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あたしが犬ならガードごと

「先輩、雪ですよ!」


 窓の外に曇り空をチラチラ舞う雪を見て、あたしは興奮気味に窓際へと駆け寄った。


「……犬は喜び庭駆け回り」


 先輩がこちらを横目に見ながらボソリとこぼしたのを、あたしは耳聡く聞いている。


「誰が犬ですか?」


 ムッとして詰め寄ると先輩は驚いた顔をして、少し思案してからスッと手を出す。


「……お手」

「ワンッ!」


 咄嗟にお手をしてしまうと先輩が笑う。


「な?」


 あたしが犬ならガードごとペロペロしますよ?

ただのイチャコラ。

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