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第49話 誰も知らない街角に

 ここはドロップスと凪達が戦った倉庫、水道管が破裂したこともあり現場はそこまで片付いておらず今だに戦った日と同じ散らかり具合だった。


 そんな散らかった現場に全身に黒い服を着たいかにも怪しそうな泥棒が3人居た。


 今の時間が夜るだから黒い服を着ているのだろうが、そもそも現場の倉庫はそれなりに明るいため黒い服は余計に目立つ。


「おい早くしろ」


「焦んなよこんな時間に警察なんてこねぇし、ここを荒らしたやつが他の場所で暴れてるから警察はそれの対処で手一杯だろぜ」


「テメェわかってんのか、これがバレたら大きな事に…」



「ねえ 聞いていい」


 誰かが2階の吹き抜けから3人の泥棒に声をかけた、その声は電子音で作らた合成音声で少し優しい女性の声だった。


 その声の主人は全身に黒いゴム製のスーツにヘッドリスプレイ付きのヘルメットを着用し、両腕にはPCに似た機械をグローブのようにつけ、2階の手すりに座り足をぶらぶらさせながらヘルメット越しに男たちを見つける。


「ここら辺で犬のお医者さんが薬を売ってるって聞いたんだけど知らない、ドックのドッグがドラッグを売ってるって…なんちゃって」


「……は?」


「やべぇムイナだ、逃げるぞ」


「おいブツはどうする」


「俺たちが時間を稼ぐから早く回収しろ」


 1人の男が急いで壊れた作業車に近づき、残りの2人は拳銃を取り出しムイナに向かって発報する、ムイナは2階から飛び降りながらその弾丸をかわし着地する。


「馬鹿が着地隙を狙われることを考えてねぇぜ」


「とんだど素人だぜ」


 男達は着地した隙を狙い引き金を引く、しかしムイナに着地した隙などなどなかった、着地してすぐにバク宙し弾丸をかわし空中にいる状態で猛スピードで男達に接近する。


「は、早っ」


「こいつ空を…」


 ムイナは男達の頭を掴むと地面に叩きつけ気絶させる。


「おい時間稼ぎじゃねえのかよ、クソが取引なんてやってられるか」


 仲間がすぐに倒されたのを見て作業車を無視して一目散に出入り口に走ったが扉の前に立っていた複数人の警官にぶつかり床に尻餅をつく。


「おい止まれ」


 炎二は胸ポケットから警察手帳を取り出し男に見せ、後ろに居た女性警官は拳銃を男に向ける。


「大人しく両手をあげて膝を突きなさい」


「け、警察!!テメェらぐるかよ、いいのかの指名手配犯と警察が組んでよ」


「組んでないさ、ムイナを追ってたらたまたまお前らがいただけだ」


「絶対噓だろ」


「嘘じゃないさなムイナ」


「ウン、ワタシトケイサツ二ツナガリハナイヨ」


「棒読みじゃねえかくそ」


「おい桜井、木下こいつらを頼む」


「へいへい」


「まったく車を出せと言われて来てみればまたムイナですか、そろそろ怒られるんじゃないんですか」


「俺とお前達の秘密にしておいてくれ、今回の手柄はお前達にやるから」


「よっしゃさすが炎二さん太っ腹」


「こんな事で喜ばないでよ木下、ほら立ちなさい」


「クソ…ふざけやがって」


 桜井は男に手錠をかけ木下は気絶している男達を背負うと倉庫から出て行った。


 炎二は取り出した手帳を胸元にしまうとムイナに近づく。


「ナイスタイミング、いきなり連絡したのによく来てくれたね、怪我は大丈夫?」


「少しマシになった、であんなチンピラを捕まえさせるためにわざわざ呼んだのか」


「それはそうなんだけど本題は違う、所で話は変わるけど娘さん魔法少女になったんだって、最近配信してくれてないのは少し寂しいけど良かったね」


「話を逸らすな、とっとと本題に入れ」


「はいはい、せっかちだなまったく、ごほん、ここはかの有名なドロップ中毒者のドロップスが暴れてた倉庫でございます」


「ふざけるな、真面目にやれ」


「はいはい、で問題はなんで暴れてたか、それと誰が通報したのか」


「暴れた理由に通報した理由だと」


「ドロップスがここで暴れる理由がない、暴れるにしてももう少しいい場所があると思わない」


「それは俺も思った、だが理由なんて探しても見つからなかった」


「警部はあいつが理由もなく暴れるように見えた?」


「・・・俺の勘だがそうとは思えなかった」


「あいつが暴れたのには理由がある、それよりも大切なのは誰が通報したのか」


「通報するのは変じゃないだろ、あんな変な格好した奴が倉庫で暴れてたら通報するだろ」


「そもそもここ誰も使ってないし人もあまり来ない、そんな場所で暴れてるドロップスを誰が見つけて通報する?」


「…確かに少し妙だな」


「その答えは…」


 ムイナはゆっくりと重機に近づくとその重機を壊し始めた。


「おい、なにしてる」


「さっきの奴らがここで取引をしていて、その物を探しにドロップスはここに来た、でドロップスに取られるのはまずいと考えた奴らが警察に通報した、で…その物が……やっぱりあった」


 ムイナは壊した重機の中から鉄製の箱を取り出した。


「これが奴らの取引の物、透過能力かなんかで重機の中に隠したんだと思う、だけど私の目は誤魔化せないけどね」


「ドロップスはこれを探すために倉庫を散らかしてたのか、まあ重機の中にあるとは思わないだろうな」


「私も重機に向かってく姿を見てなかったら気づけなかったよ、そう言えば警部さんあいつらのこと知ってる?」


「あいつらはチルドレンズだな、俺が学生の頃に居たハングレ組織だ簡単に言えば【大人に世界を任せるな、大人は問題を次の世代に押し付けるだけの無能だ】って考えの組織で色々やってた記憶がある」


「警部か子供の時ってずいぶん前じゃない」


「もちろんその時の組織のメンバーは1人の女にやられて警察のお世話になったって話だ、今いるのはネットとかでその組織のことを知った餓鬼が名前を借りて暴れてる、最初のメンバーはちゃんとした目的があって行動していたが今の奴らはただ暴れてるだけのお子ちゃまだな」


「そうなんだ、しかし・・・あいつら【これがバレたら大きな事に】とか言ってたね、まるで誰か後ろにいるみたいな言い方」


「取引相手か何かだろ、あいつらはいろんなところに薬を売ってるから、中身は薬物関係だな」


 そう言いながら炎二は箱を開ける


「な、なんだこれは」


 箱の中にはぎちぎちに埋め尽くされた星型の道具スーツが入っていた。


「なんで奴らがこれを」


「これって」


 ムイナは箱の中に手を入れスーツとスーツの間にあった小さな赤い羽を掴み取り出す、その羽は血で赤くなったとかではなくペンキか何かで塗られて赤くなっている感じの赤色だった。


「どうしたムイナ」


「…落とし物かな、随分懐かしい物を」


「なんだそれ」


「あ、娘さん配信始めてる、と言うわけで配信見るために帰るから後はよろしく警部」


「おい待てどこに……ってもういないし」

最近2次創作を書きたい欲が湧いてきた作者です、一つの小説を書いてると他の小説が書きたくなる時があるんですよ、ただそれを書き始めるとこっちが書けなくなるんですけどね。


実際に他の小説に手をつけた結果その小説の書き方を忘れた結果がこれよりも前の作品達です、別にそれが投稿できるものならいいんですが2次創作になると…ね


どうなんでしょうねX-MENを書きたいと思ってるんですが多分ガイドライン的にダメですよね。

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