第38話 いつかのチャンピオン
『…さて本日はこちらのコーナー、さてフリーサイズさんこの事件をどう思いますか』
四宮家に集まった3人は疲れ顔を浮かべながら朝のテレビを眺める、テレビにはスカルがやった町だった物が映し出されていた、テレビに映る映像はとても町とは思えずまるでサハラ砂漠かと思えてしまうほど悲惨な物だった。
「これ、昨日のなんですよね」
「今でも 信じられないや」
テレビは町の映像を映すだけでそれ以外の事は映さなかった、なにが原因だとか何があったのかは不明と報じられていた、ただ現場周辺に研究所がありその研究所で何かあったのではないかと責任者がマスコミに質問攻めに合っていた。
「結局どうなったんだろうあの骨」
「それにボルバさんにボブさんもどうなったんだろう、ねえクラフト」
[いや僕は知らないさ、ただボルバは生きていると聞いたよ]
「それって誰に」
[えーっと、大長老様が]
「だれ」
「若かったらアプルかな」
真琴は立ち上がり伸びをすると胸ポケットから鍵を取り出すと持ってきてバッグを持った。
「ん? どったのマコさん どこか出かけるの」
「まあね、少し会う人が居てね暇ならついてくるかい」
~~~~桜島家~~~~~
四宮家から車を動かし約30分ほどの時間でとある和式の一軒家に着くと駐車場に車を止めた、一軒家というより別荘のような見た目の家で例えるなら少し高めのそば屋のような立派な家だった。
そんな家に慣れていない凪とホノカの2人は互いに手を握りながらその家の敷居を渡る。
「ままままま真琴さん、この家は何なんですか」
「なんか 私の家と全然違うしなんか予算の倍の値段の家を紹介する番組に出てきそうだよ」
「そんなに緊張してくていいさ、友達に子守を頼まれてね」
そう言っていると玄関の扉が開きそこから真琴の友人が出てくる、その男は髪が黒いが所々がメッシュを入れているみたいに白く、体付きは少しひょろく見え175cmとそれなりに大きい、瞳の色が真っ赤な真琴と同い年の桜島 裕太だった。
裕太と真琴は大学生の時に同じクラスでその時の繋がりがまだ続いており、今でもたまに集まる程の仲だ。
「やあ久しぶりだね裕太君、そろそろ白髪染めを使った方がいいぞ」
「相変わらずだなおチビちゃん、すまん急用で少し家を開けたくて」
「かまわないさ、そう言えば桜さんが話したいことがあるって言ってたぞ」
「え、うそ、何だ話したいことって」
「あの2人どういう関係何だろう」
同じ大学で同じクラスと言うだけである。
「さあ、でも子供任せるぐらいだしいい感じの関係なんじゃない」
「ん?そこの子たちは」
「あ、どうも」
裕太の視線に驚きホノカは凪の背中に隠れる。
「俺以外の子供も預かってるのか」
「いや友達みたいなものさ、私よりも子供同士の方が仲良く出来ると思ってね連れて来た、あの子も他の子と遊んだほうがたのしいだろ」
「そっかそっかなら」
裕太は歩き出し凪の前で止まると膝を曲げて凪と視線を合わせる。
「息子を頼むよ、少しその・・やんちゃだけど仲良くしてやってくれ」
「はい」
裕太は立ち上がると真琴と目を合わせ
「この埋め合わせはいつかするよ」
と言い駐車場に向かい車を走らせた。
「行った 行ったよね」
「行ったから私の後ろに隠れなくていいよ」
「キョロo(・ω・ = ・ω・)oキョロ」
「さて太一くんを探すか、庭にいると思うが」
「そそその 太一くんは えーっと同い年の子ですか さすがに同い年の男の子と話すのはちょっと」
「いや全然同い年じゃない、確か今は夕日小2年生だったか」
「なんだ小学生のショタかビビッて損した」
「あれ夕日小に通ってるの、なら知ってる子かな」
「裕太くんとそっくりな子だ、髪色もあんな感じ」
「え 2年で髪染めてるの」
「ああ見えてあれは地毛だよ、取り敢えず私は中を見てくるから君達は外を見といてくれないか」
「分かりました」
「と 年下か は話せるかな」
真琴が家の中に入ると2人は庭に入り太一を探す、庭はテニスができそうなぐらい広く大きな池に金魚やカメなどが元気に泳いでいる、雑草もなく生えている木も綺麗に整えられており家と言うより旅館のようなような感じで2人は自然と心が弾んだ。
「凄い綺麗」
「まるでテーマパークにきたみたいだ 泊まれるなら泊まりたい」
「にしてもどこにいるんだろう太一くん、全然居る気配がないけど」
「あ 見て見て 蝶々だ」
ホノカは凪の手を離して蝶々が止まってる花の所に走り出す、凪は子供ぽいなと思いながらそれを眺めていると突然視界の端っこから現れたそれなりに大きいキッズカーがとてつもないスピードでホノカを跳ね飛ばした。
「ぶべ!」
「・・・ほ、穂乃花ちゃあああああんんんんんん」
「あれなんか引いた、何だろって人だ!!」
キッズカーから降りてきた黒髪に白のメッシュの髪色をしている少年は急いで跳ね飛ばしたホノカに近寄る、キッズカーだったからかそこまで酷い傷はなく、キックバックの米津みたいにピンピンしていた。
「だだだだだだ大丈夫」
「び びっくりした 赤い猫になるところだった」
「大丈夫穂乃花ちゃん」
「ごめんなさい、前を見てませんでした」
「だ 大丈夫 全然痛くないし」
「良かった、いやそれよりお姉さん達だれ、泥棒じゃないよね」
「私達は真琴さんの友達で私は猿渡 凪で」
「跳ね飛ばされたのが四宮 穂乃花です」
「お姉さん達真琴おばあさんの友達なんだ、じゃあお姉さんじゃなくてあばあさんなのかな」
「マコさん叔母さんって呼ばれてるよ」
「えーっと私達は中学生なんだ、私は君の学校の隣にある夕日中の2年生、お父さんが急用みたいだから来たんだ君は桜島 太一くんだよね」
「うん、僕は桜島 太一よろしくお姉さん」
特に書くことがない作者です、書くことと言えば桜島 裕太が出ましたね、出ただけでこれと言った物はないんですけどね、今後登場の予定はありませんそ妻が誰なのかも考えていません。
今後出すことがあっても第1章では無理そうですね。