らに魅了の魔法でもかけたかと思うほどであった。


だが、私には教師としての役目がある。


ジュリアンは駄目でも彼らだけでも止めなければならない。


「それならば言えばいい。君たちは学園の規律に違反している自覚がないようだ。私からも学園長に話をしておく」


私は彼らに強い態度で臨む。


そうしなければいけない。


彼らは自滅の道を歩んでいる。


「先生、何をおっしゃるのですか?」


そこにジュリアンが現れた。


セシア嬢はすぐにジュリアンの腕に抱き付く。


「大丈夫だったかい?」


「はい。急にセブリーヌ先生とエイベル先生が怒り出すんですもの」


駄目だ。


この光景は何度も経験している。


今目の前にいるのは過去の自分。


私は眩暈を起こしたまま床に崩れ落ちた。


「エイベル先生!」


セブリーヌが私を介抱する。


「大丈夫ですか?」


彼女の問い掛けに私は答えることができない。


過去のすべてが私を苦しめている。


「先生方、今回の件は不問にしましょう。父には言いません。ですが、今後は私たちに関わらないよう大人しくして下さい」


そう言うとジュリアンたちは笑いながらその場を立ち去った。


私は彼らの後ろ姿を見ながら声を出そうとする。


・・・戻るんだ!!戻らなければ破滅だ!!


だが、私は声を出すことができずそのまま気を失った。



私が意識を戻したのはその日の夕方であった。


私の側にはセブリーヌがいた。


「大丈夫?」


彼女は私の手を優しく握ってくれた。


「ねえ、私に話してくれないかしら・・・あなたに何があったのかを」


セブリーヌは気付いていた。


私の過去に何があったのかを。


私はセブリーヌにすべてを話した。


そして、ジュリアンが今自分と同じ立場でいることを。


「そうね。私たちが一緒に止めないといけないわ」


セブリーヌは私の手を強く握ってくれた。


だが、私たちは謹慎処分を受けてしまった。


私たちが有力貴族の生徒であるヴィニーたちに無礼を働いたと言う無実の罪で。


私は信じられなかった。


何故、弟は動かないのだ。


お前はジュリアンの父ではないのか。


学園には私の時と同じように王家の影と言うべき者たちがいるはずだ。


弟は黙認を続ける。


あの弟がそんなことをするとは考えられなかった。


あの悲劇が起こって良いはずもないはずだ。


だが、弟は私の考えの及ばないところでこの件を見守っていたのだと私は知ることになる。



私たちの謹慎が解かれた頃、学園では卒業パーティーが準備が進んでいた。


すでに私やセブリーヌの元には悪い噂が聞こえていた。


ジュリアンがミディア嬢との婚約を破棄し、セシア嬢と婚約を結ぶ。


私は信じたくなかった。


せめてジュリアンの心の中に現実を見る心があることを願っていた。


だが、それも期待外れに終わる。


私の元にセブリーヌに付き添われてミディア嬢が訪れたのだ。


「エイベル先生やセブリーヌ先生にはご迷惑をおかけしました」


ミディア嬢が私たちに謝る。


「私のためにあの方々に注意をして頂いたのに謹慎処分を受けるなんて・・・」


「終わったことです。気にしないで下さい」


私は謹慎を受けたことなど後悔していなかった。


今はジュリアンたちが暴走しないようにしたいだけであった。


「おそらく私はジュリアン様から婚約を破棄されるでしょう」


「・・・そのことはご両親にはお伝えしたのですか?」


「はい。父と母はすでに王へ拝謁しております」


それがジュリアンたちへの断罪の一歩だと私は知っている。


「王はなんと?」


「卒業パーティーに参加せず、屋敷で待機するようにと」


そうか・・・弟は覚悟を決めた。


私にはもはやどうすることもできなくなった。


私たちはミディア嬢を見送った後、教員室に戻ると机の上に手紙が置かれていた。


私が封を開くとそこには〈卒業パーティーに参加するな〉とメッセージが書かれていた。


「どうするの?」


「しばらく考えさせて欲しい」


私にはまだ決断などできなかった。



その夜、私はランプで照らされた机の上で手紙を見つめていた。


私は何をすべきか考え続けていた。


私の脳裏にはジョセフィンが殺される光景が何度も繰り返し流れていた。


あの時の自分は愚かであった。


私は王命を蔑ろにした。


それは国全体に悪影響を及ぼすものであった。


王家は国民を守らなければならない。


父はその想いが苛烈であった。


だからこそ、私の前でジョセフィンを処断した。


息子である私には生き続けることで永遠の断罪を与えた。


私は手紙を破り捨てた。


後悔などしてはいけない。


私がジュリアンを止めなければならない。


例え、自分の命を失っても構わない。



卒業パーティーの当日になった。


私は教員室でセブリーヌと共に待機していた。


やがて、パーティーが始まる時間が近づくと私は席を立った。


処罰されても構わない。


ジュリアンたちに過ちを犯させてはいけない。


これは私の役目なのだ。


「行くのね」


セブリーヌも席から立つ。


「行かなければいけないんだ」


「そうね。私も一緒に行くわ」


「いいのかい?」


「ええ。私たちは教師ですもの」


私たちはパーティー会場へ向かう。



「ジュリアン!!」


私はパーティー会場の控え室にいるジュリアンたちに声をかけた。


彼らは私やセブリーヌを侮蔑の視線を向ける。


「なんですか?」


「ミディア嬢との婚約を破棄してはなりません」


「ご存じだったのですか?」


「ああ」


「なぜ、あなたはそこまで僕を止めようとするのですか?」


「当たり前じゃないか!!ミディア嬢との婚約は王命だ。それに逆らうことは許されないのだぞ!!」


私はジュリアンに近付こうとする。


ヴァ二ーが私の前に立ち塞がる。


「どきなさい」


「ジュリアン様に対して無礼ですよ」


ヴァ二ーが携帯していた短剣を抜くと私に向ける。


「脅すつもりですか?」


「それは先生次第です」


ヴァ二ーが苦笑する。


「刺せばいい。その覚悟はできている」


「そうですか」


私が一歩踏み出した瞬間、私の腕に激痛が走る。


それがヴァ二ーの短剣のせいだとすぐに理解する。


「エイベル先生!」


セブリーヌがすぐに私に駆け寄る。


「これは罰です」


ヴァ二ーが私を見下ろしながら話す。


その姿にジュリアンやセシア嬢たちが満足した表情を浮かべていた。


ただ一人だけサイモン君が私を心配そうに見ている。


私はすぐさま彼の立場を理解する。


「あなたたち、正気なの?」


セブリーヌが大声で叫ぶ。


「ええ」


ジュリアンが私を蹴り飛ばした。


私はその場で倒れ込む。


背中を叩き付けられた私は息が苦しくなる。


「あなたたち!!」


セブリーヌがジュリアンに掴み掛ろうとする。


「駄目だ!!」


だが、私はすぐに彼女を止める。


このままでは彼女もヴァ二ーに刺されてしまう。


命をかけるのは私一人で良い。


「・・・本当に」


私は上半身を起こしながら、ジュリアンの足元に近付く。


「本当に婚約を破棄するのだね?」


「もちろんです」


私はセシア嬢に目を向ける。


「セシア嬢、君もそれでいいのか?」


「先生、私たちは愛し合っているのですよ。私の両親も喜んでいます。きっと、王様も王妃様も認めてくれますわ」


「何を言っている・・・それこそ何も根拠がないじゃないか・・・」


まるで昔の私を見ているかのようであった。


「私は王太子です、父は私の望みを認めてくれます」


「・・・そうか」


私は覚悟を決めた。


最後の手段は今しか使えない。


ジュリアンに私の過去を話すことを。


「十九年前、ある王太子が王命に逆らい婚約を破棄をした事件を知っているかい?」


「ええ、当然ではありませんか。父から何度も聞かされていますよ。何故、そんなことを言うのですか?」


ジュリアンは不思議そうな顔をする。


「その時の王太子は私だ」


私は躊躇うことなく告白した。


「王妃は・・・エルレーン・クリスティナは・・・私の元婚約者だ」


私はセブリーヌに支えられながら、ゆっくりと立ち上がるとジュリアンに向き合う。


「なんだ、先生があの愚かな伯父だったのですね」


ジュリアンはその場で笑い出した。


それにつられてセシア嬢たちも笑う。


「まさか、私も同じ過ちを犯すとでも思ったのですか?」


「そうだ」


「僕はあなたと違いますよ。そんな愚かなことはしない」


「違う!!今、君は私と同じ過ちを行っているんだぞ!!」


私は声を荒げる。


ここで止めなければならない。


その想いのみが私を突き動かす。


「私はあらゆる過ちを犯した。目の前の大切だった者の人生を奪った。そんな過ちを繰り返してはならない」


「愚かなのは先生ではありません?」


セシア嬢が冷え切った声で私に言う。


「ジュリアン様はあなたと違います」


「何故、そう言い切れるのだ?」


私は自分に自問している感覚に陥っている。


何故、罰せられないと思ったのか。


それこそが私の奢りだったのだと改めて気付く。


「だって、私たちは真実の愛に目覚めているのですから」


「それが過ちだと何故気付かない!!」


私はジュリアンの足を掴む。


会場へ行かせてはならない。


「そろそろ行きましょう」


「そうだね」


だが、私の心の叫びはまったく彼らに届かなかった。


ジュリアンは私を蹴り飛ばすと、続けてヴァ二ーも私を蹴り出した。


「やめなさい!!」


セブリーヌが止めようとするが、ルイージに拘束されていた。


痛みを堪えながらセブリーヌを見ると彼女は涙を流していた。


「もういい」


ようやくジュリアンが私から離れる。


「行くぞ」


彼らは私を無視し、舞台上へ歩み始めた。


「サイモン、ヴィニー、ルイージ、君たちも一緒に行くのか?」


せめて他の生徒だけでも助けたい。


もしこの中の誰かが立ち止まれば、ジュリアンも考えを改めるかもしれない。


私は最後の望みにかける。


一人だけ立ち止まったものがいた。


サイモン君であった。


やはり彼は・・・王家と繋がっていると私は確信する。


「どうした?」


「王太子、私は先生の言葉に従います」


「そうか。勝手にしろ」


ジュリアンが苦笑すると、会場へ歩き出す。


「卑怯者め」


ヴァ二ーが吐き捨てる。


「では、ごきげんよう。私の元伯父様」


セシア嬢は私にカーテシーをする。


ジュリアンたちはパーティー会場へ入場した。


その姿を見る私は涙を流すしかなかった。


弟は父同様に苛烈な処断を行うだろう。


その時、何が起こるのか私には想像ができていた。


「先生」


一人残ったサイモン君が私の体を抱き上げる。


「保健室へ行きましょう」


「・・・君はいいのか?」


「はい」


サイモン君は頷く。


「ここから離れましょう」


私たちが歩き始めてからしばらくすると、私の耳に狂おしいほど痛みに塗れた女性の声が聞こえた。


私はおもわず振り返ろうとするが、サイモンが止める。


「振り返ってはいけません。振り返ればあなたの心は崩れ落ちてしまいます」


「そうよ」


セブリーヌも私を諫めてくれる。


私は何も言えなかった。


今、パーティー会場で何が起こっているのか知るのが怖かった。


これも私が犯した罪の代償だと思うと・・・。


結局、私は無力だった。



その日以来、私は高熱で意識を失ってしまった。


私が目を覚ます頃には、すべては終わっていた。


「起きたのね」


隣で声をかけてくれたのは、セブリーヌだった。


「どう、気分は?」


「頭が重い」


「まだ熱があるのね。仕方ないわ」


セブリーヌが私に水を飲ませてくれる。


渇き切った喉が優しく潤ってゆく。


「私はどれほど眠っていた?」


「三日ほど」


「・・・そう」


あの後の婚約破棄の結末を聞く勇気はまだない。


ジュリアンたちはどうなったのか。


それを知るのは一週間後のことだった。



私の病室にサイモン君が訪れた。


彼は私の容態が安定したので会いに来たと言った。


私はすでに気付いていた。


サイモン君が学園での王家の影だったことを。


でなければ・・・あの場で一人だけ留まることはしないだろう。


「サイモン君、君が監視者だったのか」


「はい」


「そうか」


その後、私はサイモン君から事の顛末を聞くことになった。


「ジュリアン様たちはパーティー会場へ入った後、すぐに王の手により処断されました」


ジュリアンたちに訪れたのは私の時と同じものであった。


違っているとするなら、弟が自らの手でセシア嬢を手にかけたことだった。


弟はジュリアンの前で騎士団長の剣を受け取るとそのままセシア嬢を斬り捨てた。


セシア嬢から流れる鮮血がジュリアンを赤く染めた。


そればかりか、ヴァ二ーたちも斬り捨てたのだ。


ジュリアンは悲鳴を上げることもなく、その場で崩れ落ちた。


ジュリアンは私と同じように北の塔へ監禁された。


「これがすべてとなります」


「そうか」


私は目を閉じる。


何故、弟がセシア嬢を自らの手で処断したのか?


弟は許せなかったのだ。


私と同じ一族の血が息子に流れていることを。


私たちの血族にある汚れたものを消すために自らの手を汚さなければ納得できなかったのだと。


「君には迷惑をかけたね」


「いえ。僕も先生を救えず申し訳ないです」


「いや、君の立場ならあれで良かったんだ」


私はサイモン君を慰めるしかなかった。


彼も弟同様に辛い立場になってしまったのだ。


「ジュリアン様ですが、北の塔に監禁された後に先生を呼び続けていたそうです」


「私を?」


「はい」


サイモン君は彼の父から北の塔にいるジュリアンの様子を聞いた。


そこでジュリアンは涙を流しながら、窓の外に向けて私を呼んでいたと。


「伯父上!!」


「先生!!」


その話を聞いた私は無言だった。


後にサイモン君は私が急に無表情になったのに驚いたと言う。


私の感情の琴線が途切れたのかもしれない。


その後、私は二日後ほど眠りについた。



私が退院する日、セブリーヌが私を出迎えてくれた。


「学園内は落ち着いたわ。でも。後味の悪い結果になったわ」


生徒の誰もが王命という重みを知ったのだ。


生徒たちだけでない。


貴族階級や市井の者たちも同様だろう。


王自ら建国記念日のパーティー会場で断罪のために剣を手にしたのだ。


私やジュリアンのような過ちを犯す者たちはしばらくはいない。


そして、私はジュリアンの罪を背負うことを決めた。


これは私にしかできないことだったから。



私は地方都市への出向を願い出た。


もはやこの場所にいるのが耐えられなかったのだ。


私の願いはすぐに承諾された。


私が王都から離れる前日、サイモン君が私の元を訪れた。


彼は私の事を心配してくれており、時折私に会いに来てくれていた。


それだけでも彼には申し訳なかった。


サイモン君は私に一通の手紙を渡した。


「これは僕の父が王より受け取った手紙です。あなたに渡すようにと言われました」


「そうか」


私は手紙を受け取るとその内容を確認した。


そこにはこう書かれていた。


〈兄上は許されたのです。自分の人生を生きて下さい〉


弟の言葉が私を締め付ける。


「弟・・・王に〈ありがとう〉と言って下さい」


「わかりました」


私はサイモン君に手紙を返す。


「では、またどこかで会いましょう」


私はサイモン君を優しく抱き締める。


「はい」



駅に着くと改札の前にセブリーヌが待っていた。


彼女も旅行用の鞄を手にしている。


「一緒に行くわ」


「・・・いいのかい?」


「ええ」


セブリーヌが私の手を握る。


「あなたがどう思おうと、あなたは許されたのよ」


セブリーヌの手が温かい。


「・・・結婚してくれるかい?」


「ええ。あなたが言わなければ私から申し込むつもりだった」


私もセブリーヌの手を握り返す。


「行きましょうか」


「ああ」


私たちは列車に乗り込んだ。



その後、私たちは結婚した。


時折、私の元にはサイモン君が弟からの手紙を届けてくれる。


だが、私は弟に返信はしなかった。


これが自分のけじめなのだと。


私は過ちを正すことができなかった。


だからこそ、死ぬまでこの罪を背負っていこう。


それがどんなに自分を苦しめるものであったとしても。


そして、手紙を書ける日が来ることを願いながら。



親愛なる者へ。


いつか自分が罪が許すことができたら、その時は会いに行くと。

自問自答の語りにしております。

反省と罪の意識に苛まれている心理描写は執拗いかもしれません。

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― 新着の感想 ―
[一言] 他の方のコメと同じく、いい感じに息苦しさを覚える物語でした。 この国は、王室典範で明確に貴賤結婚を禁止しないと駄目やね(貴賤結婚を禁止すると上位貴族との結婚もNGになるけど)。 貴賤結婚し…
[一言] 他の方も書いてましたけれど男女一緒に学ぼうとするから問題が起きるのですよ。 男・女と学園の場所を分ければいいと思います
[良い点] 良い意味で息苦しさのある話でした 登場人物たちのことを読者が「生きている」と思えるから、話に引き込まれるからこそ感じることができる息苦しさだと思います とても良かったです
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