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第84話 まだ知らない狂気

[うわぁ…マジかすごい混んでる]


 かき氷を買いに来た凪とクラフトだったが、売店は恐ろしいほど混んでいた、せっかくの海で何も買わず何も食べずに帰る人間はいない、しかも溶けそうなほど暑い今冷たい物を食べたい人間は凪達だけではないのだ。


「どうしよう、別に売店いく?」


[いや、どこも変わらんだろうな]


「だね…ってあれ真琴さん」


 売店から少し離れた所から行列を見ていた凪は前から下を向きながら歩いてくる真琴を見つけた、ビールを買いに行ったはずだがその手にはビールはなくあるのはビニール袋に入った焼きそばとお好み焼き数個と両手には2つのかき氷を持っていた。


「おーい真琴さん」


「…………」


「お、おーいま、真琴さん」


「ん?ああ猿渡くんか」


 売店に並ぶのに疲れたのか見るからに真琴のテンションが低く、なんなら泣き出しそうな感じだった。凪が声をかけるまでそこに凪が居ることに気づがなかったほどテンションが下がっている。


 ビールを買いに行った時とは間反対だ、いったい何があったと言うのだろうか。


「ど、どうしたの」


「いや、ビールを買おうとしたんだ、そのために長い行列に並んだんだが…子供には売れませんと断られてね」


「あれ?免許証はどうしたの」


「車に置いて来たよ、盗まれる事はないだろうけど万が一に備えてね、手元にあるのは盗まれても問題ないさ、そのせいで買えなかったんだけど…」


「ど、どんまい」


[そ、それは…ご愁傷様だね、まあこの際お酒は辞めると言うのも手だと思うよ]


「私に死ねと言うのか」


「そこまで言うか、そんなにお酒っていいの」


[何回か飲んだことあるけど僕はそこまで美味しいとは思えなかったな、消毒用アルコール飲んでも同じ味がすると思った]


「同じアルコールだもんね」


「それは君の舌がおかしいだけだ、何飲んだらそんな感想が出てくるんだい」


[スピリタス]


「それは…うん、仕方ないな、今度いい酒を奢ってあげよう」


 とある漫画のせいで有名になったお酒で、とてもアルコール度数が高いで有名である、消毒用アルコールよりも度数が高い、とても人が飲むものじゃないなこれ。


「そう言えばクラフトさんってお酒が飲める年齢なんだ」


[それは飲めるさ、僕が何歳だと思ってる、魔法が一般的だった時代から生きてるんだぞ]


「それって…何年前?」


「少なくとも私よりは歳上かな」


「な、ボブさんと同い年ぐらいかな」


[いや、あそこまでいってない、僕が生まれたのは…多分100年ぐらい前さ]


「かなり歳だな、そんな歳なのになんで作った体は子供なんだい、まさかだと思うが…ロリ」


[ちがうよ]


「コン」


[だから違うって、そもそも僕は人間対してこう言う感情を抱く事はない、子供の姿なのは映画館で子供料金で見れるからだよ]


「うわずるい、クラフトさんそんな事してたの」


「確かに値段が少なくて済む、私もよくやってるし」


「え?真琴さん」


[大人で得することもあるけど、子供で得する事の方が多い、パッピーセットとか周りの目を気にせずに買えるし、特典とかも貰えるし、いいことばかりさ]


「わかる」


「わかっちゃダメでしょ、いい大人が」


「使える物は全て使わないと」


「だからお酒買えないんじゃないんですか」


「言わないでくれよそんな事、はぁ…こんな事ならコンビニで5個ぐらい買っておくんだった、所で君達も何か買いに来たのかい」


[丁度かき氷を買おうとしてたんだんだけど]


「あの並びを見たらね」


「暑いから仕方ないさ、そんなに食べたいならあげようか」


「え?いいの」


「ビールが買えなかったからヤケクソに買っただけで別に欲しかったわけじゃないからいいよ」


 そう言いながら真琴は2人にかき氷を渡すと駐車場がある方向に歩いて行った。まだ諦めてないのかコイツと思いながらも2人はかき氷を食べながらビーチを歩く。


「ねえ、クラフトさん…その…少し変な事なんだけど聞いていい」


[話の内容によるけど]


「泉に入った時、一瞬何かと繋がった感じがしたの、そこから夢みたいな…曖昧な記憶が頭の中に入って来て…」


[どんな記憶なんだい]


「えーっとね、茶色の髪をした私に似ている子供が能力か何かで街を壊してる記憶と顔は見えないけどボロボロの男の人を追いかけて、追い詰められた男の人が屋上から飛び降りる……そんな記憶が」


[…うむ、よくわからないね、そもそもあそこの泉は神様達が使っていたそうだし、人間である君が入ったことで不具合みたいなものが起こったんじゃないのかな、その不具合が記憶なんじゃないのかな]


「不具合って聞くと不安になってくるんだけど、大丈夫かな」


[そこまで問題はないと思うよ、ただの夢みたいなものだろうし気にする必要はないさ]


「…他人事みたいに言って、凄い気になるんだよねこの記憶、なんか…こう…歯の奥に挟まったノリみたいな感じでムズムズしてて」


[凪前見て]


「え?」


 泉で見た記憶の事を思い出しながら歩いていたためか前を見ておらず凪は前から歩いて来た男にぶつかりそうになったが、当たるギリギリな所でかわしたが転びそうになる。


「おっと」


 男が転びそうになった凪の手をとり 


「大丈夫かい」


 と声をかけそのまま凪の体を優しく抱き寄せる、今何が起きたのかわからないまま呆然としている凪だがそんな凪に男は優しく微笑む。


「すまない体に触ってしまったね、怪我とかないかい」


「だ、大丈夫です」


[考えすぎだよ凪、前を見ないと]


「気をつけた方がいい、ここは人が多いし暑いからね」


「すみません」


「ああ、ちょっと答えてくれないかな、そのかき氷はどこで売ってたんだい、暑いから私も買おうと思ってね」


「直ぐそこなんですけど…混んでるから待った方がいいかもですよ」


「そうかいありがとう、君も気をつけて歩くといいよ」


 そう言うと男はそのまま売店の方に歩いて行った。

めちゃくちゃ眠たすぎて昨日は投稿できなかった作者です、書くのができないぐらい眠かったです、本当に申し訳ない。


さてここ最近MCU関係の話が凄い出てますね、アガサやキャプテンアメリカにデッドプールと楽しくなって来ましたね、年初めはMCUではないですがマダムウェブでずっこけた分を巻き返せるか楽しみですね。

個人的にスパイダーバースの新作はいつ出るのか気になります、もう1年経ちましたがまだ続編の話題は出ませんね、めちゃくちゃいい所で終わったので早く続編が見たいです。

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