02 領地拡大
アベンジャーズ学園作戦会議室にて。
「本日の議題は食糧難問題についてです」
「お手元の資料の通り、現在小麦粉とその他作物は学園の運動場を耕した畑で採れてきました。ですが収穫量は日に日に増える生徒数に追いつかなくなりつつあります」
「そこで新たな土地開発を提案したいのです。門番ペロナ殿、お願いできますか?」
「私しかレズサイコガンを扱える人間がいないんだ。私が先陣切って行くしかねーだろ?」
「さすがペロナ様。好き」
「愛してます」
作戦はこうである。
新たな食物生産地の確保のため、学園周辺の安全を確保した後、ゾンビ柵を徐々に広げるというもの。
周辺クリアを確認するのはペロナと精鋭数名。
「んじゃ行ってくるぜ」
「お気をつけて!」
学園周辺探索中、ペロナ隊がペロナの今日のパンツは何色かを予想している頃合いか、どこからともなくゾンビの甘い叫び声が轟いた。
「……ペロナ隊長」
「あぁいるな。てか私のパンツの色でトーク盛り上げるな」
街の大通りは廃車が散乱している。死角が至るところにあり、ちょっとの油断もできなさそうである。
「ゾンビにだけは捕まりたくないっすね……」
「聞いた話じゃゾンビは底なしの性欲おばけらしいぞ。捕まったら死ぬまでイかされ続けるんだとか……」
「うひゃぁ〜……」
「……しっ!お前ら静かに……」
隊が廃車の物陰に隠れる。
ーーとある廃墟ビルからゾンビがひとり、のそりのそりと歩いて出てきた。
「……見ました?あいつ中から出てきましたよ」
「あぁ、仲間が中にいるかもしれないな。一網打尽にしてやるにはちょうどいい。建物の入り口は狭いからな、溢れ出てくるのにも限度ってもんがあるぜ」
そう言うとペロナはパンツをするりと脱ぐと、大声で叫んだ。
「ここにギャルのパンティーがあるぞおおおおおおおおおおおおお!」
「!!!!!」
ゾンビが反応した。
「れずああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「きたぞ!隊はここで退路を確保しとけ!あいつらは私がシバく!」
「了解!」
バン!
バン!バン!
バキュン!
「……あれ?私は何を……」
「正気に戻ったやつ、すぐにこっちへ来い!ゾンビが来てるぞ!」
「えっ……?」
「ぎょパ嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼!!!!!」
「きゃあああああああ!?」
ペロナの銃弾で正気に戻った女の子らを、隊員が誘導し学園へと走らせる。
そのリレー形式で次々と事を運んでいく。
しかし溢れ出てくるゾンビの数は衰える気配がない。
「くそっ、いったい何人いやがるんだ……!」
ペロナの表情に焦りが見え始めた、次の瞬間。
ガキンッ。
「……弾詰まり!?」
「ぎょぱあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「ペロナさん……!?」
弾詰まりを起こしたペロナに襲いかかるゾンビ。
あと数ミリ、というところでゾンビの手はペロナの頬をかすり真横へ吹き飛んだ。
「なっ……」
「無事かー!?ペローナァー!」
現れたのはへんてこなマスクを被ったやや筋肉もりもりの少女。片手には星のついた盾が握られている。
「お前は……キャプテンレズリカ!!!」
説明しよう!
キャプテンレズリカとはアベンジャーズ学園の生徒3年マインのことである。
アベンジャーズといえばキャプテンア○リカだろってことでコスプレしてます。盾は木製。
「早いところ立て直してくれよ……っとぉ!おらおらー!」
「ちっ……コスプレの変態野郎に言われちゃおしまいだぜ……!」
手慣れた速度で弾詰まりを解消し、再び標的へと銃口を向けだすペロナ。
そうして作戦は順調に進んでいった。
「ふーーー……こんなもんか?」
廃墟ビルから出てくるゾンビはもういなくなった。どうやら全員正気に戻せたようだ。
「作戦完了っすね!さっそく学園に連絡いれてきます!はやく領地を拡大せねば!」
「おう、頼んだぜ」
作戦が無事完遂でき一段落とタバコに火をつけようとしたペロナのもとへキャプテンレズリカが歩み寄る。
「相変わらずいい腕してるな、ペロナ」
「そういうお前も相変わらずの怪力だよ」
「どうだ今晩食事でも一緒に……」
「やだよ、どうせそのまま寝室までついてくる気だろ?私は知ってるからな」
「ハッハ!さすがはペローナァ!私が愛した女なだけある!この盾のレプリカをやろう」
「いらねーよただの木だろ」
こうして無事アベンジャーズ学園は領地を拡大できたのであった……!