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先輩、そういうガードはいりません!
まだまだまだまだ続き。
「……トイレに行ってくる」
フォークから逃げるように席を立った先輩をクスクス笑う幼馴染。
「あいつ困るとすぐ逃げるのよ」
「どういうつもりですか?」
前から疑問だった。彼女の敵とも味方ともいえない態度が。
幼馴染はフッと笑って先輩の席を見やる。
「……私は感謝してるの。あなたに」
「それは……」
「あら、お帰り」
どういう意味と訊こうとしたタイミングで戻ってくる先輩。
「どうした?」
先輩、そういうガードはいりません!
先輩は間が悪い。ラブコメだから。




