第54話 求めているんだ
「「あ〜ああ」」
ムイナと凪は全く同じタイミングでため息をこぼしながら下を見る、下ではまさに地獄絵図50体を超える怪物が暴れまくっていた。
こう言うのを魑魅魍魎が跋扈すると言うらしいがまさに魑魅魍魎が跋扈と言う表現がふさわしいほどの地獄絵図、凪と太一はその光景に少し引き気味で空を飛んで様子を見る。
そんか2人を横目にムイナは地面に降りると
「へいへい、かかってこい」
と挑発する。
「な、何してるんだろあの人」
「これ僕達だけでどうにかなりますかね、クラフトさんにおばさん達を連れてきてもらった方が…」
「あぁ〜えーっと、今クラフトさんは私の身代わりをやってもらってて…」
「それじゃあこれ僕達だけで…」
「…そ、そうだね」
「こうなったら出し惜しみは無しだよね、お姉さん僕を下に下ろして」
「わかった、でも無茶はしないでね」
凪は一呼吸して覚悟を決めると地面に足をつけ太一をゆっくりと降ろすと太一よりも前に出てて目を瞑り息を吸う。
そして吐くと同時に目を開け目の前の光景を確かめる、何度確かめても目の前の光景は変わらない、その事実に少し体が震えてしまうが凪は顔を叩きて気合を入れ、走り出す。
「おらぁ」
ボヨン
凪は目の前にいる黒い怪物に殴りかかる、その攻撃で怪物は後ろに仰反るが直ぐに反撃の大勢に入る、右足をあげ回し蹴りを喰らわせようとするが凪はしゃがんでその蹴りを回避する。
しかし
《おはよう 3》
「え!?」
その瞬間怪物の影が飛び出し凪の頭を掴み勢いよく地面に叩きつける。
地味に尖ったアスファルトに勢いよく叩きつけられ顔面から血が流れると同時に頭蓋骨にヒビがはえる、しかしそれだけでは攻撃は終わらず隣にいたチーターのような別の怪物が長い爪で凪の体を引っ掻く。
「ぐわぁぁぁ!!!」
《あはは、あはははは》
見えてないが次の攻撃が来るのを直感で感じ体が治るのを待たずにその場をでんぐり返しで離れ、立ち上がる。
「はぁはぁ」
《うぉおおおお!!》
呼吸を整える間もなくサイに似た怪物が突っ込んでくる、凪は急いでかわそうとしたが凪の両腕両足を4つの宙を舞う手袋が掴み凪をその場に固定する。
その手袋は凪の首を掴み首を絞める、凪は必死にもがいてその手袋を引か剥がすがサイ似の怪物の突進をもろにくらい胸の骨が砕け口から血を出しながら飛ばさせる。
飛ばされ地面を転がっているとイカの触手が地面から伸び凪の首を掴むと バチン バチン とアスファルトが壊れるほどの力でアスファルトに叩きつける。
「あ、これ…わ…あ!!」
触手が凪を上空に投げ捨てると全身に刃物を生やす怪物が全身に生えている刃物を凪に向けて投げつける。
《ダーツだ ダーツ》
無邪気な子供の声で投げられる刃物に凪は腕で頭を守る、そんなもので守れるとは凪自身も思っていない、しかし人間は反射的にやってしまうものだ
凪の顔は恐怖で引きれ目を閉じていた、そんな凪にムイナは全身で抱きつき飛んで来た刃物を自分の背中で受け止めた。
「は! ムイナさん」
「大丈夫怪我は…あるか、ごめん」
ムイナは背中に刺さった刃物に気を止める様子は見せず瞬きする一瞬のスピードで刃物を生やした怪物に近づきその頭を掴み地面に叩きつけ、地面から出てる触手を引き抜き地面にいたイカの怪物を地上に出すとサイの怪物に叩きつける。
「そんなもん、もっとかかってきなよ」
「すごい」
ムイナの挑発に乗るようにチーターの怪物は爪を輝かせて引っ掻こうとする、しかしムイナは腕のPCでその爪を防ぐ。
「惜しい惜しい、次はもっと…おっと」
《プシャァァァァァ!!!》
全身の毛を逆立てさせながら攻撃してくる、ムイナはその攻撃を防ぎながら背中に突き刺さっていた刃物を取り自分の影にその刃物を突き刺すと黒い怪物が悶え苦しだす。
「これで2体」
ムイナは両爪を掴むと簡単に壊し、チータの怪物が苦しんでいる隙に頭に回し蹴りを喰らわせ飛んで行ったチータの怪物は黒い怪物に衝突する。
「これで10体、まだまだ居るね」
ムイナは飛んでくる矢を掴み後ろに透明化して近いていた怪物に突き刺す。
凪はデッドマックスを取り出しムイナの周辺をを木の根っこで囲みながらゆっくりそこに着地する。
「だだだだ、大丈夫ですかそれ」
「君こそ大丈夫…ってあぁ〜あ再生能力が凄いんだっけ、でも痛いでしょ無理して戦わなくてもいいよ」
「そんなわけには行かないですよ、まだ全然いる」
「だね、けどアビス刑務所よりはマシかな」
《グオオォオオオオ》
「「うわぁ〜地獄」」
2人が同じタイミングで同じ事を思っているとグラウスト第2形態と天使のピッカラが2人の前に現れた。
〔めんどくさいなら俺たちに任せろ〕
〔お姉様方はお下がりを〕
「おお、私がお姉様かメイド喫茶でしか言われたことないよ」
「2人とも気をつけてあの人達は…」
「いや2人じゃないよお姉さん」
グラウストとピッカラの間に太一が入る。
「ちょっ、危ないよ離れてて」
「生きる限り生物は常に進化する、それはグラウスト達だけじゃない、僕自身もだよ」
〔ああ 俺達の力を合わせる時だ〕
〔ぶっつけ本番の荒技ですけどね〕
「行こう、グラウスト ピッちゃん」
太一の胸部分から丸い球体が現れると同時にグラウストとピッカラの2人がカードの姿になりその丸い球体に吸い寄せられる。
「〔〔クロスエボリューション〕〕」
3人の声が重なり合い丸い球体から1枚のカードが勢いよく飛び出しそのカードは眩い光を放ちながら1つの生物を作り出す。
それは頭に天使の輪っかが浮かび、背中に6つの天使の翼を生やし誰もが見上げるほどの巨大な体に長い尻尾、その姿はピンクで黒の模様に白の毛を持つ神々しいドラゴンだった。
「第3形態、これが今の僕の最大限、いけエンジェスト」
〔見せてやろう、天の輝きを〕
最近お腹が痛い作者です、なんでしょう食べたものなんてちらし寿司とアイスしかないのに、まあそんな事はどうでもいいんですけど、今回は…今回はですね……特に書くことないんですよ。
書くネタはあるんですよ主人公の父親がバツイチで元嫁の間に娘がいるとか、顎門とサイキックスが大きく見れば兄妹とか、顎門の体のリヒテンベルク図形はラスボスがつけたとか、マックスがサンタをやってたとか色々ネタはあるんですが今書いたらネタバレになる話しか残ってないんですよ。
こんな感じでまだ書くにな早すぎるネタしかないんですよ、なので今回は特にないですとは言え次回もネタがないで終わりそうなので次回からは登場予定がない過去キャラが今何をしているのかを書こうかと思います。