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6年後に戦地から帰ってきた夫が連れてきたのは妻という女だった  作者: 白雲八鈴
炎国への旅路編

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30話 見ようと思っても夢は見れません

 微睡みの世界から意識が浮上し、目を開けると目の前にクストがいました。


「トーマとは誰だ。何がすごいんだ?」


 え?私、もしかして寝言を言っていたのでしょうか。


「ユーフィア。それは誰だ。」


「寝言でしょうか?お、覚えていません。」


 クストが怖すぎて目が見れません。


「ユーフィア。俺の目を見て答えろ。」


 ひぃぃぃ。ごまかしているってバレているのですか?


「兄の様な存在の人でしょうか・・・夢の世界で私が困っていると、助けてくれる従兄弟です!夢の世界なのでこの世界には存在しません。」


「なんで、俺じゃないんだ?ユーフィアの夢に・・・なんで俺じゃないんだ?」


 なぜと言われましても、今日見た風景と私が好きだった風景が微妙に重なったからでしょうか。


「ユーフィアの全ては俺のものだ。夢だろうがなんだろうがトーマというヤツにユーフィアはやらん。」


 クスト、私は物ではありません。夢は見ようと思って見れるものではありませんし、トウマの夢なんて初めて見ましたよ。


 それにしてもまだ外は暗いようですが、今は何時ぐらいなのでしょう。


「クスト。まだ外は暗いようですか起きる時間なのですか?」


「あ。いや。ユーフィアから知らないヤツの名前が出てきたから思わず起こしてしまった。」


「そうですか。もう少し寝ていいと言うことですね。」


「ユーフィア。今度は俺の夢を見るんだぞ。」


 ですから、見ようと思っても夢は見れませんよ。



 翌朝、目覚めたら昨日とうって変わり、心が軽くなっていました。自分で納得することが出来たからでしょうか。


 そして、旅館の朝食には白いご飯が!念願の白いご飯が食べられるではないですか。

 ギラン共和国経由で買えばいつでも食べられると思われるかもしれませんが、私は炊飯器でしかお米を炊いたことしかないのです。

 釜の中にある線まで水を入れてスイッチを押すだけでご飯が炊きあがることしか知らないのです。何分火を入れるとか火力はどれぐらいとかサッパリわからないのです。ですから、自分で炊飯器を作ることも出来なかったのです。


 感動です。後で旅館の人にお米の炊き方を聞いておかねばなりません。そして、炊飯器を作るのです。


「奥様。その二本の棒で食べられているのですか?それはなんですか?」


 向かい側で食事をしているマリアが聞いてきました。今回、旅館の方が給仕をしてくださいますので、マリアとセーラは一緒に食卓についています。最初は二人とも嫌がったのですが、私のお願いと言って一緒に食べてもらっています。

 しかし、私の隣で座っているクストは不機嫌な表情で黙々と食べています。


 昨日の事を引きずっているわけではなく、旅館の人の目があるので、いつもの感じで食事は取らないと旅行前から言っていた事を実行しているからです。


「お箸です。」


 フォークやスプーンが並んでいる中にお箸があったので、何も考えずにお箸を手にとってしまいました。これってダメでした?


「シェリー様のお知り合いの方だけあって上手にお箸をお使いになりますよね。」


 旅館の給仕をしてくださっている鬼族の女性に褒められてしまいましたが、それは二十数年間使い続けていましたから、身にしみていますよ。


 しかし、ここでもあの少女の名前が出てきました。


「あの、シェリーさんはこの国では有名なのですか?」


「くす。有名と言っていいのでしょうか?初代様のお気に入りですから、それに風の噂で聞くお話しも私達の楽しみでありますし、ねぇ。」


 その鬼族の女性は他の別の鬼族の女性に語りかけ、クスクスと笑っています。初代炎王と懇意である少女は賓客扱いなのでしょう。


「今日は商業区に行かれると聞いています。そこはシェリー様がよく買い物をしている区画になりますので、外からのお客様も安心して買い物を楽しんでいただけると思います。ですが、それ以外のところに行くことはお勧めしません。お恥ずかしながら、この国の者たちは外からのお客様に友好的とは言い難いので、くれぐれも注意してくださいませ。」


 そう言われていました。言われていましたよ。そして、私は縛られて船で何処かに連れて行かれています。それも私が開発した魔術阻害と魔道具阻害が施された腕輪が付けられています。マルス帝国の手の者が炎国に入っているのですか?


 ですが、声をかけられたのは鬼族の子供でした。そう、この炎国の鬼族の子供だったのです。


「お姉さんは巫女様ですか。」


 と。



誤字訂正しました。ご指摘ありがとうございます。

・・・はぁ餌ってなに?って感じでしたよね。すみません。

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