第225話 全てを見下す太陽
人の上には空がある、その空の上には太陽がある、そして太陽は常に人の上にあり、常に人を見下しているのだ、そんなアーケーダーの心が現れたように目の前の怪物は太陽に似た姿をしていた。
アーケーダーの肉体が倒れたまま、まるで魂が肉体の檻から抜け出したかのように、光の中から異形の“太陽”が浮かび上がった
スーツを使い肉体から解放された魂は、真下の床を溶かし。周囲に衝撃波を放つ。
「た、太陽」
「集まれ!!」
真琴は暫と太一を掴むと壁をつく出して衝撃波を防ぐ。
「ハハハ!!どいつもこいつも俺の前に跪け!!」
アーケーダーの体から光線が放たれ床を溶かしなが向かってくるが壁によって阻まれる、しかし高温な光線は壁の向こうにある真琴達にまで熱を感じさせる。
「あつ!!」
「叔母さんの壁で守られてるのに、ものすごく暑い」
「まるで真夏のアスファルトに触れてるみたい…」
「で、でもどう言うことですか、あいつの体が倒れてて、そこからあんな太陽みたいなのが」
「アレはなに?」
「多分…スーツの真の力だ」
「スーツ?」
「学校の時の戦いでもあった、スーツが魂と能力と混ざり合い、肉体を離れて能力によって新たな肉体を作り出す」
「じゃあアレって犯人の魂?ってこと」
「なんとかできるんですか」
過去に同じことは大月 領の時にあった、真琴と凪が初めて出会って一緒に共闘した相手で、今回と同じように魂と能力とスーツが混ざり合い肉体から解放された。
能力が格段に成長し、精神も歪むため凶悪で手がつけられなくなる、だが問題はそのエネルギー源が魂から来ていることだ。
肉体からエネルギーを消費せず魂そのものをエネルギーとして消費する、そのため大変危険な状態である。
「それじゃあこのまま放置してたら」
「なに話してんだぁ!!あぁあ!!」
真琴の壁が念力で上空に吹き飛ばされ、無防備になったところに光線が向かう。
「こいつ」
3人はそれぞれ光線を回避するが、床を操作して転ばせようとしてくるが3人はジャンプして回避する。
「おいおい、逃げてんじゃねぇ!!」
地面に散らかる瓦礫を持ち上げ、投げつける。
包丁が太一に向かって飛んでくる、真琴は太一を抱きしめるように飛びつき頭を下げさせ包丁をかわさせ、自身の周囲に2枚の壁を作って瓦礫を塞ぐ。
「大丈夫怪我ない?」
「大丈夫だよ、でも直ぐに…」
「ハハハハハハ!!そんなのなんの意味も!!」
「ポイズン…レイピア」
「あ?」
暫は左手に毒を集約させ放出して細く先端が尖った片手剣のレイピアを作り出す。そのレイピアを振い瓦礫を溶かしながら走り出しアーケーダーに近づく。
「テメェになにができんだ!!」
「このまま倒すクラッシュ……」
大きくジャンプしてアーケーダーの真上を取ると回転しながらアーケーダーに切り掛かる、アーケーダーも瓦礫を投げ飛ばして攻撃するが、レイピアはその瓦礫を溶かしアーケーダーに接近する。
「ヴェ…」
「ダメだ!!倒しても直ぐに魂を消費して再生する、魂を使い尽くしたら世羅は死ぬ」
「くそ…」
暫はその言葉に動きを止めた隙にアーケーダーは瓦礫を投げつけ、咄嗟に回避しつつ距離を離し、投げ飛ばさせる瓦礫を切り刻む。
「世羅は死んだらマインドレスの情報がなくなる」
「わ、わかってますけど…」
「そんなに俺を殺したくないのかぁ!!そんなに証拠が欲しいのかアハハ!!そんなこと言ってる余裕あるのかよ!!」
「だったら今話してくれない」
「嫌だなあ!!話すわけないだろバーカー!!!!!バーカ!!」
「こどもみたい」
「ああ言うのはなったらダメだからな」
「チッ今俺を見下したな!!見下しただろ!!どいつもこいつも見下しやがってイラつくんだよ!!!!!!!!!」
そう言った瞬間、床と言うより地面が大きく震え始めた。
「え?何この揺れ」
アーケーダーは建物の柱をへし折り建物全体を持ち上げ、建物は崩壊を始める。
「見せてやるよ!!俺の力を」
「建物全体を…」
「そんなことしたら自分も巻き込まれるぞ」
地面が大きく揺れ3人は立ってもいられずに地面に倒れるが、アーケーダーは壁を引きちぎり3人を押し潰そうとする。
「なにを考えてるの」
「施設を破壊する気だ」
「ラウンさん壁を…」
「私は2枚だけだ、全方向から防げない」
「こう…なったら…来てグラウスト、2段階進化」
カードからグラウストを召喚し、恐竜の唸り声と共にグラウトロスに進化を遂げ、瓦礫を受け止めながら、3人を掴むと翼を羽ばたかせ崩壊する施設から抜け出す。
「た、助かった」
「あ、危なかった、でも自分から施設を破壊するなんて」
〔この程度……ん?なんだ〕
「どうしたの」
トロスは翼を羽ばたせるがよく見ると同じ場所から動いたいなかった、その事に気づいたトロスが振り返った瞬間、物凄いスピードで地面に引きずられ地面に叩きつけられる。
〔ぐぁ!!〕
トロスの手から3人が離れ、真琴は急いで地面に床を再生して3人はその床を転がる。
「うわぁ!!」
転がる太一の手を真琴が掴み、暫は床にレイピアを食い込ませ、その場に止まる。
「大丈夫かい2人とも」
「大丈夫ですラウンさん」
「な、なにが起きたの」
「どいつもこいつも俺より下だ!!永遠に地べたを這いずれよ!!ハハハ」
埃が前が見えないほど舞うこの場にまばゆく光り輝く太陽が遥か上空から真琴達を見下し、丸い体から大量の光線を放つ。
「見せてやるよ!!俺のぉおおお!力を!!」
〜〜〜〜神川探偵事務所〜〜〜〜
誰かが扉を叩く、穂乃果は耳を塞ぐように枕を被って聞こえないふりをしているとバン!!とドアが蹴破られ、急いで布団から飛び起きてる。
「誰!?なになに 本当になにいきなり!!」
[こら他人のドアを蹴破らんじゃないよ]
「うるさいうるさい、開けないから仕方ないだろ、吾輩は悪くないからな」
穂乃果は眩しい光に目を細め腕で顔を隠す。
「え?ごめん誰 猫と…えーっと……」
腕から少しだけ見えるビジュアルを見たが、鏡の国のアリスのような格好をした翼と尻尾が生えた完全に初対面の人で穂乃果は急いでベッドの裏に隠れた。
「ダダダダダダ 誰だ!!本当に誰マジで誰 こここここここの住所見つけ出したのか!!」
「ちがうよ吾輩だよ」
「吾輩吾輩詐欺にはかからないぞ」
「どんな詐欺だ、吾輩はメフィスだよ!!」
「え?メフィス?」
どうもなぜか腰が痛い作者です、なぜか腰が痛いんですよ、本当に謎なんですけどね。
さて昨日は久しぶりにあらすじ編をら更新しましたが、逆になぜ今まであらすじ編を更新しなかったのには理由があります。
まず理由1が単純にめんどくさい、そもそも私はこの作品を早く完結させたいんですよ、であらすじ編って書くの楽じゃないし作業量としては1話書いてるのと変わらないんですよね。
そしてもう一つが話数の問題です、あらすじ編を投稿するとエピソード話数と本編の話数がずれるんですよね、え?なにが問題なのと思うかもしれませんが大問題なんですよ。
実はエピソード話数って本編➕10話した数で話数を書く時に前回の話数のページに振り返る必要性がなく、エピソード話数を10引くだけで書けたんですよ。
ただあらすじ編を投稿する事によりエピソード話数が増えていつもの方法が使えないと…
めんどくさいくせに話数をいちいち確認しないといけないし、早く終わらせたいのに1日無駄にすると言う苦しか無いんですよね。
まぁ…やったら新規読者さんが増えるかなと思ってやってますが……増えないでしょうねこれは