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第67話 崩壊する現実

「はぁ、はぁ、ここなら…」


「お、お嬢様…少し狭いです」


「静かにピッカラさん」


 今彼女達は眠りながら追ってくる生徒達から隠れるためロッカーに入っていた、こう言うシーンは漫画とかでよくあるが、意外にロッカーの中は狭いし汚いし臭いものだ。


 隠れるためとは言えそんな場所によく入ろうと思えたな。


「放送室までもう少し…」


「このまま一気に駆け抜けますか」


「…足音が聞こえなくなるまでは…」


キーンコーンカーンコーン


『皆さん、第1校舎の3階のロッカーに眠っていない生徒がいるようです、皆で眠らせてあげましょう』


「嘘でしょまた!!」


「お嬢様ここは」


「一気に駆け抜けるしかない」


 2人はロッカーから飛び出し走りって階段に向かう、だが階段には階段を埋め尽くすほど生徒達が待ち構えていた。


「どうしよう」


「こっちに来てくださいお嬢様」


 ピッカラは少し下がって床に向かって弓を向け矢を放つ、その矢は床を破壊し人が通れるぐらいの穴を作り、凪の手を握ると一緒にその穴から降り放送室がある2階に降り立つ。


「来て、デッドマックス」


 凪はデッドマックスを呼び出す階段に植物の根っこを生やし2階に続く階段を封鎖する。


「危なかった…けど…床壊すのはよくないよ、まぁ…助かったからいいけど」


「早く放送室に行きましょう」


「うん」


 放送室までもう少し、そんなタイミングでまたチャイムが鳴り向かい側からゾロゾロと生徒達が向かってくる。


「お嬢様ここは私に任せてください」


「お、お願い」


 ピッカラは狭い廊下を飛び回り生徒達を足止めする、その間凪は放送室に辿り着きドアノブをひねるが鍵がかかっており開かない、仕方ないから手に持ってるデッドマックスを振るってドアを破壊して中に入る。


 しかし放送室には誰もいなかった、なんなら電気すらついてなかったのだ。


「な、なんで…」


[凪!!]


 どうして居ないと疑問に思っていると生徒が凪の頭を掴み地面に叩きつける、さらに廊下を埋め尽くすほどの生徒達が放送室に入り地面に横たわっている凪を踏みつける。


「ぐ、べ…ら……」


 立ちあがろうとする凪を生徒達は地面に押さえつける。


キーンコーンカーンコーン


『皆さん、眠っていない生徒は無事捕られました、皆さんのおかげです、今よりガスを出します』


 どこからか白いガスのようなものが放送室に充満し始める、コレはまずいと思いながらも凪はそのガスを吸い込んでしまう、凪の意識は次第に朦朧となり瞼が次第に下がっていく。


 朦朧とする意識の中で凪は考える、どうして居ないのか、いやよく考えたらどうやって私達を見ていた、防犯カメラでもあったみたいに常に正確な位置を把握していた、おかしい…何もかもおかしい……


「……そ…っか……」


 凪は何かに気づき指輪に向けて『マジカルダイナマイト』と語りかける。


 凪は押さえつけられた状態で最後の力を振り絞り指輪をバンドにかざしマジカルダイナマイトを使用する、凪の体が前初めて眩い光を放ちながら周囲を巻き込んで自爆する。


 その自爆は放送室を吹き飛ばし近くにいた生徒達を跡形もなく木っ端微塵に吹き飛ばす。第1校舎は崩壊しそこに居た生徒全員が瓦礫に押しつぶされて全員死んだ。


「はぁ、はぁ、はぁ」


 崩壊した第1校舎に体が治った凪がぽっんと立っている、そんな凪にゆっくりとクラフトが近づく。


「な、何をしてるんだ、今ので何人が死んだと」


「来て、スペルコード」


 凪はスペルコードを呼び出す。


「聞いているのか…」


 凪はそのまま呼び出したスペルコードでクラフトを突き刺した。



〜〜〜〜〜高架下のホームレスの溜まり場〜〜〜〜


 ここは栄らへんの高速道路の下にある高架下、トイレや噴水があるためか、ホームレスの住み方となっている、言い方は悪くなるが誰も近づかないし目線を向ける事はない。


 向けてもそれは哀れみか軽蔑の眼差しだけ、そんな溜まり場に汚い格好をした紫髪の女性は噴水の水に手をつけ顔を洗うと自分の家になっている段ボールとゴミの溜まり場に座りお腹をさする。


「…少しいいかな」


 そんな女性の前に真琴が現れしゃがんで目を合わせる。


「……誰かしら、興味本心とは言え子供がこんな人に話しかけたらダメよ」


「こう見えて大人なんだよ、いろいろ話を聞きたいことがあってね、雉兎(ちと) (しば)さん」


「…会った事あったかしら」


「君を調べたんだ」


「どうしてそんな事を?何の意味もないでしょ」


「大切な事なんだよ、だって」


 そう言いながら真琴は服の袖をまくり手首につけたバンドを見せながらポケットに入れてた赤いメガネをかける。


「…なるほど…魔法少女なのね」


「君もだろ」


 真琴がそう問いかけると暫はボロボロの服の袖をめくる、そこには真琴と同じバンドが手首に巻かれていた。


「そうね、こんな先輩に何かよう」


「話がしたい、まぁ…ここじゃなんだ車で少し走らせた所に事務所がある、そこでゆっくり話そう」

何もしてないのに左足が痛い作者です、さて次回真相が明らかになるのですが皆様は違和感に気づいたでしょうか、まあかなりわかりやすかったと思うのでここでは言いませんが、ヒントがあるならカッコですね。


そう言えば、学校の放送って僕の記憶が正しければ放送室の他にも職員室にも放送できる機械があった気がするんですけど実際どうなのでしょうか。


学校の放送に毛はどの興味もなかったのであまり知らないんですけど、確か職員室からも放送できた気がするんですよ、まぁこの話ではあまり関係ないんですけどね。

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