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灰色景色  作者: 焼ミートスパ
第四章 黒霧景色
87/107

87 雪子、告白の効果を主張する

「別に復讐しようとか、婚約破棄させようとか全然思ってませんでしたわ


イジメられた時の悔しい思いを吐露したら気分がスッキリしましたのよ?


それから機会があるたびに言うようになっただけでしてよ?


ええそうです


ただの愚痴吐き大会ですわ」





だから


首相の座を引きずり降ろされたのも


孫娘の婚約が破棄された(した?)のも


どこかの県知事が失脚したのも


大手建設会社が倒産してとある県では失業率が爆上がりしているのも


やり手の弁護士が法の番人であるにもかかわらず刑務所に入ったのも


ぜんぶ雪子わたしのせいではありません


それが雪子の主張だった






あまりのことに元首相は苦笑するしかなかった





なんの裏もなくただ愚痴を言っただけ


その令嬢がたまたま冷泉院セレブであっただけ


今回失脚した誰も彼もがただ敵が多かっただけ


偶然に偶然が重なり大事になっただけ





たしか、ばたふらいえへくと、だっかの


元首相は孫娘が教えてくれた昨今の言葉を思い出していた



たしか地球の裏側で蝶が羽ばたくと日本に嵐が起こる?


まさにその通り




小娘ゆきこの喋った愚痴が廻り回って首相の退陣


あるいは知事の辞任と逮捕


あるいは大手ゼネコンの崩壊


あるいは某核廃棄物保管所の不祥事の暴露


あるいは与党崩壊寸前


あるいは歴代大臣の過去の汚職に関する裁判沙汰


あるいは閣僚の家族が勤務する会社への違法な優遇の暴露による省庁と会社の崩壊




・・・はっきり効果がありすぎであった

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