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滅びの魔女は、今日もおにぎりを頬張る  作者: バネ屋
第二章 現世での営みと再会
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#12 職場での立場と付き合い


 教職1年目の新人である私は講師という扱いで、クラス担任や副担任の業務からは外れている。表向きは理事会の意向でそうなっているが、実際には私の希望でそうさせてもらった。


 何故、私のような新人がそんな特別扱い(理事会から優遇されている)なのか?という疑問に関しては、様々な人々の思惑やしがらみがあり、私自身も不可解に思う部分もありましたが、最終的にはこうなってしまった。

 とは言え、フリーという訳にはいかないらしく、一応は2年生の担当グループに所属することになり、2年生の学年会議には毎回出席するように指示された。

 ちなみに、席が右隣の坂下先生と左隣の体育教師も同じ2年の担当グループ所属だった。


 それで早速、全体職員会議のあと休憩を挟んで、会議室へ移動して学年会議が行われた。

 2年生担当グループは、1組担任で学年主任でもある甘利先生と副担任の折原先生、2組担任の小門先生、3組担任の坂下先生、4組担任の大城先生と副担任の山崎先生、5組担任の体育教師。1~3組が文系クラスで4~5組が理系クラスで、講師の私が付属する形で加わった。

 会議といっても、今日が初勤務で新人の私には発言するようなことも意見を求められるようなことも無いので、冒頭で改めて挨拶をして以降は、黙って会議の内容を聞き流していた。


 それにしても、26歳とは驚きました。てっきり30代で、私よりもひと回りは上だと思ったのに。従妹に今年27になる男性が居ますが、とても同学年だとは思えない。あんなふうに見えて、実は老け込んでしまうほどの苦労人なのかもしれませんね。

 私には関係ありませんが。


 先生同士の話し合いに耳を傾けているふりをしつつ、チラリと体育教師へ視線を向けると、やはり目を閉じて腕組みをして、相変わらず鼻から6本はみ出していた。

 ここまできたら、流石は体育教師と言わざるを得ません。どこまでも体育教師スタイルを貫くつもりなのでしょうか。いずれ私も、国語教師スタイルを貫くような教員になるのだろうか。

 それはちょっと嫌ですね。


「それでは、あとは笹錦先生の歓迎会なんですが」


 くだらないことを考えていると、急に私の話題が上った。


「場所はいつもの梁山泊でいいんじゃない?」


「まぁそこが無難でしょう。笹錦先生は飲めるほうですか?」


「えっと、アルコールは大丈夫なんですが、新学期が始まったばかりのみなさんご多忙の時期ですので申し訳ないです」


「大丈夫大丈夫!忙しい時期だからこそ発散もしないとね!」


 ノリノリにそう言ったのは坂下先生だ。既婚者には既婚者なりに色々あるのだろうか。


「では、いつもの梁山泊で笹錦先生も出席で決まりと。あとは牧田先生ですが、今回も欠席ですか?」

「行きます」


 体育教師が腕組みして、6本はみ出したまま目を開いて答えた。


「え!?お酒ダメでしたよね?大丈夫なんです???」

「行きます」


 どうやらこの体育教師は職場の飲み会には毎回欠席してるらしいのに、今回は食い気味に出席すると答えたから、他のみなさんが驚いているようだ。


「ま、まぁ、お酒は飲まなくても料理も美味しいですからね」


「では今週の金曜日でどうですか?皆さん出席ということなら、早めに予約しておきますね。この時期は週末の予約がすぐに埋まってしまうので」


「はい。では坂下先生に幹事をお願いしますね」


「了解です!バシッと予約決めちゃいます!」


 予約ってバシッと決めるようなものだったのか。学生時代にゼミでの飲み会などに出席したことはありましたけど、社会人となるとまた色々と違うのでしょうね。

 特に私は1年目の新人で一番の下っ端ですし、粗相の無いように気を付けなくては。




 




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