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第217話 インビジブル

  ~~~バーチャルアイドル【スキップ!】事務所~~~


 アーケーダーの事件により収録室などがあるこの事務所は閉鎖しており、殆どの社員は本社か他の配信者の安否確認や保護などで事務所には誰もおらず電気もついていなかった。


 そんな事務所を段ボールを被りながら移動する凪と太一に真琴は冷ややかな視線を向ける。


「こちらファルコンワン異常なし」


「OKこちらファルコンツーあとう」


「了解!!」



「・・・何してるんだ君達は」


「ミスティさんも段ボール被りなよ、潜入ミッションだよ」


「そうだよ叔母おばさん、だんボールかぶらないとみつかるよ」


「どこで覚えくるんだそのネタ、君達世代じゃない対象年齢でもないだろ、それに目立つだけだし熱いだろそれ」


 ふざけている2人の段ボールを取り外すと折り畳む。


「あ~あ無敵むてきだんボールが」


「まったくどこから持って来たんだこれ、まずこれ潜入でもなんでもないからな、ちゃんと許可取ってやってる」


「そうだけどさ、ほら薄暗いビルを探索するってなったら、やりたくなるじゃん」


「馬鹿なことしてないでアーケーダーの痕跡を探すぞ」


 凪達がこの事務所に来たのはアーケーダーの痕跡を確かめるために来ていた。


 アーケーダーがどのようにして防犯カメラに映らず、物音もたてずに5人を誘拐したのか、その方法がわかればアーケーダーを捕まえる手がかりになると考え、社長に許可を取って事務所で探索をしていた。


「でもさ警察けいさつひとってたテレポートじゃないの、それならカメラにうつらないで5人を誘拐ゆうかいできるよ」


「そもそもどう言う能力なんですっけ」


「奴の能力は念力だ、物質を浮かせたりできる力、それで遠隔からカメラを浮かせたりして撮影や録音していた」


「あの映像そうやって撮ってたんだ、でもそれがほんとならテレポートは全く関係ないですね」


「でもハントの協力者きょうりょくしゃなんだよ、事件じけんもハントであつまったひとなんだよね、誘拐ゆうかいもテレポートの協力者きょうりょくしゃがいるんじゃないの」


「その可能性が高いけど・・少し気がかりなことがあってね。さてここが事件現場か・・」


 誘拐現場である待機室にたどり着き、真琴は扉を開けると、天井に足をつけて立ち暗い部屋で赤い目を輝かせる女性と目が合う。


「きゃぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」


「ぎにゃぁぁぁぁぁ」


 その女性と真琴は驚き声を上げ、真琴は後ろにいた凪に抱きつく。


「なんかいるなんかいるなんかいる!!」


「ダダダだダダダダダダだ!!!誰だ!!!!!!」


「って…メフィスさん」


「その声…マジカル?」


 薄暗い部屋の隅、天井に逆さに張り付いていたその女性は、叫び声をあげながら、赤い目だけが不気味に光っていた。


 その目が瞬くと同時に、黒い翼が羽ばたき、ふわりと床に降り立つ。


 真琴は心臓を押さえながら凪の後ろに隠れた。


(だれ)?」


「配信者のメフィスさん、だけど…何でここに」


「何でって吾輩の勝手だろ、お前らこそ何でここに」


 真琴は凪から手を離すと ゴホン と軽く咳き込み一呼吸置くとメフィスに話しかける。


「少し証拠を探しにね、アーケーダーに関する手がかりがあればと思ってね」


「ここは警察が調べた、目当てのものはないぞ」


「なら君はなぜここにいるんだ」


「それは…その……吾輩だってじっとしてられなくてだな…」


「もしかして調べてたんですか」


「皆んなの役に立ちたくて…っておいちっちゃいの聞いてる?」


 少し恥ずかしそうに頬を染めるメフィスを無視して、真琴は待機室に踏み込み、手当たり次第に物をどかしたり、しゃがんだりして何かを探していた。


「だから何もないぞ、吾輩も調べたけど何もなかった」


「そうだよ伯母(おば)さん、こんなことしてても無駄(むだ)だよ」


「いや、案外無駄でもないさ…」


 そう言いながら部屋の隅にある火災報知器に目を向ける。


「なにしてんの、ただの火災報知器だぞ」


「なんで1つの部屋に火災報知器が2つも必要なんだい、それに部屋の隅にある…」


 足元に壁を作り出し、それを宙に浮かせて天井に近づくとその報知機を取り外した。


「やっぱり盗撮機だ」


「「「え!?」」」


「警察もザルだな、それとも他の事件で手一杯か」


 壁をゆっくりと下げ、床に着地し火災報知器型の盗撮機を確認する。


「なんでそんなもんがこの部屋に」


「アーケーダーが全員が部屋に入ったのを確認するための物だろう、流石に電気は切れてるな…」


 盗撮機のカバーを外し、中にあるSDカードを取り出すと、特殊なデバイスに差し込むと、そのデバイスとスマホを接続する。


「何してんの?」


「さ、さあ?」


 真琴はカードの中に入っていた映像を確認するが、盗撮機が独りでに天井に取り付けられ、空いた扉が閉まる映像が残っており。


 その他にはメンバーが全員集まったところで、空気中にガスに広がり、抵抗する間もなくメンバーは意識を奪われ。


 そして煙が晴れる頃には、誰一人いなくなっていた。


 その不自然な静けさに、太一は思わず身震いした。


「………」


「たいした映像(えいぞう)じゃないね」


「誘拐手段はわからなかったか……だけどリュータが言うように他の能力者と協力したんだろうな」


「やっと手がかりが手に入ったと思ったのに」


「…………」


 がっかりして息を落とす凪とは違い、深真琴は深刻な表情を浮かべていた。


伯母(おば)さん?」


「だからおばさんは止めなさい、とりあえず手がかりばこれぐらいね、情報がどこから漏れたか…おおよそ見当がついたし」


「え?わかったの」


「あまり信じたくないけどね」


 口をつぐむ真琴の目が、一瞬鋭く細められた。


 疑いたくない相手が頭に浮かんだのか、そのまま口をつぐんでいた。


「はぁ…とりあえず撤退しよう、炎二くんに頼んでからの買い手を調べてもらう」


「わかるの?」


「たぶん…まぁ調べたところで奴の住処まではわからないかもだけど、とりあえず撤退してから考えよう」


「ま、待て」


 帰ろうとした魔法少女達の前にメフィスが立ち止まる。


「どうしたんですかメフィスさん」


「…お前達はアイツの場所さえわかればどうにかできるのか」


「それはもちろん、ファンさんのためにも逃せませんし」


「なら一つ提案がある」

どうとゲームをやってたら11時になっていた作者です、思いっきり小説を書くのを忘れてましたね、そこから書き始めて気づけば2時ですよ、なので私は寝ますね、おやすみなさい。

(すみません、日付跨いでたの気づかないで月曜日に予約投稿してました)

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