二百文字小説置場３

進路相談

「働かないで生きていきたい」

　公園のベンチで缶ビール片手にそう言うお姉さんは六つ上の僕の幼馴染だ。

「給料にやりがいを含める会社は危険よ。ソースは私」

　僕の高卒後の進路を相談すると、先日過労退職をしたお姉さんの為になる話を聞かされ、

「この先どうしよう？」

　逆に進路相談をされてしまった。

　なので僕は両解決の提案をしてみた。

「お姉さんじゃダメですか？」

「は？」

「僕の進路」

　あの時の妻の顔はいつまでも忘れられない。