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第69話 見えない首輪

「到着ここが私の事務所だ、さあさあ入ってくれ」


 真琴は事務所の扉を開け暫を中に入れ、事務所の椅子に座られる、机の上は片付けられているが一か所にまとめられた書類の中には暫の情報が書かれた書類が置かれており左手を伸ばしでその書類を手に取る。


「私のこと調べたんですね、家族構成に学校にあれこれいろいろ」


「四宮君から書類を貰ってね、生きて明るい生活をしていたら警察が見つけてるはずだから、ホームレスかパパ活をしてるんじゃないかと思ってね」


「そうですか…」


「流石に後者を調べるのは嫌だったから、炊き出しをしてるボランティア団体1つ1つに聞いてあそこにいるってわかったんだ、まあ細かい話はあとにしよう、実は昨日から何も食べてなくてね、今から朝ご飯なんだ君のお腹が空いてるだろ、一緒にカレーでも食べようか」


 そう言いながら真琴は皿にご飯を入れ、朝作った甘口カレーをご飯の上に被せる、カレーが入った皿とスプーンを暫の目の前に置くと「どうぞ」と一言呟いた、暫は右手でスプーンを掴もうとしたが途中でそれを止め左手でスプーンを掴むと慣れない様子を見せながらカレーを口に運ぶ。


 久しぶりのご飯だったのか真琴の目を気にせず涙を流しながらカレーをがっつく、だが何度かスプーンを落としている、左手で食べてはいるが左利きではないように思える。


「慌てないでくれ、おかわりはある」


「・・・すみません、お見苦しい所を」


「いやかまわないよ、所で・・ずっと右手を服の袖で隠してるけどどうかしたのかい、それにずっと利き手じゃない方で食べてるけど・・」


「私から話を聞こうとしたって事は戦うつもりなんですよね、あの男と」


「ああそのつもりだ、他人の人生をゆがめて楽しんでいる、そんなやつを許す訳がない必ず法で裁く」


「なら、知った方が良いですね、あの男が何をさせたのか」


 そう言うとスプーンを置いて袖を捲り右手を見せる。暫の右手には小指しかなかった、それ以外の指がなく切断されたような見るに耐えない跡があるだけだった。


「何をされた」


「あの男はただ命令しただけです、自分の意志で自分の感情で私は命令されバターナイフで自分の指を切り落とした」


「1から話してくれるかな、どうしてそうなったのか」





 彼女達はある事件を追っていた、それはある学校のクラスの女生徒全員が突然行方不明になりその2ヶ月後に山奥で首を吊った状態で見つかったというものだ、全員がほぼ同じ所で白い布を被った状態で首を吊った、その絵面はてるてる坊主みたいだったと発見した人間は言った。


 明らかにおかしな事件だったがこれと言った証拠はなく、自殺だと判断された、だがこれはどう考えても自殺なんかじゃないそう考えたクラフトは魔法少女と一緒にこの事件を調べた。


 そしてある人間にたどり着いた、名前までは分からなかったがこの男が授業中に学校に侵入した事が明らかになに魔法少女達はその男と対峙した、先手必勝とマジカルシグマが攻撃を仕掛けたがその攻撃は男には当たらず仲間のマジカルモジョスに当たっていた。


「な、なんで」


「何をしてるの」


「今度は」


「今すぐ地べたに這いつくばれ」


 シグマは男を睨み付け殴りかかろうとしたが男が声を発した瞬間自分の意志で地べたに這いつくばった。


「そうだ、全員動くな」


「あ・・・え、なんで」


「最近誰かに見られてる感じがしたんだ、何かが私を倒そうとするそうなそんな感覚だ、何か月かそんな感覚が続いたよものすごく気分が悪かったが・・今はそんな感覚はない逆に清々しい気分だよ」


「どうして動かないの」


「………すぅぅぅ………」


 マジカルクレセントは息を吸い攻撃を仕掛けようとした、彼女は声を攻撃に変える力を持っているしかし男はその不審な行動を見逃さなかった。


「今すぐ舌を噛んでしょんべんを漏らせ」


 そう言うとクレセントは舌をかんで全員の目の前で漏らした。


「誰も私に逆らうな、お前らは私の玩具だ」


 そこから地獄が始まった、彼女達は男の指示のままいろんな事をさせられた、性行為はもちろん仲間で殴り合いをさせられたり、仲間同士や飼い犬との行為を強制されたり。性的な指示が多かったが男は性的な目的よりも自分に屈服する姿を見ていたかったのだ。


 だからこんなこともさせた。


「ミキサーの電源を付けろ」


「はい」


「そこに蓋をあけて自分の突っ込め、ゆっくり満面の笑みでな」


 そんな指示すら断れなかった、命令を聞くしかできない水鳥は笑いながら回ってるミキサーに指を突っ込んだ、自分の指を噛みちぎったり、仲間に鞭を打ったり、そんな地獄のような生活が続き3人は壊れた、男は壊れた3人を自殺するように命令した。





「なるほど、他人に命令を強制させる能力か・・通りで証拠が残らないわけだ、しかしどうして君は無事・・・いや今は操られてないんだい」


「私は人を殺すように命令されたとき突然あいつの呪縛が消えたんです、饗さんが死のうとしたときに生きたいと言う強い感情で命令を無効化したみたいに、私も殺した時の感情で無効化したんじゃないかと思っています」


「クラフトくんはどうしたんだ、君達を集めたリーダーなんだろ」


「・・・逃げたんです、いやあれが正しい選択だった、私達魔法少女の力が悪用されればあの男は止められなくなっていた、だから私達から変身能力を剝奪して逃げたんです」


「確かに正しい選択とは思うが・・擁護しにくいな」


「あの男には誰も勝てない、奴は世界が自分のために回ってると思ってる、何をしても許される全てが茶番で玩具なんです」


「・・・そうか」


「私から話せることはこれだけです、カレーごちそうさまでした、では迷惑にならないうちに私は・・」


 暫は立ち上がり直ぐにその場を去ろうとした、ここに居てはまたあの男と会ってしまうと思ったからだ、真琴はそんな暫を止めるつもりはなかった、暫の意図を理解していたかるだ、だが気づけば暫の腕を掴んでいた。


「まだ、何か」


 真琴は暫の言葉で自分が腕を掴んでいることに気づいてすぐに手を離す。


「・・・あ、いやすまない」


 暫が左手でドアノブを握りドアを開けた瞬間、真琴は口を開き暫を引き留めた。


「あ、あの」


「…なんですか」


「あ・えーっとだね、その・・・そうだ実は住込みで働いてくれるバイトを探してたんだ、朝昼晩のご飯も寝る場所もお風呂もあるんだけど・・・どうかな」


「・・・え?」


「もちろん給料もだす、えーっと・・1時間1500円だけどその・・どうかな、そこまできつくないし嫌なら直ぐに辞めてもいいだから・・その・・・」


「ここに居てもいいんですか」


「あ、ああうん、ウエルカムだよ、その・・嫌なら別に」


「…そう…ですね」


 暫は左手を握りしめお腹をさすり少し考える、コレは簡単な選択ではないのだ、真琴と一緒にいると言う事はあの男に会うと言う事、あの地獄が恐怖が暫の心を揺さぶる。


 10秒ほど沈黙が続いて暫は誰にも求められていない少しひきつれた笑みを浮かべながら一言言う。


「…喜んで探偵さん」

旅行が近づいて憂鬱な作者です、何が楽しいんだ韓国とか言葉わかんねえし荷物の手間とか飛行機の手間とかあるし5時30分起きだし、そこまでして行くような所か東京とかの方がいいだろ。


さて、そんな文句はさておき今回は初期案の話をしましょう、話が長くなるので短くしたと言う話はしたのですが具体的にどう短くしたのかというと、初期では大空 桜とドラキュラ伯爵の娘の結婚式があり、その結婚式の招待状をいろんな人に届けに行く言う話でした。


そのうちの1人が桜島家でここで太一が仲間になり、その後にボブとキャプテンボルバを中心とした話をやり、その後クローシスの話にラスベニア国王に……とこんな感じにいろんな所に招待状を届けに行くのが初期の話にありました。


ただ、話が長くなると思い結婚式の話をなくし、それによって色んな話が無くなりましたがボブは今後と言うか次回の話で出す予定だったので37話で無理矢理入れました。


38話で「桜さんが話がある」と桜さんと名前が出ましたがその桜さんはこの話で出る予定だった桜さんです、今後登場するかと言われれば…出ないですね、小ネタで出すかもしれませんが本編では出ません。


どんな人か気になる人はこの作品が終わったら彼女の単独作をもしかしたら出すかも知らないので楽しみにお待ちください。

ちなみに桜さんよりも隠れてムイナさんの話を書いてたりしてます、多分旅行中はムイナさんの話を書いて時間を潰してますのでどちらかと言うとそちらを楽しみにしてください。

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