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灰色景色  作者: 焼ミートスパ
第四章 黒霧景色
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90 雪子、元首相に電話する

「ごきげんよう


冷泉院雪子です


貴方の元飼い犬がホテルの入り口でキャンキャン騒いでいますの


引き取りに来るなり躾直すなりしていただけませんこと?」


雪子は元首相に電話した







それはそうである


元県知事がホテルのラウンジで騒いでいるのだ


飼い主に連絡して回収してもうらのは当然のことだった






大体雪子に文句を言いにきたのだろうが、とっくの昔にホテルから出禁になっていたのだ


入れるはずはなかった


・・・むしろ入れる思っている時点で頭がおかしいのである





誰か常識を教えなさいよ


雪子は声を大にして言いたかった






いや、保釈金を積んで一次的に拘束を解除されているというのに騒いでいいのかと言いたかった


あれだけ数多くの犯罪に手を染めておきながら無罪を主張している


だから『どんなことが起こって驚きませんわ』なのであるが実際に被害を受けるとシャレにならないのである





だから


一度飼ったからには最後まで責任を持ちなさい(笑)


と元首相に連絡を入れた





なにせ「手を貸すぞ?」と言われたのだ


言われたからには、いやネタを振られたからには、ナル早でこき使うのが正解というものである


・・・言ったことを忘れているであろう1年後に連絡を入れたら大間抜け様なのである





とはいっても腐っても元首相、電話は繋がらなかった


いや腐ってはいなくて無理矢理辞めさせられた訳なのだが・・・






まあ当然である


一度首相を辞めさせられたくらいで権力者の道を諦めるような人間は政治家を目指さない


たとえ他人から軽蔑されようが、世間の大半を敵に回そうが首相の座に座ったらそれで勝ちなのだ





この国の国民しゅけんしゃはどんなに愚かな人間であっても肩書きが凄ければ徳が高いと勘ちがいするおかしな習性を持っているのだ


ある意味首相への返り咲きは地球上のどの国よりも簡単であると言って良い


いやそんなヌルゲーをやらないという選択肢を選ばないのも当然であった





繋がらないのは予想通りなので雪子はメールした


CCに第一から第三の秘書のアドレスを書くのも忘れなかった




たぶん返事が来るのは第三秘書でしょうね、という雪子の予想通り一番最初に第三秘書から電話がかかってきた


なにせ第一第二秘書は元首相かいぬしにべったり同行なのだ


連絡がとれるはずがないのである






そう言う訳であらゆる事の雑用係である第三秘書から電話が来た


もちろん雪子は苦情を言った


「アンタの所の馬鹿犬がキャンキャン五月蠅い、去勢でもしたらどうか(意訳)」




「すぐに手配します!」


意外に第三秘書は有能だった



なんで元首相あんなのに仕えているのかしら?


雪子は疑問に思った


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