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灰色景色  作者: 焼ミートスパ
第二章 破談景色
23/107

23 雪子、日本舞踊流派と絶縁する

「着物が手に入りません!」


「なんとかしてください!」


次々に苦情がきた


それを聞いて蒼月は頭を抱えた




事の起こりは月影流日本舞踊の五月はっぴょう会で冷泉院雪子と対立したことである


着物が駄目になったため代りの着物を借りようとした


ところが妹弟子の勝田の家と冷泉院がトラブルを起こしていたために借りる事が出来なかった





切羽詰まっていたため思わず


「破門する」


と言ってしまったところ雪子はそのまま帰ってしまった




まあ一人くらい居なくなっても問題ない


そう思い放置した




ところが思わぬ影響が出てきた


9月にある若手の発表会での着物の手配ができなくなっていたのだ




例年5月の五月会の後から準備を始める


6月頭に予約すれば9月の会には十分間に合っていた


ところが今年は全然予約がとれないのだ




演目が決まってからそれに合わせて着物を例年通り借りようとした


ところが借りる事ができるのは人気のないものばかり


決めた演目自体ができなくなっていた





着物というのは高価である


1着ならば自費で買えるだろう


でも最低でも年に2回の発表会があるとなれば自費購入は不可能である


そのためにレンタルとなるのだが今回はまったくできなかった





業者からは


「普通半年から1年前から予約をして頂いております」


と慇懃無礼な返事が来た




「毎年大勢の人間が借りているでしょう!」


暗にお得意様だから優遇しろ、そう言ったらしい


そうしたら


「文句ばかりいう月影会あななたちよりも日々優遇してくれる冷泉院の方を優先する(意訳)」


と言われたそうだ







被害は蒼月の派閥だけにとどまらず月影流全体にまで広がっていた


他の業者にも当たったが何処も同じ


「昨今、3カ月前に言われて用意できるものではありませんのや(意訳)」


丁寧だがキッパリと断られた




今まで冷泉院の権力でなんとかなっていたのを自分達の権力と勘違いしていたツケが帰ってきたのである


こうして五月会に続き、仲秋会まで破綻することになった

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