第26話 俺の姉は魔法少女
頭についた血をぬぐいながらドロップスは立ち上がり、周囲の物質を操れるようになるピンク色のドロップを口に入れ、周囲の瓦礫を能力で持ち上げる。
「逆恨みも甚だしいぞ梔子、確かに警察は君の姉の居場所を見つけられていないし事件を自殺で片付けた
だがやるべき事をやらなかったわけじゃない、ちゃんと調べた結果自殺で片付いたんだ、恨まれる筋合いはないぞ」
「それを被害者の前で言うか」
「お前はもう被害者じゃない、今日何人を病院送りにした、お前は加害者だここで捕まえる」
「捕まえてみろよ、おらよ!!」
ドロップスは腕をふるい浮かせたガラクタを飛ばして来た、炎二は自身の体をさらに燃やして飛んでくるガラクタを燃やそうとした、しかしガラクタは炎を避けた。
「お前は後だ」
炎を避けたガラクタは炎二の体を通り過ぎ後ろに居たホノカに激突する。
「穂乃果!!」
戦闘経験なんてゲームだけでリアルではやったことのないホノカがそこそこのスピードで飛んでくるガラクタを回避できるわけもなく腹に直撃し壁に激突する。
幸いなことに飛んできた物が尖っていない物だったこともあり出血はしていなかった、それでも時速20キロ程で飛んできたガラクタは痛くその場でうずくまる。
「よそ見している場合か」
ホノカに激突したガラクタを持ち上げそのまま炎二に向けて飛ばす、しかしそのガラクタが体に当たる前に炎二の出す炎に燃やされる
すぐさま体制を立て直そうとするドロップスだが炎二はその隙を与えない、懐から拳銃を取り出しすぐさま引き金を引く。
放たれた弾丸はドロップスの胴体に命中する、その痛みに口に入れていたドロップを吐き出しながら傷口を手で押さえていると炎二の回し蹴りが頭に飛んでくる。
「ぐっ!!」
回し蹴りをくらい床に倒れるドロップスの傷口を踏みながら能力で体を燃やす。
「ぐわぁぁぁぁぁああ!!!」
「降伏しろ、言っとくが俺は触れてるものなら一瞬で灰にできるぞ」
「するかよバーカ」
炎が体を焼いているというのにドロップスは炎二の足を力強くつかむ、しかしすぐにその手を蹴り手を踏みつける、踏みつけた手に目線が行った一瞬の隙にドロップスはポケットから絵柄が違うドロップ缶を取り出し缶から青のドロップを取り出す。
それを握りしめながら口に入れる、流石にその行為を見逃すほど甘くなく炎の火力を上げて逃げられないようにしようとした、しかしその炎はかき消された。
「なに」
ドロップスの体から大量の水が溢れ出し燃えていた体を消火した。
ドロップスはドロップを舐めることで身体能力を上げる、そんな話しか聞いていなかった炎二は驚いていると指先からホースのキリぐらいの水圧の水が炎二の目に飛んでくる。
その水に驚き踏んでいた手を離し後ろに下がる。
「ぶぁ!!」
一瞬でも視界を奪われたことにより隙を作ってしまう、その隙を見逃さずドロップスは燃えている炎二の体を消化し
「おらぁ!!」
全力で殴る、ドロップスから放たれたパンチは炎二の腹に命中し炎二は壁まで吹っ飛んで激突する。
「どう言うことだ、情報と違う」
口から血を吐き出しながら炎二は立ち上がる、そんな炎二にドロップスは追い打ちをかける。
突然炎二の足元が揺れ、床下の水道管が突然破裂し水流が炎二を飲み込む。
「うおお!」
水流に高く打ち上げられそのまま床に叩きつけられ、メキメキと嫌な音が鳴り苦悶の表情を浮かべる。
「くそ、骨が」
ドロップスの手のひらに水が集まり、それを炎二へと向ける。
「おらおら、かかってこいよ」
「くっ、まずい!!」
すぐさま立ち上がろうとする炎二だが、折れた骨のせいで上手く立ち上がれずそのまま水に直撃し壁まで押し流され激突する。
「がっ!」
「逆恨みとか言ってたな、これが逆恨みに見えるか、これ全部ただの八つ当たりだよ」
なんとかして立ちあがろうとする炎二だがさっきの攻撃で足の骨が折れ上手立ち上がれない。
そんな炎二をあざ笑うようにドロップスは手のひらに水を集め圧縮させる。
「ウォータージェットまでは行かないが、今のお前を殺すぐらいはできるぞ」
「1つ聞きたいことがある」
「時間稼ぎか、言っとくが時間が貯まれば貯まるほど勢いはます」
「お前の姉が行方不明になり失踪届が届いた日だ、他の女性の失踪届が4件来ていた、それと同じぐらいの日に突然行方を消した奴らがいる」
「……」
「過去に活動していた魔法少女だ、人数も5人で年齢も見た感じは一体していた、まさかとは思うがお前の姉は」
「チッ、もういいこのまま死ね」
炎二に狙いを定めて圧縮された水のレーザーを放ち、それは炎二に直撃したと思われた、しかし水のレーザーは突然現れた金色の壁に防がれた。
「なんだこれは」
殺気を感じたのか水を引っ込めて後ろに下がるとさっき居た場所に魔法で作られた矢が飛んできた。
「この攻撃、あいつか」
ドロップスが上を見上げるとそこには2人の小さな魔法少女と妖精の姿があった。
[さあそこまでだドロップス、君はこの]
「………ふぁあ」
「…ん?え、なに」
[ごほん、この魔法少女が相手だ!!」
案外1日で1話かけたことにびっくりしている作者です、意外にかけるものですね、そう言えば炎二さんが第1話から出てたと言うことは知ってましたでしょうか。
テレビに映っていた警官の1人が炎二さんですね、ついでに図書館襲撃がニュースで報じられていましたが、それも今後の話で出てくるので頭の片隅に入れておいてください。
犯人は私の黒歴史な過去に出てるキャラクターになっています。