第44話 進化の革命 エボリューター
「わーい、わーい、こっちこっち」
〔まってよ〜たいち〜}
太一と生後5分の恐竜は楽しそうに庭を駆け回り追いかけっこをしていた。
その光景についていけず椅子に座ってレモンティーを飲んでるホノカ、そんなホノカと真逆に一緒に追いかけっこしてる凪を横目にクラフトと真琴は恐竜が出てきた卵を調べていた。
真琴は卵の表面に垂れている謎のネバネバした粘液に触れる。
「色々変だね、卵にはネバネバした粘液がついてるのに、あの恐竜には粘液がいっさいついてない」
[それに卵と大きさも違いすぎる]
「穂乃果くんのことを考えると元の能力の延長線、能力の強化と考えるなら物質の生成が強化されて生物を作り出すことができるようになった
そう考えるのが自然なのかな」
[いや、そんなものじゃない彼の作り出した恐竜をみたまえ]
〔まってよ〜〕
「あははは」
「ほらほらお姉さんを捕まえてごら…ってうわぁ!!火吐いた!!熱っうう!!」
「お姉さん!!」
[君は生まれて5分で庭を走り回れかい]
「少なくとも火は吐いてないね」
[おそらく彼の能力は生物の想像に加えて急激な成長…いや進化させる、まさにレボリューターの名にふさわしいよ]
「…それ彼のコードネームかい」
[そうだよ、ふふふ煌めくほどセンスがいいだろ]
「…言いたくないけど進化はエボリューションでレボリューションは革命だぞ」
[…………うん、彼の名前はエボリューターだ]
「え?僕の名前」
「ほ、穂乃果ちゃゃゃゃんんんんん!!この火消して!!」
「ん? 待って走ってこないで!! ってあつ!!!!!!」
〔ははは たしかったぁ〕
「グラウスト楽しいかも知らないけど人に向けてやったらダメだよ」
「グラウスト?」
「うんこの子の名前カッコいいでしょ」
〔グラウスト かっこいい?〕
「うん最高にカッコいい僕の相棒だよ」
太一はそう言いながらグラウストに抱きつく。
[ゴーレムなんかの魔物じゃないし、生きて鼓動している、色々謎だね………ん?]
「どうしたクラフトくん」
[いや…この件には関係ないんだがフェイスの気配が近くから]
「フェイス?」
〔なあなあたいち フェイスって何 おいしいのか〕
「顔って意味だよグラウスト」
「聞いてた話だと魔法少女で遊びたい子だよね、なんで彼女が」
[もしかするとMCJJJの強大なエネルギーが消えたからかな、魔法少女が倒したと思って見にきたのかな、しかもドロップスも連れてる]
〔ドロップスってなんだ?〕
「なんだろうね、ドロップは飴玉だよ」
〔あめだま? それおいしい〕
「美味しいよほら」
太一は手のひらから飴玉を作り出すとグラウストの口に入れ、グラウストは噛み砕く。
「こっちに来そうかい」
[どうだろう、君にはわからないかもだけど変身した彼からは物凄いエネルギーが漏れ出てるんだ、もしかしたら来るかも]
「裕太くんの家で戦うのはまずいね、ここは私達から出向こう」
[そうだね、凪 ホノカ、今すぐ変身だ…って……何してるんだい]
「熱い熱い!!髪燃えてる!髪燃えてる!!」
[……強制変身]
よく燃えている2人を遠隔で無理矢理変身させると火が変身する時の風圧で消し飛び2人は地面に横たわる。
「君そんなことできたんだね」
「あ、危なかった」
「もう少しで焼きマシュマロンになるところだった」
「馬鹿なこと言ってないで行くぞ」
真琴は地面に倒れる2人の手を掴んで起きあがらせクラフトにまばたきで目配せした、その目配せにクラフトは動き地面に魔法陣を浮かばせる。
「あれ前みたいに手と手を握って移動じゃないんだ」
[あれは僕自身の能力さ、だけど使ったら位置がバレちゃうし、数名しか運べない、その代わり瞬間的に移動できる利点はあるけどね
けどこっちは色々試行錯誤を重ねて位置バレしないようにしつつ複数人を運べるようにしてるんだ、その代わり瞬間的に移動わできないけどね]
「それで痛い目見たいしね、スカルの時はどうなるかと思ったよ」
[あの時は魔法陣を書いてる暇が無かったから仕方ないさ、さてそろそろ…よしできた]
地面に刻まれた魔法陣が紫に輝き全員がその魔法陣を潜るとそこは桜島家から徒歩5分ぐらいの所にある公園だった。
その公園には照明器具とドラマの撮影とかで使いそうなカメラが5台ぐらいありそのカメラと照明を急いでセッティングしているフェイスと珍しく飴以外のお菓子であるガムを口に入れながらジャングルジムに登っているドロップスが居た。
「アレがフェイス? 思ってたのと違うねかなり美形だし良いところのお嬢様みたい」
「片方は相変わらずだな」
「ドロップ以外の物食べれたんだ、なんか意外」
「ん?来たか思ってたより早かったな、今日こそ決着つけてやるよ、行くぞフェイス」
「よいしょ、よいしょ、この照明をここら辺に」
「おいフェイス」
「あ、マイクも用意しませんと、マイクとあと一応1つはネット配信にして…」
「おいクソドリル」
「もうなんですの、今いいところですのよ、前会った時より2人増えた魔法少女のあーんな所やこーんな所を映像にしなくては、ぐふふふふ」
「前みろ前、2人じゃない3人いや3人と1匹だなんか増えてるぞ」
フェイスは垂れているよだれを拭き取るとカメラを床に置くと幹部みたいなキメ顔を決め前を向く。
「おほほほほ、久しぶりでしてね魔法少女、今回は前回のようにはいかなくてよ、全員まとめて玩具にしてあげますことよ」
なんとか11時にかけた作者です、早く寝たいので後書には短めです、普通は短めなんだけどね。
前々から話の順番を入れ替えたと言う話はしてたと思いま、本来の予定では太一くんが先に登場して、その後にムイナ、その後にホノカさんの順番でしたが入れ替えてホノカが先に出たと言う話です。
これ今考えると40話でホノカさんが登場してたことになるんですよね、作品のタイトルにも出てるキャラクターが40話登場は流石にヤバいですね入れ替えてよかった。