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第47話 恐竜と天使

ドンドン!!


 真琴が作り出した壁を太一とグラウストは強く叩く。


「おばさん!!この(かべ)()してよ、(ぼく)一緒(いっしょ)(たたか)うから!!」


 視界が定まらず意識すらはっきりしない真琴だったが壁を消すことはなかった、理由は色々あるだろう、赤ん坊の時から世話を見ていた子供だからかそれとも戦いかっても意味がないからか、理由は真琴にしかわからない。


 と言うか戦いに参加させないならなぜ来させたと思うのは私だけだろうか。


「この!!えいえい」


〔むりだよたいち こわせない〕


「でも(だま)って()てられないよ、Vtuberのお(ねえ)さんも(つか)まっちゃったし、ピンクのお(ねえ)さん1人で2人を(たお)すのは無理(むり)が…」



「ボボボボボ」


「その水はどうにもできん、このままゆっくり死んでいけ」



 凪は顔にまとわりつく水のせいで息ができず公園で窒息死しそうになっていた、他の2人は触手に捕らえられ助けられそうにない。


 簡単に言えば絶対絶命な状況、それは子供の目から見ても明らかだった、太一はなんとかしようと壁を蹴ったりするが壁は壊れることはなかった。


 それでも諦めずに太一はその壁を押し始める。


「ぐぅうううう!!おらぁぁぁぁ!」


〔むりだよたいち びくともうごいてない〕


「でもこのままじゃ3人が」


〔やめようよ ほくたちじゃどうしようもないよ かえろうよ〕


 グラウストは太一のパーカーを優しく噛みながら後ろに引っ張る、しかし太一は帰る事はなくびくともしない壁を押し続ける。


 グラウストはパーカーを離し太一の横に立った。


〔たいち なんできみはにげないの〕


「お(ねえ)さんと約束(やくそく)したんだ、(ひと)(たす)けようって」


〔それはちからがあるからだよ ちからがないなら なにもしないほうがいいよ だからかえろう〕


「……(かえ)らない」


〔どうして〕


(ひと)(たす)けるために()()ばしたんだ、(ぼく)だって魔法少女(まほうしょうじょ)なんだ!!」


 太一は待てる全ての力を込めながら動くはずのない壁を押す、全力の力を込めても壁は動かない、今手伝っても今なんかない事はグラウストもわかっていた。


 だがグラウストは太一を真似るように壁を押し始めた。


〔ぼくもやる〕


「グラウスト…やろう一緒に」


 2人は力強く壁を押す。


 ドンク ドンクと2つの心臓の鼓動が公園に響き渡る、その鼓動は早まり重なった瞬間太一とグラウストの体が眩く光り輝き始めると太一とグラウストとは違う鼓動が響き渡った。


 早まる鼓動と光はグラウストの体が大きく変えた、いやグラウストを進化させた、太一より少し小さいぐらいの大きさだったグラウストは公園の滑り台よりも大きな姿に進化した。


 その姿は赤く黒の模様に白の毛を持つ5mの恐竜。


〔グラァァァァァアアア!!〕


 グラウストの咆哮は周囲の木を揺らし地面が窪む。


「なんですの」


「この感じ…空間を壊したのは奴か」


 グラウストの変化と同時に太一の背中から翼が生えた白い卵が勢いよく飛び出し、その卵は眩い光を放ちながら割れ中から金髪でショットカットな女性の天使が現れた。


 高校生ぐらい体つきをした天使はパチパチと閉じてた瞳を開け地上に降り立つ。


「お(ねが)い2人とも」


 太一は目を瞑り息を吸うと目の前の壁にヒビが生まれパリンと言う音を鳴らしながら割れた。


「なんだあいつ」


〔いこうピッカ〕


〔はい〕


 天使とグラウストは走り出す。


 ドロップスはまずいと思いながらも凪を殺すことを最優先にし凪の首を念力で掴みこのまま絞め殺そうとした、そんなことをしているドロップスに天使は放つ。


 ドロップスはその矢を凪を盾にしてかわそうと考えた、だが矢は凪に当たる寸前に凪の前で止まった。


「なに?」


 なぜ止まったと疑問に思っていると矢は凪の横を通り過ぎドロップスの腕に突き刺さった。


「クソ!!」


 腕から血が流れ流石の痛みに能力を解除し凪から手を離す、だがこのチャンスを逃すまいと再度能力を使おうと凪に向けて水を放つが天使は凪の体を抱き抱え上空に逃げ込んだ。


 流石に上空に逃げ込まれては水の攻撃も届かない、ドロップスは口の中の飴を怒りのままに噛み砕く。


「ゴホゴホ、ゲホゲホ、死ぬかと思った、ありがとう……えーっとどちら様」


〔私ですか、私は…〕


〔グラぁぁァァァァァ!!!!!!!!!〕


「なんですのあの恐竜、クトゥやっておしまい」


 フェイスの指示のまま触手を伸ばすが進化したグラウストはその触手を噛むと触手を強く引っ張りクトゥの体を持ち上げ砲丸投げのようにクトゥをぐるぐる回す。


「そんなクトゥを持ち上げるなんて」


「……今だ」


 グラウストの対処に真琴を縛っていた触手が一瞬力を緩めるその隙に真琴は水の反射から定めの鎖を呼び出すと周囲の触手を切り、ついでに触手に捕まっていたホノカを助けるとクトゥから離れて壁を作り出す。


「凄いあれって太一くんが作った恐竜だよね、凄い出たくなってる」


〔驚いたいる場合じゃないですよ、行きましょうお姉様〕


 天使は凪のポケットのなかからワンデイを取り出すと手首のバンドにかざして元のサイズに戻す。


「ありがとう、と言うかお姉様なんだ」


〔はい、嫌でしたでしょうか〕


「初対面だし誰か知らないし、それに年上の人に言われるのは少しむず痒いかも」


〔年上…私は年上になるのですか〕


「テメェら舐めるなよ」


 ドロップスは飴を取り出し口に入れ背中から翼を生やすと空を飛ぼうとする、だがグラウストはそんなドロップスを狙いクトゥを叩きつける。


「あぶな!!」


〔いまです〕


 ドロップスは投げられたクトゥをかわしすぐさま上空を飛ぶ、しかしクトゥをかわす数秒の時間の間に凪と天使は弓を引き矢を放つ。


「こ、の…や……」


〔グラウスト!!〕


〔おい〕


 2回負けたとはいえ流石は幹部2人の矢をまともに喰らっても動きを止めず翼を羽ばたかせながら2人に近づく。


 そんなドロップスを狙いグラウストは大きく口を開け


〔グラウストファイア!!!!〕


 口から火を吐き出し地面に倒れているクトゥごとドロップスを焼き尽くした、ドロップスの翼は燃え尽き、全身が真っ黒になりながら地面に落ちた。

最近自分の文章力がないと悩んでいる作者です、実際に書きたいシーンがあってもそれが上手く文章にできずに諦めることが最近よくあります。


眠い時間帯に書いてるせいなのか単純に文章力がないかなのどちらかか、どちらともなんですが、流石にどうかしたいですね。

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