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第58話 猫迷子で猫去って猫が来て

『昨日夕日小で起こった事件についてです』


 テレビのニュースキャスターが淡々と前回の事件を報道する。


 ユカイが放った巨大カマキリとの戦闘中に大量のスーツがばら撒かれ避難中だった子供達50名が暴走、さらにユカイが現れエボリューターのドラゴンを倒し撤退。


 マジカルピンクとムイナが全員の暴走を止めたがスーツをばら撒いた主犯の小学生が校舎から飛び降り自殺を図った。


『この戦いでムイナと魔法少女達と主犯以外の怪我人は居ませんでしたが、この戦いでの被害は尋常ではありません

ネット上ではもう少し上手く戦えたのではないかという意見やユカイを取り逃したことに関しての批判が多いように思われましたがフリーサイズさんはこの件に関してどう思われたでしょうか』


 司会がカラフルなヒーローコスチュームを着るフリーサイズに話をふる、フリーサイズは渋い顔をしながら口を開く。


『厳しい意見を言うなら、ネットの意見と大体同じだ、しかし私は彼女達はやれる事をやったと思っている』


『と、言いますと』


『この事件警察だけだ対処するとしよう、だったらどう言う結果になっていたと思うかな、避難していた子供達は暴走した子供に殺されていただろうし、暴走した子供の半分は死んでいただろう

それに警察ではなく私が対処したとしても結果はさほど変わらない、それどころか校舎は半壊してたかもな、そう考えるなら彼女達は最善の行動をした』


『そうでしょうか』


『そもそもネットの意見の大半は叩きたいだけの暇人だ、参考にならないし、逆に聞くが誰ならこの事件を完璧に解決できた

建物の被害もなく、怪我人もなく、共犯者も捕まえ、さらに主犯を無傷で捕える、この全てを完璧にこなせる奴がどこにいる、少なくとも意見を言うだけの人間にはできない』


『それは責任感がないのではないのでしょうか、彼女達はプロではないですが、プロと同じ活動をするのなら完璧にやるべきです』


『………我々の仕事はラーメンを作ったり、服を作ったり、ニュースを報道するのとは訳が違う、完璧な仕事は無理だ』


『それはプロの意見ですか、プロなら完璧を求めるべきでは』


『こう言うのは言いたくないが事件に被害はつきもの、被害はないのが1番良いがそんなことはない、飛行機の事故だって人は救えてもペットは救えない

理想論だけでは誰かを救えない、建物を壊さずに人間を1人残さずに救えと言うのは無理な話だ、もし目の前に暴走したヒーロー達が居て誰も殺さず建物も壊さないと言うのは無理だ』


『前回とは違い今回は彼女達に味方するんですね』


『味方をするわけじゃない、完璧な仕事は無理でも完璧に近いことをしないといけない、それを子供や無資格の者がやるべきことじゃないと言っている

しかし今回の件に関しては彼女達はプロ顔負けの仕事をした、だがそのプロ顔負けの仕事を毎回できるか、いつかは失敗するなぜなら子供で無資格者だからだ』


 フリーサイズは少し長い文で凪達を批判しながらも今回の件に関しては優しめの意見を残す、そんな優しめの意見を言われている凪達は今何をしているのかと言うと


「あ、そっち行ったそっち」


「本当に? こっちに行った?」


「ほらほらそこそこ」


「いや…凪これたぬきだよ」


全然(ぜんぜん)いないね(ねこ)


〔なあなあ ねこって おいしいのか〕


 猫を探していた。


 わざわざ魔法少女に変身してまで猫を探しているのに理由がある、と言うか理由が無かったらわざわざ変身してまで猫なんて探すわけがない。


 ことのあらすじはこうだ、今後の話し合いを含めた特訓を公園でしていた。


 あの戦いの後太一はユカイが放ったカマキリを仲間にした、過去の戦いでフェイスが使っていたクトゥの死骸を作り替え仲間にしたことがあったため太一には生物を作り替え仲間にする能力があるのだと考えたクラフトは試しに鳥を仲間してみようとしたが…


 その結果鳥が仲間になったがそれと同時に太一が新たな卵を作り出しそこから猫が産まれ現在逃走中


「もう なんで卵から猫が生まれるの」


「私に聞かないでくれたまえ、それにそれを言い出したら天使やタコが卵から生まれたのだっておかしなことだ」


〔あまり深く考えない方がいいのかもしれません、私も考えていませんし、しかしどこに行ったのでしょう〕


「…普通の猫ちゃんみたいだったし放っててもいいんじゃないかな」


「そう言うわけには行かないだろう、太一くんの作った猫だぞ、絶対にただの猫じゃない」


[もぐもぐ、回収しておいた方がいいかもね]


 人間の姿に変身してたクラフトはコンビニの唐揚げをもぐもぐと食べ、そのうちの一個をグラウストに与える。


〔うまい もっとくれ〕


[ごめんだけど、もう食べちゃったよ]


「ねえ凪少し気になってたけどあの子だれ うちの毛玉と同じ声がするんだけど」


「その子はクラフトちゃんだよ、人間に変身できるみたいなの」


「………君、メスだったんだな」


[僕に性別と言う概念はないさ]


「でもなんで変身したの?いつも通りの姿でいいのに」


[実は…少し予定があってね]


「予定? まさか彼ピッピ」


「え?うそ彼氏がいるの」


[いないよ、単純に…その……予定があるのさ、だから僕はここで]


 そう言うとクラフトは尻尾を揺らし胸ポケットにあった飴を舐めながらその場を去った。


「行っちゃった」


「せめて猫探し手伝えよ あのクソ猫同じ猫じゃん」


「…少し気になるなクラフト君の予定か」


〔私あの人のことあまり知らないんですけど、どのような方なのですか〕


「さ、さあ」


「全然知らないや」


〔お仲間…ですよね〕


〔にゃ〜〕


「ん? 猫の声…あ いた」


 ホノカは自分の腕を伸ばし木の上にいた猫を捕まえる。


「やった見つけたぞこの野郎」


「あ!!いたいた、やっぱりそうだりーたんだ」


「ギグ!!」


 赤い髪をなびかせグラサンをした女性がホノカを見つけ指を刺しながら声を上げる。


「久しぶりりーたん」


「はわわわわ」



「ん?知り合い」


「いや、ほの…ランドくんに友達が居るわけがないだろ」


〔叔母様それは失礼ですよ〕


 ホノカは驚き猫を手から離し急いで凪の背中に隠れた。


「ちょっと私を壁にしないでよ」


「ご ごごごめん」


「と言うかあの人知り合いなの」


「…アーさん」


「え?アーさんって…え!もしかしてあの!!」


 アーさんと呼ばれる女性は走り出すと凪の前に立つとしゃがんで後ろに隠れているホノカと目を合わせようとする。


「もう、来るって連絡したのに家にいないから探したよ」


「あ、あの…もしかして」


「ごめんねマジカルちゃんだよね、スマホで見たけどやっぱりリアルで見るとかわちいね」


「やっぱりその声、猫耳さんですよね」


「あはは、身バレしちゃったか、そうだよ私は猫耳 アリンだよ」

最近X-MENのコミックを買ったけど絵柄が古くて読むのが少しきつくて読めてない作者です、やっぱり昔のコミックは読みづらいですね、それなのに11巻も買った私は馬鹿です。


さて今回は過去キャラの話を書こうかと思います、とは言えまだ完結してない作品のキャラを書いても間はありますが書くことがないので書いていきます。


※もしたらネタバレになるかもしれません


まずは登場予定のある檀野彩芽に関してのお話です、まず彼女は完全記憶能力を持っている図書管理者をしていた学生です、魔術書や禁書などが表に出ないようにかくしてたりしてました。


で本編ではGPと言う実験がありその実験は簡単に言えば様々な思考や人格が同時に1つの体にある新人類を作ると言う計画がありました。


で、その実験台に選ばれたのが当時3歳の二宮 顎門で人格を吸収する能力を持っていて、吸収したら元の人格が消えてしまうため消えないようにするために彼女が選ばれました。


彼女は完全記憶能力でその能力で人格を保護できればと考えられたわけです。天野久詩に誘拐後能力を写す実験をした結果顎門に能力が移動し用済みになったため殺されそうになりましたが大量の魔術書に触れた結果魔法を使えるようになっておりそれによって能力も復活。


この時代に存在しないはずの魔法使いとなった彼女に興味をしました研究者達は彼女を実験対象になり現在ではとある図書館の管理人になっています。

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