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ユニーク賢者の異世界冒険記  作者: ハヤテ
第1章
3/65

第2話 告げられたのは、最悪の事態

前回のあらすじ


 主人公、いつものように昼休み迎えていたら床が光って先生&みんなが消えて終いには神様に助けられた……って、なんだこの状況?


お詫び


 プロローグでは春風君は眼鏡をかけていたのですが、前回の話ではその辺りのことを書くのを忘れてしまいましたが、その辺はこの後の話で書いていきます。大変申し訳ありませんでした。


 神々の盛大なツッコミから暫く経つと、最初に口を開いたのはアマテラスと名乗った女性だった。


 「いやー、まさか髪型を褒められるとは思わなかったわー」


 続けて、ゼウス、オーディンと名乗った男性達も口を開く。


 「だな。俺達の格好には何も言わずにな」

 「うん。神なのに、ワイシャツとジーンズだからね」


 すると、春風は真っ直ぐな目をして答えた。


 「いえ、服装については似合っているので問題ないと思いました」


 「「「え、本当? 嬉しいな……じゃなくて、思ってたんかい!」」」


 「あと、神様初めて見ましたので、リアクションに悩んでました」


 「「「そんな、ついでみたいに言うなよ! ていうか、リアクションって言うなよ!」」」


 春風の言動にツッコミを入れまくる神達。しかし、このままでは話が進まないと思ったのか、オーディンはどこからか1冊の本を取り出した。そして、本を開いてページを幾つか捲ると、真面目な表情で口を開いた。


 「幸村春風。本名、光国(みつくに)春風(はるか)。5月24日生まれの17歳。職業、高校生。家族構成、父・光国(とう)()と母・光国雪和(せつな)は7年前に死亡。現在は養父、幸村涼司に引き取られ、以後、幸村春風として共に喫茶店『風の家』を切り盛りしながら、常陽学園高等部に通っている。趣味は漫画集め。どのジャンルも好き。特技は料理、特に豚汁が得意で、その味はご飯がおかずになってしまうくらい絶品である。好きな物はスイーツ全般。嫌いな物は……」


 「もういいです、分かりました! 皆さんを信じます! すいませんでした!」


 どうやら暴露されているのは自分のプロフィールだと理解して、恥ずかしさのあまり土下座して謝る春風。

 そんな彼を見ると、オーディンは満足したという表情で本を閉じて、またどこかにしまった。


 「そ、それじゃあ、そろそろ真面目な話をしよっか!」


 そう言って、アマテラスはすぐに話題を変えた。それを見たゼウスも、ウンウンと頷いた。


 「えっと、早速だけど春風君、身体は大丈夫かな? 気分は悪くないかな?」


 「あ、はい、大丈夫です。どこも異常は無いと思います」


 そう返事をする春風に、3柱の神達は「良かった良かった」と頷いた。

 すると、春風はハッと思い出したように彼等に向かって、


 「大変遅くなってしまいましたが、助けていただいてありがとうございました」


 と、深々と頭を下げながら感謝の言葉を述べた。

 ところが、それを聴いた神達は、とても申し訳なさそうな表情で、


 「いや、お礼を言われる様な事はしてないよ」

 「あぁ、助ける事が出来たのはお前1人だけだったからな」

 「うん、残念だけど他の子達は無理だったよ」


 オーディンにそう言われると、春風は改めて周りを見回した。確かに、今は自分とアマテラス達以外は誰もいなかった。

 春風は慌ててアマテラス達に質問した。


 「あ、あの、みんなは、先生とクラスメイト達はどうなったんですか? ていうか、俺……じゃなかった、自分達に一体何が起きたんですか!?」


 困惑している春風に、アマテラス達はどこか応える事に躊躇っている様子だった。だが、慌てながらも真っ直ぐな視線を向ける春風に、意を決したアマテラスはこう質問した。


 「春風君、君は『異世界召喚』というものを知ってるかい?」


 突然の訳の分からない質問に、春風は一瞬キョトンとしたが、直ぐに正気に戻って答えた。 


 「え? あ、はい、知ってます。最近その手の漫画は結構読んでます」


 「そう」と頷くアマテラスに続いて、ゼウスが口を開く。


 「いいか、よく聞けよ。」


 次の瞬間、ゼウスは目をクワッと見開いて言った。


 「異世界召喚は現実にある!」


 「な、なんだってー!?」


 「ていうか、現在(いま)でも普通に行われている!」


 「な、なんだってー!?」


 そこへさらにオーディンも続く、


 「そして今日! 今まさに! 君の担任とクラスメイト達は、というか本来は君もだったが、その異世界召喚によって、『エルード』という別の世界に召喚されてしまったのだよ!」


 「な、なんだってー!?」


 いつの時代だよとツッコまれかねないリアクションを繰り返す春風。そんな春風を前に、トドメと言わんばかりに、アマテラスが動いた。


 「そして春風君。これが最も重要な事なんだけど、こころして聞いて欲しいんだ」


 「えぇ? これ以上、何があると言うのですか?」


 真剣な表情のアマテラスに、ブルブルと震えだす春風。


 「その異世界召喚の所為で……」


 (……ゴクリ)


 「地球が()()()()()に陥ってしまったんだよね」


 「……What?」


 「「「いや、なんで英語!?」」」


 その時、真っ白な空間に再び神達のツッコミが響き渡った。

 


 


 


 


 


 


 

 

 

 


 


 


 

 次回、異世界召喚の真実を聞きます。

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