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第3話 悪魔との契約

 時間の流れによって印象が変わる言葉がある、例えば「パンがなければケーキを食べればいい」その時代では大きく荒れる言葉だが現在ならX(クロス)のネタツイみたいな印象だ


 それと同じように「契約して魔法少女になってよ」も昔なら希望を感じさせる言葉だったが、2011年のとあるアニメのせいで絶望しか感じられない言葉に変わった。


 そんな言葉を吐く妖精が1匹。


[さあ、君も魔法少女に]


 もはや胡散臭いの代名詞を宣う妖精に凪は目をチベットスナギツネみたいに細めながら後ろに下がる。


「え、えぇ…」


[なんだよその顔は、まるで詐欺師を見るようじゃないか]


「いや、ねぇ…怪しさしかないと言うか、正直怖いですごめんなさい」


[僕のどこが怪しいのさ]


「全部」


[全部!?僕の全部が怪しいのかい]


「うん」


[そんなぁ、魔法少女になってよ、僕にはもう頼れる人は居ないんだ]


「そんなこと言われも、そもそも何で私なの私なんてなんの能力も力もないのに」


[魔法少女になるにはある程度の素質が必要なんだ、君にはその素質がある、そんな人なかなか居ないんだよ]


「そう言われても…」


[なら君はクラスメイトがボコボコにさてるのを黙って見るのかい]


 ドン!! パリーン グラグラグラ バキバキバキバキ


 教室からあからさまにヤバい音が聞こえてくる。


「それは…」


[君が1番望んでいたことじゃないか、誰かを守れる力を…]


「そうだけど」


「ぎゃぁぁああああああ!!!!!!」


「この声領くん」


[迷ってる暇はないんじゃないかい]


 凪は少しの間目を瞑り考えた、そして自分の頬を叩き目を開ける、覚悟を決めたのだ。


「わかった、契約するよクラフト」


[そうこないとね]


 クラフトは宙を舞いながら凪の手のひらを両手で握る、え?なに?、と言おうとした瞬間クラフトの全身が光り輝き始める。


「な、なになになにこの光」


[えーっと、変身の合図と口上はなにがいい]


「合図?」


[あーもう時間がないから全部初期設定にするね]


「なんの初期せ…」


 ジューウウ!!!


「熱っう!!!」


 熱々の鉄板に触れたような熱が手のひら全体に伝わり流石の熱さにクラフトの手をはらい手洗い場の蛇口を捻り左手を水で冷やす。


「あぁ〜気持ちいい、ってなに今の!!凄い熱かったんだけど」


[仕方ないさこれがないと魔法少女になれないんだ、地獄の主人との契約よりはマシだと思ってくれ]


「ちなみに地獄の契約は」


[舌を抜かれるよ]


「聞かなければよかった」


[それよりこれを受け取ってくれ、これが君の変身アイテムだ]


 そう言い凪に渡したのは鞄につけるような小さなハートのストラップだった。


「………あ、あの…なんですかこれ」


[君の記憶から作ったアイテムさ、さあそれを左手のバンドにかざして]


「バンド?バンドなんてしてな…あれ?」


 凪の左手にはいつの間にか黒色のバンドが付けられていた、もちろんそんなバンドは付けていなかった、いつ付けたんだと疑問を抱きながらも凪はクラフトの言う通りハートのストラップをバンドにかざした。


 ピカーン


「眩し、なにこのひか…マジカル マジカ…」


 アレ?口が勝手に 凪の口が勝手に動き謎の口上を言い出すと同時に凪の体が虹色に光り輝く。


「マジカル、私のハートもパステルピンクに輝いて、魔法少女 マジカルピンク」


 なんと言うことでしょう、黒一色で変わり映えのないスカートがピンクの原宿系のような地雷スカートに様変わり。


 清潔に見えると言う理由だけで白い靴下と靴がピンクのハートマークが描かれた黒のロングブーツに大変身。黒い汚れが目立つ白靴が黒一色にすることで汚れが目立たず逆にクールで清潔な印象を与えます。


 露出が手のひらぐらいしかない黒の制服がお腹と腕が見えるピンクと黒のクロップドトップスに変身、健康的な筋肉が輝いています。


 手には指紋を残さないための黒の手袋をつけ、頭にはピンクの猫耳カチューシャ、頭悪そうなピンク髪の中学生から一転、若干PTAに怒られそうな魔法少女に大変身。


 これは匠の技が光りましたね。


「って…な、ななななな!!何この服!!!」


 凪はヘソ出しが恥ずかしいのか、それともミニスカが恥ずかしいのか、それとも今の格好の全てが恥ずかしいのか体を隠すようにしゃがんだ。


[さあマジカルピンク、ドロップを倒すんだ]


「倒すんだ!!じゃないよ、何この服」


[サイズがキツいのかい、おかしいなぁ君に合うようにしたはずなんだけど]


「そうじゃなくて、こ、ここここ、この恥ずかしい格好はなんですか、まさかクラフトさんそんな趣味が…」


[違うよ!!その服に関しては僕のせいじゃないからね、君の脳内にある魔法少女のイメージをそのまま服にしただけなんだ]


「え、そんなじゃあ私こんな格好で戦いたいと思ってるの、めちゃくちゃショック、と言うかマジカルピンクってなに、くそダサい」


[それは僕が適当につけたんだけど…そんなに嫌なのかな?]


「絶望的に嫌だ、これなら私が考えるよ、えーっと…マ、マジックマックス?いやMs.ピンク……いやキャプテン…」


[はぁ僕とさほど変わらないじゃないか、もう時間がないよ]


「スクラップ…いやバラモル……」


[もういいや、テレポート]


 クラフトの体が激しく光り輝く、いや輝くと言うより空間そのものが割れその割れた空間から眩い光が漏れているような光でクラフトそのものは光っていない。


「ま、眩しっ!!目が目ガァアー!!」


 あまりの眩しさに凪が顔を手で覆いながら叫ぶ。


 そして光が収まり目を開けるとそこは荒れに荒れた2-2組の教室だった。


「チッ、クラフトに…………!?」


 教室の窓は割れ壁は壊れ黒板は真っ二つに折れている、床には壊れた机や椅子や教科書が散在している。


 そんな教室で領の首を絞めるドロップスは突然現れた魔法少女をさほど怖くもない顔で睨みつける。

 おいおい1日に3話投稿なんて正気か、と思うでしょうが正気ではありません、今の所10話まで書いているんですがこの調子だと毎日投稿は愚か週投稿も無理そうですね。


 なんで明日からは1話投稿になります、時間は…何時がいいでしょうか通勤時間に見れるように朝にしといた方がいいですよね。


 なので明日の第5話の投稿は明日の6時30分です。


 ……ん?第5話?

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