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第5話 ぽろん

 最初に戦う相手と言うのは1番大切なことである、ドラクエで序盤のダンジョンで魔王が出てきたらアレほどの名作にならないし、モンハンでも序盤にアルセルタスじゃなくてシャガルマガラ出てたら初心者なら中指を立てるだろう。


 それほど最初に戦う敵は大切なのだ。


「………痛い」


 2階から落ちた凪の体は大量の血を流していたがその傷は既に治りつつあった、砕けた骨は治り開いた傷は塞がる。


 凪が立ち上がると同時に変身した時のような光が体を包み、体についた血を浄化し血も傷もない綺麗な状態に治った。


「驚いたな」


 教室にいたドロップスが2階から飛び降りる。


「殺す気でやったんだがこう1分も経たずに元通りとはな、正直気持ち悪いよ」


「…………」


「無視か」


「待って…違うの…ごめん…今…ちょ……オロロロロロロロロ」



     しばらくお待ちください。



「……お前気持ち悪いな」


「誰のせいで!!痛い!ずっと体痛いし吐き気が、ウェ!」


「安心しろ今度こそ終わらせてやる」


 カラン カラン


 口の中に入れていた赤のドロップを地面に向かって吐き出すと、ドロップ缶から青のドロップを取り出し口の中に入れる。


「ねぇ、私が変身したてで弱いのはわかるけど、戦ってる最中にモグモグタイムは酷いとお…」


 少なくとも30mは離れていたであろうドロップスが一瞬で凪の懐に入った。


「え?」


 ドロップスの拳が凪の鳩尾(みぞおち)にめり込む。


「カッ……ハッ」


 ドロップスは殴った勢いでそのまま体を捻り、回転蹴りを凪の頭に食らわせる、凪はその攻撃を腕で受け流し反撃をしかける。


 拳を握りドロップスの顔面目掛けて殴る、しかし


「え、居ない!」


 拳が顔面に当たる瞬間ドロップスの体が消えた、何が起こったのか理解しようとした凪だったが、背後からからドロップスの声が聞こえた。


「後ろだ」


「え?」


 ドロップスは凪の後ろに周り、両肘で凪の首を絞め上げる。


「がッ……ぁ゛」


 ミシミシと首に食い込んでいくドロップスの腕を両手で必死に外そうとするが外れる気配がない、むしろどんどん力が強くなる。


「ぁあ゛あ゛!」


 首を絞められた時の対処法は色々ある、凪はその対処法を知っていたのかドロップスの前腕に思いっきり体重をかけ足を浮かせる。


 体重をかけ事でドロップス体が少し前方に倒れその瞬間に両腕を掴み、形は少し違うがドロップスに背負い投げをし地面に叩きつける。


「ぐっ」


 仕返しとばかりに地面に叩きつけられたドロップスを思いっきり蹴ろうとした瞬間、ドロップスは口からドロップを吐き出し、オレンジ色のドロップを口に入れる。


 凪はドロップスに蹴りを入れる、しかし


「っつつつつ!!痛っだぁぁぁあ!!」


 まるで巨大な岩は思いっきり蹴ったような感覚が凪の右足に伝わり苦しみ悶える。


「え?硬い、嘘でしょ」


「よっこらせ」


 ドロップスはゆっくり立ち上がるが凪は立ち上がろうとするドロップスの膝を蹴ったり顔面を殴ったり金的を攻撃するがドロップスは痛がる様子は見せない。


 まるで全身が鉄になったかのような硬さで攻撃したはずの凪が逆に痛がるぐらいだ。


「どうなってるの、さっきはこんなに硬くなかったじゃん」


「もう終わりか?ならこっちから」


 ドロップスからとてつもない殺気が溢れ出る、その殺気は凪の脳裏に死をチラつかせるには十分だった。


 一瞬自分の死が脳裏に浮かんだ凪は急いで後ろに下がり距離を置く。


「はぁ、はぁ、はぁ」


 凪の肩が自然に動くほど大きく呼吸する、それと同時に体中から滝のような汗が流れ出す。


「どうしたビビったのか」


「ビ、ビビってないよ」


「なら近づいてこいよ」


「あんたこそさっきの凄いスピードで近づけばいいじゃない」


「…………」


「ねえ!!なんか話してよ!!」


 ドロップスの動きの1つ1つに警戒しながら殴られた鳩尾を撫でる。


「…あれ、そんなに痛くない」


 蹴られて落とされた時は骨がへし折れる程の威力を持っていた、回し蹴りされた時にはそれほどの威力はなかった、腕で簡単に防げたしその腕も折れていない。


 蹴り方が違うと言えここまで差が出るだろうか、それに殴られた時もそれほど痛くなかった、それはとても違和感があることだ。


「……もしかしてあの子」


[だ、大丈夫ですかマジカル]


「あ、えーっと……ラヴさん」


[あのクラフトです]


「そうだったごめんごめん」


[にしても…君凄いですね]


「褒めてくれるの?ありがとうでもそれより武器とかない」


[武器ですか?それより撤退しましょう、君の力は私の想像以上なものです、だけど彼は早すぎた、私の計算違いです]


「さりげなく弱いって言ってないそれ、確かに弱いけど酷いよそれは」


[いえそうではなくてですね彼は…]


「それより武器はできれば機関銃がいいんだけど」


[魔法少女が使っちゃいけない武器を出しますね、銃はないですけど弓なら、ただ…使えるんですか?]


「まかして自信だけはある」


[わ、わかりました、えーっとこのストラップをバンドに]


 クラフトはどこからかプラスチック製にしか見えない玩具みたいな弓のストラップを取り出し、左腕に巻かれているバンドにストラップをかざす。


 するとストラップが形を変えピンク色の3mほどの巨大な弓に変形する。


 だがおかしな事に糸がないし矢もない、もはやこれは弓ではない、ただのデカい曲がった棒だ、こんなの誰も買わんぞせめて光ったり鳴ったりしろ。


「で、デカ!!」


[やめといたほうがいいよ、軽いけど初心者が使える武器じゃない]


「それより糸も矢もないけど」


[そこら辺は魔法の力でなんとかなるのさ、片手で持って引く動作さえすれば魔法の矢が放たれるのさ、ただ威力が…]


「えい!!」


 凪は弓を引くとその弓の大きさに合った大きな矢が生成され手を離すと同時にその矢が放たれる。


 ビューン!!


 まるで戦闘機が上空を通過したかのような馬鹿でかい音と強い風と共に矢が飛んでいく、しかし矢はドロップスから大きく外れ学校の壁をいとも簡単に突き破りそのまま空の彼方に飛んでいった。


「…え、何今の」


[威力が凄すぎるんだよって言おうと思ったんだけど]


「ご、ごめん、と言うかこんなの人に使ったら」


[そもそもその武器は生命力…いや魂かな、魂そのものを攻撃するのさ、生物以外にはとてつもない威力を持つ]


「生物にはどうなるのよ」


[例えるのが難しいね、ハートキャッチって言えばいいかな、5秒ぐらい心臓を鷲掴みにされるような感じ?死ぬことはないし後遺症もないさ]


「………それ本当に大丈夫」


「おい、どこ狙ってる、こんな的すら狙えないのか」


「くぅぅぅ…言ってられるのも今のうちよ!!」


 今度は確実に当てると言う決意を持ちながら弓を引く、矢は風圧で地面を抉りながらドロップスに激突する、が…まるで蚊が激突したみたいに矢が弾かれた。


「無駄だ、そんな玩具が効くわけないだろ」


[やはり彼は早すぎたんだ、仕方ないけどここは撤退を…]


「おりゃあ!!!」


 ビュン!!  ビュン!! ビュン!!


 気でも触れたみたいにやたらめったら弓を引く、だがその矢が頭に当たっても手に当たってもなんの意味もない、ただ服に穴が開くだけでドロップスには傷の一つもつかない。


「はぁ、呆れた」


 無数に飛んでくる矢を避けずに喰らいながら前に進む。


「はあ! はあ! はあ!」


[な、何してるんですか、彼には効きませんよ]


「そうだ今の俺は無敵だ、どんな攻撃も効かない」


「ふん!!でも、それって数分前までは違ったよね!!」


「くだらん、それ以上やっても無駄だ、とっとと尻尾巻いて逃げるか、大人しく殺されろ」


 ビュン!! カン


「よし、当たった」


[え?]


「おいまさか、これが狙いか」


 凪の放った矢の1つはドロップスの股間に直撃した、生物における急所でありそこを蹴られれば朝倉もJKに負けるだろう、しかしドロップスには効かなかった。


 だがドロップスは無敵でも着てる服は無敵ではない、えーっと…アレだ見たくもないし文章にしたくもないお粗末なアレが見えているのだ。


 粗末な物だけではない、もはや全てが出ている。


「き、きゃああああああ!!」


[わぁお]


「逆だろ」


「な、な、な、な何か着てください」


「テメェが言うんじゃねぇ!!ふざけやがって」


 ドロップスはそう言うと凪との距離を一気に詰め、凪のお腹に拳を突き立てる。


「ぐぷ」


 吐血し手から弓を離し、後方に飛ばされ地面に転がり木に激突する、それを見たクラフトはすぐさま指示を出す。


[マジカル早く逃げましょう!]


「……ぅぅ……苦しい」


「たった1発腹を殴られただけでこのザマだ、お前は勝てない、今度こそ殺してやるよ」


[こうなったらテレポ…]


「待ってクラフト、まだやれる」


 木にもたれかかりながらゆっくりと立ち上がる。


「そう来ないとな」

 今日から1話投稿です、流石にまだ10話しか書いてないのにバカみたいに投稿してたらすぐに在庫が切れてしまいますからね。


 今後はどんな展開になっていくのか、決まってないわけがないと言うかなんなら第1話でネタバレしてあるんですけどね。


 予定通りにいけば1話冒頭に繋がります、問題は私がスタレやデュエプレに時間を奪われずに小説を書けるかにかかっています。


 アベの育成は愚か黄泉も花火もスワンの育成も終わってないんですよ、デュエプレはホロライブコラボが来るしで小説を書けるかどうか、私が毎日投稿できない日があったらそう言うことです。

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