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灰色景色  作者: 焼ミートスパ
第三章 記録景色
40/107

40 予告編

「申し訳なかった」


きちんと着物を着た翁と言ってもよい老人が雪子に向かって頭を下げた



しかし雪子はそれを黙って見ているだけだった


なにも声がかからないために頭をあげることが出来ない老人


ホテルのラウンジの空気は固まっていた



それはそうである


高そうな着物をきちんと着こなし、人生の先輩といえるような雰囲気を持つ老人が自分の1/3にも満たない小娘に向かった頭を下げているのだ


固まらない方がおかしいのである




しかし雪子はそんな雰囲気をものともしなかった


頭を下げている翁を無視してゆっくりと同じテーブルについている老婦人を見た




老婦人は頭を下げている翁の方を冷めた目で見ていた


老婦人は翁には義理があるため雪子に無理を言って合わせた


雪子に迷惑をかけている自覚がある


そのため合わせた以降は雪子にまかせることを態度で示していた




ソレを確認した後雪子は言った


「あんな小娘に騙されたあげくあの愚行、恥ずかしくないのですか?」



かくして断罪が始まった

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