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第68話 悪夢の終わり

「なに・・・を」


 凪はクラフトを剣で突き刺した。


「何もかもおかしかったんだ」


「何を言って・・」


 凪は剣を抜きクラフトに剣を向ける。


「こんな事してる場合じゃない、操られた生徒たちが来るそれに今の爆発で君は犯罪者に・・・」


「いや、これが今やるべき事だよ、ねえクラフトさん、敵は防犯カメラでもあるみたいに私達の位置を把握してた、おかしいよね」


「自分がやった事、理解しているのかい」


「・・・聞くけどクラフトさん小学校の皆も眠ってたの」


「ああ間違いないさ、この目で・」


「小学校は前の戦いの復旧で休みになってるのに、一体小学校で誰が寝ていたの」


「・・・」


「それに思い返せば色々おかしい、クラフトさんは2つのテレポートの手段を持ってる、その両方とも使えないのは可笑しいし、来たばかりのピッカラさんが当たり前のように目的を知ってたし、第1校舎に人が来るのも早かった、放送室に誰もいないのもそうだ」


「・・・」


「全ての辻褄が合わない、最初の会話もおかしかった、つまり私は魔法少女の力のおかげで眠らなかったんじゃない、私も眠っているこれは全て夢で現実じゃない」


「・・・」


 目の前の現実が油汚れを特殊な洗剤を使ったみたいにグニャグニャになり溶けていく、そうこれは現実ではない、全てが夢の中での話しだ、夢の世界が溶けて崩壊し凪は教室で目を覚ます、そこは凪以外の全員が眠っていた。


 いつも目を開けながら眠っている領が目を閉じ眠っている、普段真面目に授業を聞いているみんなの級長の南も、動物園の猿かよと思うほど五月蠅い女子も、寝てると怒ってくる教師もみんな椅子に座ってスヤスヤ眠っている。そんな中で凪だけが目を覚ました。


「・・・ここは」


「やっと起きたのかい凪」


 凪の背後からクラフトが現れる。


「・・・」


「どうやら皆眠らされてるみたいだ、このまま君も目を覚まさないんじゃないかと思って冷や冷やしたよ、しかしどうして凪だけ目が覚めたんだろう」


「夢の中に居るって気づいたからかな」


「そうだったのか、とりあえずテレポートで皆を呼んでくるよ、それまでここで待っててくれ」


「・・・ねえクラフトさん、マジカルピンクってクラフトさんが付けたんだよね」


「そうだけど・・どうしたんだいいきなり」


「いや少し気になってさ、ほら皆はミスティラインとかファンライドとかエボリューターとかでマジカルってついてないじゃん、なんで私だけマジカルなんだろうって、ミスティさんとかいい名前じゃんクラフトさんが考えたにしてわ」


「それは君を仲間にした時は前の魔法少女と同じ様にマジカルを付けたさ、だけどその後思い直したんだ前とは違う新しいチームにしようってね、そう言う考えで他のメンバーにはマジカルを付けなかったんだ」


「なんか私だけ仲間はずれみたい、ミスティさんみたいにもう少しいい名前にしてくれても良かったのに」


「僕は気にいっているけどね、ミスティもマジカルもランドもリューターも全て僕が考えたからね、全部思い入れがあるさ、で聞きたいことはこれで良かったかな」


「うん、ごめんねもういいよ、所でもう1つ・・・もうだまされないよ」


「え?」


 ぐさ!!


 凪は筆箱に入れていたカッターナイフでクラフトを突き刺す、するとクラフトの体が黒い液体のように変化し床に落ちた。


【何故だ、何故夢だと分かった】


 その黒い液体は徐々に形を形成しコンプレックスへと姿を変えた。


「私そこまで馬鹿じゃないから、1度かかった罠にははまらないの」


【夢の中でじっくり闇を作ってやろうと思ったが失敗か、もういいこのまま貴様を】


 コンプレックスは凪に襲いかかるがそれと同時に夢が崩壊し真っ暗の暗闇になる、その暗闇のなかでクラフトの声が響き、瞼を開くとそこは教室だった、全員が眠っており先生は立った状態で眠りについたせいか床に倒れていた。


 凪は先生みたいに床に倒れており、その上に人間の姿をしたクラフトが馬乗りになって凪の顔面を殴っていた。


[この、この、は や く 起き・・・あ起きた]


「痛いよ、ねえ、起こすためとは言え流石に酷くない」


[起きなかったから無理矢理にでも起こそうかと、とにかく凪敵の]


「攻撃でしょ分かってる、どこかに本体がいるは・・・ず」


 凪は起き上がって周りを見渡すと教室の真ん中にピンク色をした二足歩行の像みたいな怪物が突っ立っていた、その怪物は凪と目があった瞬間に逃げ出した、もはや解説や説明は不要だろうあれが本体だ


「・・・あれだよね」


[う、うん、あれさ攻撃してみたんだが思ってたより硬くてね]


「逃がすかこら、待てぇ」


 凪は手首のバンドにハートのストラップをかざして魔法少女に変身するとその怪物を急いで追いかける、だが怪物はかなり重そうな見た目とは裏腹に意外に早く追いつけない。


「逃げるなぁ!!卑怯者!!散々人を夢の中に入れて苦しめた癖に逃げるなんて・・ん?」


[どうしたんだいマジカル]


「いや、寝てる人を操らないんだなぁって」


[操れるわけがないだろ、奴は夢を見せるだけで操ることは出来ない、他の意識を操る能力者も大体そうさ、寝てる人間は操れない]


「全部夢の中か、だったら一気に決めるよクラフトさん」


[ああ任せてくれ]


 クラフトは怪物の目の前にテレポートすると足元に魔法陣を浮かばせその魔法陣から無数の鎖が現れ怪物を拘束し押させつける、凪はワンデイを呼び出しそのワンデイを力ずよく引き離す、ワンデイから放たれた矢はそのまま怪物に命中し怪物内のスーツを破壊し元の少年の姿に戻る。


「ふう、案外あっけなかったね」


[それほど夢の中の支配力が凄いということさ、マジカルが目を覚まさなかったら今頃どうなってた事か]


「所でクラフトさん、なんで私だけマジカルピンクで私だけマジカルにしたの」


[どうしたんだいいきなり]


「まあまあ、ただの疑問」


[それは君を仲間にした時は前の魔法少女と同じ様にマジカルを付けたさ、だけどミスティが自分で決めた時にマジカルを付けなかっただろ、ここで他のメンバーにマジカルを付けたら1人だけ浮くと思ったんだ、だから君以外のメンバーにはマジカルを付けなかったんだ]


「え、えぇ・・そんな理由、と言うかそれだと私が目立つじゃん」


[ほら最初が目立つより2番目が目立つのは違和感あるから、嫌なら改名するかい、そうだな・・デッドクイーンなんてどうだい]


「敵の名前みたい、まあとにかくこれで解決だね、最悪な悪夢は終わりだ」

ついにスーペリアスパイダーマンの4.5巻を買った作者です、合計25000円ぐらいだと思います、なんで漫画2巻でこんな金使ってるんだ私は


さて、この話で全てのタネが明かされましたね、そう全てが夢だったんですよ、夢だと言う伏線としては爆音でスピーカーが鳴ってるのに起きない生徒達に床に倒れた先生が机の上で寝ていたり。

他にはクラフトとピッカラのカッコが違っていたりなど色々ありました、個人的に伝わったのかなと不安ですが皆さんは気づけたでしょうか。


一応補足ですが時々クラフトが[]←このカッコで喋っていますがそれは外にいるクラフトが凪を起こそうとしてその声が夢の中に入って来ていると言う設定で僕のミスではありません。


実際に65話では[凪]と言ってたのに夢の中のクラフトは何も言ってないと発言していたのがそうです。

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