91 大山田麗華登場!
「あなた調子に乗りすぎではなくて」
いきなり見知らぬ人間にそう言われた時の驚きを想像してみてくださいと雪子は思った
実際には想像の100倍はキツイですわ
雪子は詳細に分析していた
・・・人はそれを現実逃避と呼ぶ
まあそれは仕方がないと言えた
なにせホテルのラウンジで紅茶を飲んでいたらいきなり見知らぬ少女に上から目線で怒られたのである
驚くのも当然であると言えた
そして驚いた自分を雪子は冷静に観察した後、心の中で思っていた
雪子も成長したのね、と
以前の雪子ならば問答無用で言われた理不尽な責めを受けた場合
「雪子は何か悪いことをしたかしら?」
とまず反省していた
これは両親や学校の道徳、お稽古ごとの師匠等から
「お天道様に恥じるようなことはするな(意訳)」
と言われていたからである
物心つく以前から言われていたことから雪子は見事に『いい子』に洗脳されていた訳である
まあそれぞれの思惑はさておいて、現代の子供社会にとっては『百害あって一利なし』なのである
なにせ似非平等主義や似非博愛主義などいうのは歪みまくった子供社会においては何の役にも立たない
それどころか自分よりも弱い人間を平気で人を見下すカースト主義が蔓延しているのだ
そんな所にのこのこと現れたいい子なぞいい標的
イジメられて当然なのである
厳しい事を言えば雪子も悪いと言えた
14歳過ぎても大人の言うことをそのまま信じ?ていたのだから当然である
純粋培養(笑)なぞではこの厳しい現代社会で生き抜いていくことはできないのだ
中学生になったらそれくらい自分で判れ!、である
ある意味苛められても自業自得といえた
いわゆる「苛められる方にも問題がある」というやつである
なおこの場合、言っていいのは苛められっ子だけである
あとこの小説を読んでいる読者くらい?
苛めっ子や苛めを見逃した教師が自己保身のために使った場合、助走をつけて殴っても良いのである
まあ成長した雪子にとっては黒歴史なわけで思い出すたびに
ああ、あんなにバカだった!
気が付きなさいよ、昔の雪子!
ということになっていたりする
・・・人間成長したら昔のことが恥ずかしくなるのである
今の雪子は当然昔とは違う
もちろんイジメを受けて成長したからである
もっとも人間がいきなり成長する訳はなく、いわゆる初心者装備(木の棒)レベル
今なお成長中というやつであった
そんな成長中の雪子はというと
過去にやられてイジメをネタにストレス発散も兼ねて愚痴をそこら中で言いまわっている
わけである
イジメられた復讐と過去のイジメをによるストレスを同時にできるという高度な技?である
それを身に付けた雪子は得意?になって使っていた
初めて手に入れたおもちゃを嬉しさのあまり持ち歩いて見せびらかすという幼稚園児並みの行為であるがまあこれも仕方がないといえる
なにせ幼稚園児の頃にやっていなかったのだ
高校生になってようやく経験できた
いわゆる高校デビュー
調子に乗るもの当然であった
・・・幼少の頃にこなしておくべきイベントをしなかったツケが回ってきたとも言う
そんな訳で調子に乗った雪子は至る所で大室の愚痴を言い続けた訳である
その中に体育の時間に大室にジャージをずり下げられるというイジメがあった
本人は『イジリ』だと言っているが被害者が『イジメ』だと言えばイジメなのである
・・・ちなみにイジリだと言い張るのなら雪子の報復もイジリだと言って無罪放免を勝ち取る予定である
当然のことながら犯罪である
たとえ学校という閉鎖空間であったも許されることではない
もちろん覚醒した雪子(笑)も許すつもりはなかった
手加減せずに盛大に愚痴を言い続けた
人間、悪意がある噂ほど好む
それゆえ噂は噂を呼び今では酷い事になっていた
露出狂マニアと露出狂
前者が大室で後者が大室の婚約者のことである
・・・いったいどうこをどうすれば女子生徒のジャージのズボンを引きずり下ろした男子生徒の噂がここまで変質するのかと雪子は言いたかった
まあ多少は悪意のある噂になればよいと思い誘導はしていた
でもここまでとは思ってもみなかった雪子である
一番の被害者はクズの婚約者であった大山田麗華であった?
自分の知らない所で『露出狂』などと評判が地に落ちいていたのだ
今回の一件で一番被害にあった人間であると言えるかもしれない
そんな訳で元凶と思われる雪子への突撃となった訳である
・・・何かが間違っているはずなのに判らないため雪子は眠れない夜を過ごすのは別の話




