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灰色景色  作者: 焼ミートスパ
第四章 黒霧景色
86/107

86 雪子、青年の主張をする

「ところで今になって話をし出したのはなぜかね?」


元首相が雪子にイジメられた事を今になって至る所で言っている理由を聞いてきた





もちろん雪子は答えた


「だって『虐められました』『済みません』『これで解決だよな!』で終わされるのですよ?やられ損じゃないですか」





「はははははっ」


元首相は笑いだした





聞いている方が笑い事で済む


だが虐められた方としては笑い事ではないのだ


なにせ虐められたことを思い出すだけで頭が痛くなったりするのだ


精神的なストレスで頭皮がひっつれたようになる痛みはなったことがある人間しか判らない痛みである





あるいは自家中毒で吐きそうになる?


イジメの定番は円形脱毛症である


だが幸運なことに雪子はそのどちらにもならなかった


まあ頭痛がした上、回復の見込みがないというだけでも十分不幸である






・・・ここにきて雪子は思った


女子を円形脱毛症になるかもしれないことに叩き込んだ愚か者は相応の罰が必要ではないかしら?





とりあえず復讐はする


でもその前に雪子の心の平穏と頭痛低減のため、被害の状況と虐めっ子達をボロクソに貶しまくりましょう


そう言う事である





虐めっ子達に常識も礼儀も不要


だって相手にそんなものがないのですから


雪子わたくしも付き合って差し上げますわ




注意してきた人?


いらっしゃいましたね




でも


「なぜ雪子わたしには言って、虐めっ子には言わないのですか?」


と言ったら黙りましたの




おかしいですわよね?


人に注意するほど立派な人間なのに行動がともなってませんの


ええ不思議に思って誰かれかまわず聞いて廻っちゃいましたわ





そしたら後日


「もうやめてくれ!」


と泣きつかれましたの




立派な人間なのに自分の言動に責任をもてないなんておかしいですわね?


ですからついさらに聞いて廻ってしまいましたわ




元首相に言うと手を叩いて笑っていた




しまいには


「なんなら手を貸してもよいけど?」


と言ってくる始末


首相という肩書がとれるとよっぱど暇らしい





というか雪子は確実に敵であるはずなのに馴れ馴れしくしてくるあたり、ある意味凄かった


なるほど一国の代表になるためにはこれくらい厚顔無恥でないといけませんのね


雪子は心の中で感心した

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