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あたしの先輩のガードは冷静だけど

「節分です」

「そうだな」


 本を読む先輩の前に太巻を置く。


「恵方巻きです」

「そうだな」


 また何か始まったという顔の先輩。その期待に応えます!


「恵方巻きゲェェェェムゥ!」


 アゲアゲのあたしを先輩が死んだ目で見る。


「なんだそれは」

「先輩とあたしが向かい合って恵方巻きを両端から食べ……」

「待て」


 説明を手で遮った先輩が冷静に言う。


「太過ぎて危険だし恵方が消えたぞ」


 先輩のガードは冷静だけど、あたしの恵方は先輩です!

ゲームに使用されなかった恵方巻きは廃棄せず、普通に美味しくいただきました。

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