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第64話 悪魔の始まり

[やっぱり…まだ生きていたか]


 クラフトは涙を拭い後ろを振り向く。


【わかっていただろ】


[うすうすね、大月 領の様子が突然おかしくなったのは君のせいだろ]


【いかにも、壊しやすい精神だった、あのまま死ねばよかったのに】


[昔のあの戦いの後、残った破片が人間の闇を取り込みながら成長した、そして大月 領にとりついてスーツを使わせた、そこからずっと僕を狙ってたんだろ、完全復活をするために]


【そうだ貴様の中に再び闇が生まれるこの瞬間を待っていた、その闇を取り込み我らは再びこの世に君臨する】


[やってみるといい]


【そのつもりだ】


 コンプレックスは包丁かと思うほどの鋭い牙を輝かせ、クラフトの肩を掴むとそのまま首筋にかぶりつく、首筋から大量の血が流れ病院の床に滴り落ちる。


【・・・なんだこれは】


 首筋から流れる血を取り込んでいたコンプレックスは驚いたような仕草を見せながら首筋から牙を離しクラフトを突き飛ばし後ろに下がる。


【何もない、おかしい何故ない、確かに貴様の中に闇と影はあった、それがないなど!!!】


 コンプレックスの体をまばゆい光が貫いた。


[ずっと狙っていたのさ、君が現れるのを]


 クラフトは自身の周りに無数の魔法陣を描き、その魔法陣から光る槍を作り出しその槍でコンプレックスを貫く。


【何故だ、何故闇がない、お前の魔法少女に対する思いや罪悪感はないというのか】


[確かに君の言う通り、彼女達に対する後ろめたさはある、だがそれは闇なんかじゃない、彼女達の行動が人々に希望を与えたように、彼女達の思い出1つ1つが勇気をくれる、必ずマインドレスを倒すと言う勇気を、そのためにお前を待っていた

さあ吐いてもらうぞ、お前の後ろにいるマインドレスの事を今奴はどこにいる、子供たちをスーツで暴走させて何をする気だ]


【我々は心の陰に潜むもの、いずれ全ては我々になる、お前もマインドレスも魔法少女も全ては我々になる、我々は全ての影、お前の中に闇がないというのなら再び闇を引き出そう、ふふふふふハハハハハ】


 そう言い放つとコンプレックスは消えた、これで終わりと言う消え方ではない、それはクラフト自身も感じていた、コンプレックスはまだ居る、そして再び襲い掛かるだろう、よくある映画の宣伝文句と同じだこれは序章に過ぎなかった、奴は再び現れる心に闇がある限り。





~~~~~~~~学校~~~~~~~~


 

 

 あのゲーム配信から1日が経った、結局あのゲームの後も2時間配信が続き同時接続数は60万を超えるという凄い配信となった、元々ホノカと翼のコラボの予定がホノカにプラスして魔法少女も出たというのだからそれは人が集まるものだ


 しかもリアルイベントに参加することも判明し批判意見もあるがかなりネットを騒がしている、そんな騒ぎを知らずに凪はいつも通りの時間に学校に辿り着き時間が過ぎるのを待っていると隣りの席にいた領に話しかけられた。


「ん?どうしたの領くん」


「お前イベント出るらしいけど、大丈夫か」


「大丈夫って・・・何が?」


「お前人前に立つのそこまで得意じゃないだろ、去年の合唱コンクールとか音程外れまくりだったし、そんな奴が舞台に立ってお喋りとかできるのか?」


「・・・だ、大丈夫だよ」


「なんか間があったぞ今、あんな舞台で失敗したら一生の恥だぞ、まああんな格好で戦ってる時点で恥だけど」


「酷いこと言うなもう、別に恥ずかしく・・・な、ないよ、裸で戦ってるわけじゃないし、べ、別に・・・うん」


 そんな事を言いながらも凪の顔は少し赤くなっていた、恥ずかしいならマントとか着ればいいのに。


「お前・・知らないと思うけど戦ってる時見えてるからな」


「何が」


「何がって・・あれだよネットで調べたら出てくるぞ」


「何が」


「だから・・・その・・ちょっと耳かせ」


「変身しないと取れないよ」


「何言って・・・お前耳切って渡そうとしたか今」


「うん、そういう意味じゃないの」


「ばかそういう意味じゃねえよ、お前・・・あれになってから発想がバイオレンスになったな、かせって言うのは耳を近づけろって意味だよ」


 領は凪の耳を引っ張り口を近づけると小さな声でパンツと呟く。


 ・・・ガキかよパンツぐらいすっと言えや。


「え・・・ははははっははい」


 それを聞いた凪はまるでゆでだこみたいに顔を真っ赤にした。


 ガキかよ、馬鹿馬鹿しい。


「凄い数で出て拡散されてるぞ、特に・・・サツキフォトとか言うアカウントが、昨日のトレンド入りの時も拡散されてたし1万いいねぐらいついてたぞ」


「み、みたの」


「何が」


「それを知ってるって事は見たんだよね、私の・・・・あ、あれを」


 領は何も言わずに下を向き頷く、凪は顔を真っ赤にさせながら領を軽く両手でポカポカ殴る。


「痛いやめろ」


「さ、最低、変体、水着どろ!!」


「うっ、おいやめろ、また病むぞ、今度は止められないぐらい病んで死ぬぞ」


「事実じゃん」


「事実陳列罪ってこの間厳罰化されたらしいぞ」


「甘いね、私はこの間学んだよ」


「何をだよ」


「指名手配犯になっても逃げれるって、ムイナさんがそうだったし」


「その時は通報してやる」


「や、やめて」


 キーコンーカンーコーン


 学校のチャイムが鳴りガラガラと扉を開けて教師が入り授業が始まる、とても退屈な時間で凪は10分も経たずに瞳をとじてしまう、しかしそれを誰も指摘しなかった、バタンと教壇に居た教師が倒れ他の生徒達も瞳を閉じ眠りにつく。

マーベルウルトラマンがめちゃくちゃ楽しみな作者です、凄い楽しみなんですが翻訳本はいつ出るのでしょうか、ウルトラセブンもなんだかんだで1年待ったで今回もそれぐらい待つことになるのでしょうか。


さて今回は…まぁ、特に書くことないんですけどね、前回から登場したコンプレックスの話を少しします、コンプレックスは予定には無かったキャラクターです、ならなぜ出したのかと言うと今後の話に必要になったからですね。


話をもう一度まとめて見たらどうしてと言う疑問点が浮かぶ箇所が多くあり、その箇所を埋めるためにコンプレックスを出しました、流石に今の段階で疑問点を出すことはできないのでいつか疑問点が何だったのかを書きたいと思います。

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