17 主人公の父、断罪する
「まったく話しにならんな」
冷泉院巌は学院長を断罪した
学院長は謝罪の言葉を言い、頭を下げるだけだから当然である
イジメが発覚したのなら正確な情報を集め即座に公開する
そして法に従い断罪する
それが正しいやり方である
少しでも手間取ると台無しになるということに気が付いていない学院長に巌はイライラした
学校であろうが会社であろうがトップのやる仕事は変わらないのだから当然である
すでにイジメが起っているためマイナスからのスタートである
どれだけダメージを少なくできるかがトップの手腕である
ハンデを背負っていることに気が付かないということが信じられなかった
それどころか謝るから寄付金を寄越せと言う始末
まったくふざけているとしか思えなかった
いっそのこと
冷泉院巌にまかせろ!
と言いたかった
半日で解決させてやるのに
とも思った
大体
ろくに調べもしていない
責任の所在も明らかにしない
やられ損が丸判り
やったもの勝ち
謝罪すればすべてゆるされる
そんな状況を許せるわけがない
いや許されると考えている学院(長の頭)の方がおかしい
巌はそう思った
自分の会社ならクビか左遷しているな
そうとも思った
教育界は昭和の時代から相変わらず進歩していなかった
所詮は学校という小さな箱庭のガラパゴス
だから独自のルールで生きてきたので世間の常識が全く通じないのである
トップの学院長が謝れば何でも許されると勘ちがいしているのを見れば丸わかりである
巌は
『もうこれ以上の付き合いは時間の無駄だ』
と判断した
タイムイズマネー
会社経営者にとって時間ほど貴重なものはない
常識がわからない人間との話は無駄である
だから巌は
「これで失礼させてもらうよ」
と言って立ち上がった
もちろん雪子一緒である
そしてラウンジから出て言った
後には
「待って下さい!」
と叫ぶ学院長だけが残っていた
そんなこと言われて待つ経営者は居ない
そんなことも判らない学院長をさらに軽蔑した




