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Perfect Boys ※彼女いません  作者: yama14
第1章:新学期(和真と未央)
5/5

第5話 「お誘い」(和真の視点)

「おはよー」

 俺は朝練が終わり予鈴ギリギリで教室に入ると、もうすでに悠人と瑛太はいつもの教室の隅のポジションで話していた。するといつものメンバーに見慣れない未央たちのグループ女子3人が加わっていた。


「おつかれ」

「おつかれ」

「さんきゅ、そっちもな」


 いつもの会話が繰り広げられた後、


「おつかれー!」


と一斉にこっちに話しかけてくる。


「どうした、お前ら」


 俺は3人に聞く。


「なんかねー。未央がねー。」


と言ったのは、170cmもの高身長を持つクールビューティー、なんとモデルもやっている城ヶじょうがさき 麻衣まい


「いや、ちがっ、麻衣、やめてっ!」


 未央はテンパりつつ抗議した。


「和真たち3人と話したいんだってさー」


と言ったのは、出雲いずも もみじ。寺の住職の1人娘で、ザ・和風美人、のような感じ。


「あー、いいよ」


 俺は照れ隠しのためにちょっとつれなさそうに答えた。ちょっと嬉しい。なんでなんだろ。


「いいよ!!いいよ!!さあ入って!!」


 悠人はまた熱くなっているようだ。ほんとそのまま蒸発してしまえ。瑛太はまた音楽を聞こうとしていたので、俺はその聞こうとしていた手をぶったたいた。



 クラス中の視線がこっちを向いているのが分かる。男子からは嫉妬にも似た視線が飛んでくるので、ちょっと痛い。


「それで?何の用?」

 瑛太がダルそうに言った。明らかに未央と椛はビビッていた。お前の「何の用?」、怖すぎるんだよ…だからモテないんだよ…


 そんな瑛太に臆せず、麻衣が言った。

「あのさ、うちら3人と君たち3人で、どっか遊びに行かない?カラオケとか」

「いいよ、行こう行こう!」

 即答したのは悠人だ。勝手に決めてんじゃねえ、と思った瞬間、

「何勝手に決めてんだよ、1人で勝手に行けよ、何で今話したばっかの奴とカラオケ行かないといけねーんだよ。なあ、和真?」

 と瑛太がバッサリ言い放った。

 一瞬6人の間の空気が凍った。こんなフリされたら、どう返せばいいんだよ…

「いや、俺は行きたいけど、みんな部活やってるし、みんなの予定合わないんじゃないかな?」

 瑛太も女子たちも立てる言い方をした。

「駄目かな?せっかく同じクラスになったんだし、仲良くなろうと思ったのにさー。土日とか1日中部活やってるわけじゃないんでしょ?」

 椛が反論した。

「そうだよ、仲良くなりたいなーって思って遊びに誘ったのに、そんな言い方はないんじゃない?」

 と麻衣も追撃した。

「なんで俺らなんだよ?ほかの連中でもいいじゃん」

 と瑛太も負けじと言い返す。

「だって、ねぇ?」「ねぇ?」

 麻衣と椛が顔を見合わせて未央を見た。なんなんだ、おい。

「あ、あの、ごめん、やっぱ、迷惑だと思うから、いい」

 と未央が言った。

「あのねー、未央!そんなこと言ってたらいつまでもいつまでも事ははじまんないよ!」

 と麻衣が言う。

「そーだそーだ!」

 と何の話かわかってもいないくせに悠人が言った。そういった瞬間、瑛太に「黙れ」と悠人が叩かれた。「痛い!瑛太、力強いんだよ!」悠人が言い返す。

「うん、そうかもだけど…」

「とにかく、うちらが予定合わせるから、みんなでどっか行く!いい?OK?」

 麻衣が話をまとめようとしていた。

「俺は行かねー」

 瑛太が言った。

「「じゃあ来なくていいです」」

 麻衣と椛の声が重なった。

「ごめんね、俺の瑛太が。そんな悪い奴じゃないんだよ?」

 と悠人がフォローを入れる。

「黙れ。いつからお前のものになった」

 と瑛太が言い返した。

「じゃあ5人でいこーねー。決定!予定はまた合わせよう!」

 と言い残し、3人は去っていった。



「なんなんだよ、あいつら。そもそも誰だよ」

 と瑛太が言った。

「あの小さい子はバスケ部のマネージャーでしょ?」

 と悠人が聞いた。

「そうだよ」

 俺が返す。

「俺、あの身長高い女の子知ってるよー。うちの学年位置の美人って噂だよねー」

 おそらく麻衣のことだろう。全然知らなかった。けど確かに美人だなとは思っていた。

「2人とも知らねぇ」

 と瑛太が言った。

「もう1人の子もすごい和風美人って感じだったよね!着物とか似合いそう!」

と悠人が言う。さらに続けて、

「まあ瑛太は置いて俺ら5人でカラオケ行こうな!」

 と悠人が俺にキラキラした目で聞いてきた。そんな目で聞かれたら、断れないだろう…

「うん、まあ…」

 とお茶を濁しておいた。

「じゃあ、決定!さっきの子たちと予定合わせてくる!バスケ部の予定表もらっていくねー」

 と悠人が言い残し、さっきの女子の連中の元へ走っていった。

 行くことになってしまった。若干めんどくさいと感じる和真であった。





 

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