第6話 ドロップ中毒者
「まだやれる」
「そう来ないとな」
凪はゆっくりと立ち上がりお腹を抑えながら前に進む、ドロップスは手前に魔法陣を作り出しその魔法陣からジャージを取り出し着る。
流石に全裸は嫌だったのだろう、しかしノーパンでジャージは気色悪いと思うのだが、どうだろうか。
[やめましょう、今のあなたじゃあ勝てません]
「大丈夫、大丈夫、ほらまだピンピン」
「いつまで続くかな」
そう言いながら凪に殴りかかる、拳は凪の頬をかすり木にめり込む、凪はドロップスの足を踏みながら顔面を殴る、しかしその攻撃は効かなかった。
それどころか攻撃したはずの凪が痛がる始末。
「痛った」
「学ばん奴だな」
木にめり込んだ右手を抜き凪の頭を掴み思いっきり木に叩きつけ、足を思いっきり蹴り跪かせ、頭が低い位置に来た所でその頭を思いっきり蹴る。
バキ!!
木な亀裂が入り凪の頭が木にめり込み頭から表情が見えなくなるほどの血が流れる。
[マジカル!!]
「クラフトお前も間抜けだな、こんな馬鹿に力を与えるなんてな、だがこれで終わりだ」
ドロップスは少し距離を取ると風に身を委ねた。そして一瞬の間にドロップスは地面を蹴り、強烈な勢いなまま凪に向かって飛び込み、凪にドロップキックを喰らわせようとする。
「終わりだぁ!!」
ガリガリ
ドロップスは口に含んでいたドロップを噛み砕きながらドロップキックを凪に喰らわれる。
喰らえば無傷ではすまない攻撃、そんな攻撃を前にした凪は真っ赤な顔で満面の笑みを浮かべ、そのドロップキックを片手で受け止めた。
「なに!?」
[え?]
片手を離すとゆっくりと立ち上がる。
「チッ、きれかた、だがすぐに…」
ポケットの中に手を突っ込み何かを探すドロップスの頭を
「おらぁ!!」
今までの仕返しとばかりに思いっきりの回し蹴りを頭に喰らわせドロップスは地面を転がる。
「ぐっ」
「さあ、私の時間だよ」
ゆっくりと立ち上がるドロップスにゆっくりと近づく。
負けじと殴りかかるドロップスの攻撃を軽くいなし鳩尾を殴る、唾を吐き出しながら悶え苦しむドロップスの頭を掴み膝を顔に喰らわせる。
「がっ!馬鹿な俺が…」
「もう勝てないよ」
「黙れ!!」
強気に殴りかかってくるドロップスの頭に回し蹴りを喰らわせ地面に這いつくばせる。
[これは一体]
「私の粘り勝ちです、しかしドロップス…名は体を表すと言うけど能力をそのまま名前にするのはちょっとセンスないと思うよ」
「お前が言うかマジカルピンク」
「それはそこの毛玉が」
[毛玉!?酷いよそれは]
「ドロップを舐めてる間だけ力を使える、かなり辺な能力ね」
「…なるほど、矢を撃ちまくってたのは俺に攻撃するつもりじゃなくてドロップ缶を破壊するためか」
「作戦勝ちでしょ、あ、服は狙ってないよ偶然」
「……俺の負けだ殺せ」
「なんで、殺す必要なんてないでしょ……えーっと…だよねクラフト、この後どうすればいいの」
[そもそも魔法少女は人の命を奪った瞬間その力を剥奪される、魔法少女は希望と未来を守る存在だからね
君には聞きたいことがあるんだ、オーガストは何を考えているのかな、それと君の目的は」
「誰?」
[組織の創設者さ、普段は天国や地獄みたいな拡張世界と呼ばれる別の空間に居て魔法少女を狙ったり子供を誘拐したりしてる大悪党さ]
「酷い奴がいたもんだ」
「オーガストの目的なんて知るか、あいつはただの暇人だ、暇だから攻撃する暇だから誘拐する」
[なら君はどうなんだい、レスを狙っていると聞いたけど君は僕を狙う様子はなかった、どうして]
「理由はお前が1番わかってるだろ、魔法少女5人殺しておいてよく言う」
[……それは]
「え?なんの話」
「殺す気がないなら帰るぞ、だが覚えとけ次は必ず殺す」
左手は中指を上に立て、右手は親指を下に向けながら背後に魔法陣を作り出しその魔法陣に入り姿を消す。
「行っちゃった、ねぇさっきの話は…」
[…今は話せない]
「ならいいよ、誰だって話したくないことはあるもん、その代わりにこの力をもっと教えて、今度こそボロボロにならないで勝つよ」
[マジカル…やっぱり僕の目に狂いはなかったみたいだ]
「そう、なら今後ともよろしく」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
これは変えられない遠くない未来であり、いずれ訪れる結末であり終末である、とある大型デパート時間的には夜に近い時間なのにも関わらず大勢の人が居る。
いつもと変わらぬ光景、いつもと変わらぬ風景のはずだった、フードコートで爆発が起こるまでは、その爆発で1人が死にもう1人は重症で倒れる。
民間人はその爆発で逃げるどころか暴れる、そして2度目の爆発が起き窓が吹き飛ぶ。
「私との契約を守っていれば、こんな事にはならなかったのにな」
何回かの爆発から数分後、正体を明かした怪物が拳銃を握りながらそう語る。
「レス…テメェ……」
ドロップスはレスの睨みながらゆっくりと近づく、だがドロップスがレスに攻撃することは愚か、近づくことすらできないだろう、黒いゴスロリ服を着た少女がドロップスの前に立ちはだかった。
「君は決着を付けたがってただろ、付けさせてあげよう、やれ」
少女は命令に従うままドロップスの腕を切り落とす、そうこれが結末でありドロップスと言う男の終わりである。
みなさんドロップスって名前どう思います、僕はダセェなと思ってます。
いや最初は違ったんですよ、最初はドロップを舐めて力を得る能力じゃなくて注射器を打ち込んで能力を得るキャラクターだったんですよ。名前もドラックスになってたんです。
ただ…ドラックスだとmarvelになっちゃうし他に薬物中毒のキャラクターのボブ君を出す予定だったのと、そもそも戦いながら注射器を刺す隙があるのかと言うのとわかりやすすぎないかと言う理由で語呂が似てるドロップになりました。
なんな感じで最初の設定と大きく変わってしましましたが、特に問題なくストーリーに組み込めたので問題なさそうですね。
それより作品の日にちは昨日の4月22日で現実だとこの日は雨なんですよね(天気予報では)、実は1〜6話は晴れの日を想定して書いたんですよ、そのせいで書き直してる場所が何個かあるんですよ。
なんでよりにもよって雨が降るんだよクソが、なのでその書き直し前の文章を下に載せておきますね、そこまで書き直してはないんですけどね。映画ポケモンのブラックポワイト並の変化です。なお普通に晴れた模様、もう天気予報は信じない。
『8時20分 8時20分 今日の天気は』
いつもながらテレビが今日の天気を流す、今日は一日中晴れ、洗濯物がよく乾く日だ、それを聞いたピンク髪の少女はバッグから折り畳み傘を抜き教科書を詰める。
今日の1限目は数学 2限目は英語 3.4限目は美術 5限目は社会 6限目はなし 美術は美術室に教科書とパレットがあるからバッグに入れるのは3教科だけ、だからバッグが軽い。
「これなら傘入れても良いかな」