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ガードの固い猫ですね

「あたしが犬なら先輩は猫ですか?」


 あたしを犬のように弄んだ先輩の手が離れていくのを名残惜しく見送りながら、そう話を続けてみた。


「コタツで丸くなるのは好きだぞ」

「じゃあ」


 両手を先輩に向かって広げる。


「なんだそれは」


 不審顔の先輩に「えっ、わからないんですか?」という顔で答える。


「コタツ」


 先輩はズレた眼鏡を直すと諭すように言った。


「……猫にもコタツを選ぶ権利はあると思うんだ」


 ちっ。ガードの固い猫ですね。

ホントにただのイチャコラ。

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