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Perfect Boys ※彼女いません  作者: yama14
第1章:新学期(和真と未央)
4/5

第4話 「恋のきっかけ」(未央の視点)



***




 私が神村君を好きになったのは小6の時。

 弟は少年野球チームで野球をしている。弟の所属しているチームが決勝まで進んだとのことで、私が家族と一緒に弟の試合の応援に行っていた時のこと。

 舞台は決勝戦。

 お兄ちゃんのチームは、もともとすっごく強くて、この地域には敵なしと言われるほど、ここ数年は快進撃を続けていた。

 けどその年の大会は、もともとそんなに強いわけでもなかった神村君のチームが、なんと下馬評が高かった他のチームに勝ち続け、なんと決勝まで行ったのだ。

 私は観客席でその試合をずっと見ていた。

 試合は一進一退の攻防で、6回までで0対0と白熱した投手戦になった。

 お互いの投手がすごく頑張っていて、試合は大盛り上がりしていた。

 だけど、最終回である7回、神村君率いるチームはピッチャーである神村君がサヨナラヒットを打たれて、弟のチームに負けてしまった。

 神村君はマウンド上でも悔しそうな顔をして顔を歪めていたが、他のチームメイトは泣いてるのにも関わらず必死に泣くのを我慢していた。

 その姿がすっごくかっこよくて、男の子らしくて、うっとり見惚れてしまった。

 そこから私の恋は始まった。

 だけど、当時私は神村君の名前やどこの小学校かすら知らなくて、私の恋は始まった時から前途多難だった。


 私の恋が大きく進展したのは、中学校に入った時。

 神村君との恋を半ば諦めかけていた時、入学式で神村君らしき姿を見かけたのだ。

 私はその姿を追いかけ、私は1年1組である事を知った。

「ねえ、あのさ、あのさ、あの身長高い子なんで名前か知らない?」

 私は小学校の同級生で同じ中学校の子に話しかけた。

「え、あの子?神村 和真って言うみたいだよ。もしかして、もうはや好きになっちゃったのかな?仕事が早いなー、未央は!」

「ちっ、ちがっ、違うし!な、なんか他の友達が私に聞いて欲しいって…」

「ふーん、そ」

 友達は疑った目でこっちを見つつも、これ以上は聞いてこなかった。

 だがそのまま、中学校の3年間同じクラスだったにも関わらず、告白する勇気も、それ以前に一緒に遊んだことすらもなく、そのまた以前に連絡先を聞く勇気すらなく、ここまで来てしまった。

 ただ、1つ勇気を出したとすれば、バスケ部のマネージャーになったことだ。

神村君が友達2人と話していた時、バスケ部に入ると話していたのを聞いて、バスケ部のマネージャーになることをすぐに決意した。

バスケ部のマネージャーになっても、神村君と私は部員とマネージャーという関係から1つも進展することが出来なかった。


 あーあ、私って勇気ないなあ…


 いっつも自分の勇気のなさにうんざりする。




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