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第35話 壁一枚の魔法少女

   〜〜〜〜〜四宮家・2階〜〜〜〜〜


「……わ 私だって」


 2人が消え独りぼっちになったホノカは静かに下を向き拳を握りしめた。


 ギシ ギシ


 階段を登るような音が聞こえ慌てて自分の部屋に逃げ込みドアにもたれかかると炎二がそのドアを叩いた。


「いるのか」


「…………」


「静かになったと思ったが、あの2人は」


「…で 出て行ったよ そ その 幹部が出たとか なんとかで」


「そ、そうかお前は行かないのか」


「わ 私は…」


「そうか」


「…………」


「…………」


 ドア一枚挟んだ2人は何も言わずしばらく静寂が続く、そんな静寂を炎二が先に破った。


「なんで魔法少女になった」


「え その…」


「言えないことか」


「その 違うの えーっと」


 膝を曲げて体操座りの体勢をしながら下を向く、何を言えばいいのか何もわからず頭が真っ白になった、そんな真っ白な頭に突然リスナーのコメントが浮かんできた。


 はよせんかいボケ ヘイヘイキャッチャービビってる 何照れてんだこいつ とどれもろくでも無いものばかり、そんな自分で考えたコメントにイラッときたホノカはドアに向かって


「び ビビってない!」


と叫んだ。


「どうしたいきなり」


「い いや その だから 違くて」


「答えたくないならそれでい…」


「ち 違うの お父さんが心配で」


「心配?」


「あの時 2人が倒された後は お父さんが殺されるって そう考えたら気づいたら手を握ってて その…」


「お前はどうなんだ、魔法少女を続けたいのか」


「……お お父さんはどうなの 私がその」


「心配だよ、奴の起こした事件を見たらなって欲しいなんて言えないさ、だけどお前の意思を踏み躙ってまで俺の意思を通そうとは思わない」


「わ 私は その…お父さんの娘だからかな 人を守りたいって思うんうだ いつか私もお父さんみたいに人を守れる立派な人になりたかった でも…」


「俺みたいになりたかったのか、こんな仕事第一でお前を見捨てて、今も父親としての義務を果たそうとしない俺にか」


「そんなことないよ 他の父親はどうかわからないけど 私は最高の父親だと思ってるよ」


「……そうか」


「ねぇパパ その 私やってもいいのかな こんな自分でも今からやれば変われるかな」


「お前は何にでもなれるさ、お前は無限の未来を持つ七色に輝く卵だからな」


 手首のバンドが七色に光り輝き、その輝きはホノカの体を包み込んだ。



   〜〜〜〜〜崩壊した研究所〜〜〜〜〜


 何もかもが崩壊した研究所で凪は糸に囚われていた、まるで蜘蛛の巣に囚われた虫のようにもがくことすら許されなかった。


「【ざ ん ね んね】」


「こんなもんよ、所詮は」


「【ま っ て】」


 サイキックスはゆっくりと糸に囚われている凪を見る、特に何もないただ囚われているだけだと思ったその瞬間糸が激しく燃え大爆発を引き起こした。


「なに!?」


 その爆発の破片が2人に当たり、まだ倒れていなかった鉄骨が倒れ2人に当たりそうになるがクローシアは糸を張りその鉄骨を防ぎながら爆発地点を見る。


「はぁ、はぁ、はぁ」


 爆発した場所には傷だらけの凪がワンデイを構えて突っ立っていた、そしてワンデイを最大まで引き狙いを定めて引く。


 カラーシアは正面に糸で作った壁を作るが矢はヘンテコな方向に飛んでいく。


「……え、どこ狙って」


 その矢は鉄骨を支えていた糸に当たり鉄骨が落ち、鉄骨は叩きつけられる。


「…………ふぅ」


「【こ の て いど】」


「まだまだだね」


 周囲の瓦礫が吹き飛びそこから2人が現れ、クローシアが指を動かすと再び糸が凪の体を包み込む。


「2度は通じないわよ、全くどんな手を…」


パチパチ


 しかし再び糸が燃え始め爆発する、爆発でチラチラになった体は再生し傷ひとつなく元通りになるが、凪は疲れたように地面に膝をつける。


「【ふふ そ れ を 使う な んて 正気 か しら】」


「どう言う意味だい」


「【じ ば く の 魔法 よ す べ ての 力を使 っ て 自爆 す るの】」


「それを2回使ったのね」


「【一度きりの 魔法 よ 使えば し ぬ 何度も つ か う 物じゃない】」


「らしいわよ、もう呼吸するので精一杯じゃない、とっとと帰りなさい」


「はぁ、はぁ、なら私達が帰ったら帰ってくれる」


「帰ると思う?」


「なら何度でもやる」


「そう、なら終わらせてサイ」


「【おっ けい】」


 倒れてきた鉄骨を持ち上げるとフラフラでかわす気力もない凪に向けて投げつける、凪はなんとか動こうとするも体がよろけて地面に倒れる。


「しっかりやりなさいよ」


「【も ち ろ ん】」


 倒れ込む凪に鉄骨が当たる寸前、金色の壁が凪の目の前に現れ鉄骨から凪を守った。


「え?」


「どう言うこと」


 その壁は真琴が作り出すゴールデンシールドと全く同じ物、クローシアは真琴が糸から抜け出したのだと思い真琴のいた方を見た、しかし真琴は糸に巻きつけられ十字架に貼り付けになっている。


 糸で目が塞がっている真琴が的確に壁を展開させることはできないはず、ならどうやって…壁をそんな事を考えていると凪の背後から声が聞こえる。


 その声は引きこもりの配信者そして魔法少女の声


「…どちら様」


「【魔法 少 女 ね その姿 動画 で み た わ】」


 配信者のヒラヒラな格好で慣れない外を歩きながら震える声を押し殺し口を開く。


「み 未来に輝く な な七光 リード・ファンエスタ 改めて虹色卵の魔法少女 ファラント 配信開始」

海鮮丼を食べたせいかお腹が痛い作者です、今回は所々で名前が出てる奴の話です、ラスベニアやクローシスやスカルキングやキャプテンボルバとかの話です。


ここら辺なんですが実は私が投稿してないだけで書いてる作品に関連する名前なんですね、その作品と世界線が同じのため使い回しじゃないですけどこの作品でも名前を出しました。


この小説が書き終わったら投稿することになるかもしれませんので頭の片隅にでも入れておいてください。

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