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灰色景色  作者: 焼ミートスパ
第三章 記録景色
67/107

67 雪子、記録を使う(その7)

友人の花冠ティアラと一緒に雪子を虐めようとした


明らかになった新事実に鷹取一家(菫子は除く)は驚愕した





自分の娘の嘘にまんまと騙されたバカな祖父と両親


他人ならば嗤える


だが自分ならばシャレにならない


そういうことである





お忘れかもしれないがここは冷泉院のホテルのラウンジ


周りに客がいたりする


しっかり話が聞こえていたことだろう





いや普通に会話しているのだ


絶対に聞こえていた




明日には上流階級に鷹取家の愚行が広まっていることだろう


今後100年は愚かさを嘲笑されることだろう


暗い未来に鷹取一家は戦慄した




・・・イジメをするような馬鹿と交渉する場合、第三者の目は絶対に必要、憶えておくと良いアルアルである





という訳で鷹取家の高年齢組は目の前が真っ暗になった





晩節を汚した祖父は脳の血管が切れて死ぬかと思った


いや、いっそのことこのまま死ねたら!とまで思った


それはそうだろう


老い先短い老人


失敗したら挽回することなく死んでいる


陰で悪しざまに罵られていることだろ





・・・屈辱のあまり死んでも死にきれん


いやたとえ死んでいても怒りのあまり生き返ることができると鷹取翁は思った




ここまできて鷹取一家はようやく気が付いた


田中花冠ばかに騙されたのだ、と





田中家は新興の上流国民


冷泉院とは喧嘩にならない


だったら同じくらいの鷹取を使って潰させよう





・・・今頃になってようやく気が付く馬鹿なのだ


利用されても当然であった




いや花冠じぶんの利益のために息をするように鷹取家ひとを嗾ける


ある意味立派であるといえる




・・・世間ではそれを『無謀』だとか『考えなし』というのだがどうやら親から教えて貰えていないようだった


馬鹿な親に育てられて被害者とも言える





まあそんな親に育てられたとしても高校生になれば自力でマトモに育つくらいのことはできるはずである


学校では道徳の時間があるのだ


他にも挽回はいくらでも可能なのである


・・・これが氏より育ちというやつである(かもしれない)






花冠には多少の情状酌量はしてもよいかもしれないが騙されたということには変わりがない






もっともよりにもよって喧嘩を売った先が冷泉院家


受けた屈辱は100年先まで忘れないという一族


いや格上だろうが自分よりも戦力かずが大きかろうが構わず噛みつく狂犬一賊


この先、ロクなことにならないのが確実に予測できた





という訳で鷹取家と田中家の醜い戦争が始まった





きっかけは冷泉院の経営するホテルのラウンジであったが、所を変え、場所を変えいろんな所で起こった


途中で鷹取家を一方的に断罪する人物がいきなり出てきたりもした





それを見ていた雪子は思った


『あら、どこかで見た光景ですわね』





自分の手を汚さずに他人に汚させる


花冠ティアラの性根はすがすがしいほど腐っていた

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― 新着の感想 ―
[一言] 67部、田中が山田になってる箇所が2箇所くらいありました。
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