第42話 不可能を可能にする方法
MCJJJを倒したことで謎の空間から解放され元居た桜島家の庭に3人とスーツが取り除かれ元の状態に戻った太一は戻って来た。
戻って来てすぐさまクラフトは気絶している太一に近づくと、近くに落ちていた取り除かれたスーツをハンマーで砕き気絶して項垂れている太一に魔法をかける、その姿を遠目で見ながら3人は変身を解除して太一に近づく。
「なんかどっと疲れたよ」
「そりゃ 3回ぐらい死んでたらね そもそも痛くないの」
「痛いに決まってるじゃん、1回死んでみる」
「やめて 満面の笑みで言わないで 私はアメコミの住人じゃないから」
「クラフトくん太一くんは」
[目立った外傷はないね、恐らくスーツが取り除かれた瞬間に無意識に能力が働いて体を再生させたんだろうね、もう少ししたら目を覚ますさ]
「そうか」
[しかし、倒せとは言ったけどあれはやり過ぎじゃないかな、この子だから生きてるけど他の子だったら無事じゃすまないよ]
「分かってる、この手は二度と使わないさ、それより君の言ってたMCJJJの話は本当かい、スカルキングもだがそんな存在が居たなんて知らないし、調べても出てこないぞ」
[過去に関しては文献を見るしか知ることができないからね、彼らに関しての文献は消されてるから仕方ないさ、でも文献はなくても血は消えていない、恐らくこの子はMCJJJの子孫さ]
「・・最強の能力者の血か、あの親あってこの子ありだね」
[そろそろ、目覚めそうだ僕はいつも通り透明になるよ]
そう言うと体を透明にさせた。
クラフトが消えた5秒後ぐらいに太一は目を覚まし少し頭が痛いような仕草をしながら落ち上がった。
「あ、あれ僕」
「起きた起きた大丈夫ケガとかない太一くん」
凪は目覚めた太一の体を心配してかかなり近づき体にベタベタ触れる、その姿が不健全に見えたのか真琴は太一を後ろから抱きしめてそのまま持ち上げ凪と距離を離す。
「……猿渡くん君は少し男と言うのを理解した方がいい」
「ん?なんの話」
「つまり おねショタってこと」
「おばさんおねショタってなに」
「おばさんじゃない、真琴さんでしょ」
「おびさんキツイ離してよ」
その言葉にこめかみに怒りマークを浮かべながら太一を強く抱きしめる。
「いたいいたい、やめてよミスティ」
「え、待て今なんて」
真琴は太一を離して太一の目の前に立つと目と目を合わせる。MCJJJになった時の意識があるのは領の時でもそうだった、だからMCJJJの前で変身した2人の正体がバレてるのはゆびきりげんまんで黙ってもらおうと真琴は思っていた。
しかし真琴はMCJJJの前で変身してない、2人とは違いちゃんと隠れて変身しただから太一は真琴の正体を知っているわけがないのだ。
「おばさんミスティでしょ、そこにいるお姉さん達はマジカルとファンランだよね、ごめんなさい僕がご迷惑を」
「いやいや迷惑だなんて思ってないよ、当然なことをしただけ」
「太一くんあの2人はともかくなんで私がミスティだとわかったんだ」
「え?わかったもなにもそのまんまじゃん、2人も初めて会った時から魔法少女だなって思ってたよ」
「お おかしくない 私達の正体バレないようになってるんじゃ」
「…あれクラフトさんの魔法が効いてない、そんなことある」
「クラフト、あの妖精さんだよね、あの人にも謝らないといけないね、ごめんなさいクラフト」
そう言いながら何もない所を見つめながら深くお辞儀をした、3人は何してるんだろうと見つめていると太一の視線の先に透明化を解いたクラフトが姿を現した。
「え」
[えーっと…見えてた]
「うん、ずっと見えてたよ、どうしたのみんなそんなキョトンとして」
[驚いたよ僕の魔法が効かない人間が居るなんて]
「え、どうするの私達の正体バレたけど」
「ここは トイレットペーパーで口封じを」
「やめたまえ、ここは真琴さんが何か買ってあげよう、何が欲しいレジェンドドライバーかいゴーフォンかいプレバンじゃ無かったら買ってあげよう」
「玩具で黙らせる気だ」
「汚い大人やでほんま」
「別にいいよ、本物なら作れるし今はあれが欲しい」
「そうかぁ、じゃあ何が欲しいんだい」
「……みんなが付けてるそれ」
太一はそう言いながら真琴が手首につけているバンドを指さす。
真琴は首を傾げながらそのバンドを指差すと太一はそれぞれと言いたそうに首を縦に振る。
「いやこれは無理だな、そもそもなんでこれが欲しいんだい」
「お姉さん達それで変身してた」
「もしかして太一くん、変身したいの」
「うん、キラキラでシュバババって感じ、凄いかっこいい」
「か、カッコいいか、できれば可愛いの方がいいかな」
「変身もなにも太一くんは男の子だぞ」
「だめだよ真琴さん、人の楽しみを馬鹿にしたら、私だって小学生の時にジオウ見てたよ」
「そう言う意味じゃないんだ」
[真琴の言う通りさ、この力は女性だけに与えれるものなのさ]
「ブーブー 男女差別のユニコーン」
[この話に関しては力の原点の話をしないといけないけどいいのかい]
「あぁ〜2人ともやめとこうクラフトさんの話は長い」
「私はクラフトくんから聞いたことがある、この力はキリアムと言う男が戦争が起きた時に生徒が自分自身で身を守れるように作った魔術で
この変身能力はその魔術が原点になっている、その生徒にだけ発動する魔術を誰でも使えるようにしたらしい」
[だけどある程度の条件が必要でね、その女生徒と同じような濁りのない美しい魂と同じ性別の必要がある、パソコンのパスワードみたいなでそれがないと使えないのさ]
「そうなんだ」
「僕も変身したかったな」
太一はそう言いながら下を向く。
そんな姿が可哀想に見えたのか凪は手首のバンドを外し太一の手首に通す。
[な、何してるんだい]
「いやバンドぐらいならいいかなって、変身できなくても遊ぶ分にはいいかなって」
「いいの!!わーい」
[まあそのバンド単体はなにもないしね、僕が新しい物を作るよ]
「よかったね太一くん」
「うん、ありがとうお姉さん、おおおおおかっこいい」
「まだ子供だな」
太一はキラキラと目を輝かせながらバンドに触れ遊び始める、その姿は子供のごっこ遊びみたいで可愛らしいと3人が見ていると太一のバンドが輝き始めた。
「……え?」
「待ってこの光なに」
[いやバカなあのバンドにはなんの力もないはず」
そんな考えとは裏腹に太一の体が虹色に輝き着ている服を魔法少女の服に変わっていく、白いショートズボンに二の腕まだの長さの青のシャツにメタリックな緑のパーカーを羽織り頭にゴーグルを変えた姿に変身した。
突然の事で驚き4人が驚いているとパーカーの下がモゾモゾ動き始めパーカーからボタンと謎の大卵が地面に落ちた。
「……あ、あれ」
雨がよく降るせいか頭が痛い作者です、今回は太一くんのいろんな話ですね、父親は前作にあたる作品で第二章でメインで活躍した桜島 裕太ですね。
読むのがめんどくさいと思いますのでざっくり説明しますと、父親と母親が離婚して裕太は母親に引き取られて兄は父親に引き取られその兄は最強の能力者と呼ばれててそれをとある大会で倒したキャラクターです。
で、魔法少女の追加メンバーはバカみたいに強いキャラクターにしようと思いまして、最強の能力を倒した男の息子なら問題ないと思い裕太の息子を出しました。
MCJJJと言う名前ですが特に意味はありません、一応MCJJJの元になったキャラクターはマットジムジャスパーと言うキャラクターになっていて名前はそれを意識してつけました。