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彼女の横顔
物憂げな彼女の横顔がまだ頭から離れない。
卒業式後の教室。前の席に座る彼女は、窓の外に晴れ渡る空をずっと見ていた。
「帰らないの?」
私が訊くと、
「空っぽだから」
彼女はそうひとり笑い、返答に困る私を横目に見て、
「帰るわ」
と言って席を立った。
そして彼女はあの空に溶けるように、私の人生からいなくなった。
あのとき何か言えば、彼女の何かが埋まったのだろうか?
この胸に残る埋まらない想いが、あの横顔を忘れさせない。
物憂げな彼女の横顔がまだ頭から離れない。
卒業式後の教室。前の席に座る彼女は、窓の外に晴れ渡る空をずっと見ていた。
「帰らないの?」
私が訊くと、
「空っぽだから」
彼女はそうひとり笑い、返答に困る私を横目に見て、
「帰るわ」
と言って席を立った。
そして彼女はあの空に溶けるように、私の人生からいなくなった。
あのとき何か言えば、彼女の何かが埋まったのだろうか?
この胸に残る埋まらない想いが、あの横顔を忘れさせない。
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