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この新入部員、絶対にガードする!
「ところで新入部員が入ることになった」
「!?」
春。それは新しいものを迎える季節。こんなネクラそうな文芸部にも春が来た。
しかし先輩の表情は苦い。これは二人の愛の城を邪魔されたくない先輩の心の表れ?
などと深読み妄想をしていると、部室の扉の開く音がした。
「来たか」
「ふえっ!?」
振り返ったあたしはマヌケな声を上げる。
「よろしく」
幼馴染が不敵な笑みで立っていた。
「後悔した?」
この侵入部員、絶対にガードする!
侵入部員は後輩の脳内変換で、誤字ではないのであしからず。




