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第213話 サンドバッグガール

【皆が気になってる特大スクープ、待たせてもあれだしさぁ公開しちまうか!!天雷 響 引退を宣言!!】


「・・・え?」


「ほう」


 緊迫した状況で見合っていた2人は拳を広げてスピーカーに聞き入る。


「え い 引退って そんな話聞いてないよ」


「・・・」


「これが隠したかった秘密か」


【マネージャーとのラインによると・・・9カ月前から引退したいと相談しているが主題歌などの契約問題でそれが出来ず、さらに運営も最近引退者が多く、事務所の顔とも言える響の引退は企業に良くない印象を与えると考え全力で引き留めてるそうだぜぇ

そのラインや会話を公開するぜ、細かいところは各々個人でチャックしやがれ】


 それと同時にネット中にラインの画像や事務所での会話映像などが公開され、それらが保存され拡散される。


 企業の対応の悪さ、企業に属している響の責任感の悪さ、それらが批難の種となり本人たちが知らないところで大炎上していた。


「ほ ホントなのビーちゃん 引退なんて・・そんな」


「違うんだ…それは」


【今頃になって必死の訂正かよ、言い訳作っても遅いんじゃねえか、もう全世界に公開されたんだぜ・・手遅れだ何もかも】


「チッ…ふざけないでよ、手遅れって隠してたのに公開しやがって」


 そう叫ぶ天馬の目は涙で滲んでいた。


 見たことのない表情に穂乃果は言葉が喉につっかえて口どもる。


【これはお前が望んだことだろ、よかったじゃねえかこれで主題歌はお前から別の人間に代わるだろうし、心置きなく引退できるぜ・・まあ生きて帰れたらだがな】


「これが秘密か・・拍子抜けする内容だな」


「あんたに何がわかるんだよ」


「一つ聞くが嫌ならなんで主題歌を受けた、受けておいてなぜ今頃引退を決意した」


「そ そそそそ…そうだよ 昔言ってたじゃん アニメの主題歌をやるのが夢だったって それにテレビでも連日取り上げてくれる今の環境も楽しいって」


【配信者前は歌い手だったそうだなぁ、仮面かぶって歌ってよぉ・・凄いな13歳で500万再生以上が当たり前だ、それから配信者になって主題歌担当でテレビでも引っ張りだこ、いやあ~反吐が出るほどの人生の成功者だなぁ】


「それなのになんで ライブとかスケジュールがいっぱいで配信できないから?」


「そんなことじゃない……あたいは・・ただ認めてほしいだけだ」


「え?」


「歌い手時代もそうだ、どいつもこいつも私を認めてくれなかった、「声が不快」「耳障り」「単純に下手」「不細工」だって。だから認めてもらえるように努力した、再生数が伸びれば認められるって思ってた、だけど認めることはなかったし、それどころかその声がどんどん大きく多くなった」


「・・・」


「だから歌い手やめて「スキップ」に入った、年齢も身長も顔も隠れて実力だけを見てくれると思った、だけどどいつもこいつも他の炎上で私を攻めて実力を認めない、それでも主題歌とかテレビで活躍すれば認めてくれるって・・本気で思って頑張ったなのに今だに「下手くそ」って声が私に来る」


「でも認めてくれる人の方が多いよ」


「それがなんだよ、毎日嫌な意見が私の目に入る、努力して結果を出せば、そういう意見は減ると思ってた。でも実際は違った。増えたんだ」


【悲劇のヒロインぶるなよ、そうなることはわかってたはずだぜぇ、犬を飼った後にクソの処理がないと思うのかよ、最初から分かってたことをグチグチ言うなよ】


「あたいは・・・ただ・・」


「ビーちゃん」


 歯を嚙みしめ下を向く、その姿に言葉を選んで話しかけようと穂乃花は口を開いた瞬間。


 バンバン


 クローシアが引き金を引き足を打ち抜いた。


「……え?」


「ぐあああああああ!!」


「穂乃花!!」


 叫び声をあげながら地べたに倒れ込みうずくまる。


「あ、あんた何して・・」


「忘れてない、これそう言うゲームよ、休戦だと勘違いしたのはこの馬鹿よ」


 そう言いながらまだ熱を持つ銃口を穂乃花の頭につきつける。


「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”」


「私から1つ助言しよう、どれだけ頑張っても君を認めない奴は認めない」


「あたいはたた実力を認めてほしかった、どんな人間よりも歌がうまくて人を楽しませる、そんな歌手になりたかったんだ」


「なら歌えば良いだろ」


「知った口を…楽しませるどころか批判ばかり来る、応援してくれる人もそう言う意見で心を痛めて楽しめない」


「だろうな誰も心の底から楽しめないさ、アーケーダーの言う事は正しい、すべてを受け止める土俵がないなら表舞台に立つべきじゃない、常に観客でいろその方が楽だぞ」


「黙れよ!!あんたに何がわかるんだよ」


「お前は殴りやすいサンドバッグだ、サンドバッグがどれだけ苦しいと叫んでも耳を傾けない」


「なんで殴られるのが当たり前になってんの、殴る奴が正しいことになってんの」


「知らんし興味もない、ただ1つお前に2つの選択肢をあげよう」


 苦しみ藻掻く穂乃花から銃口を離すと弾を込め、天馬の背後にあったカメラを撃ち落した。


【あ!?おい、ざけんな、何しやがる!!】


 天馬に巻き付けた糸を解きながら、その解いた糸を穂乃果に巻きつける。


【ふざけるな!!おい、こっちはこれで金稼いでんだぞ!!クローシス!!何カメラ壊したんだ!!おい…クソッタレ軍人!!】


「な、何を…」


「選択肢を与えよう、私と元に来るかこのまま死ぬか、選ばせてやろう」

どうも新ステージのクラコアで遊びたいのに全然クラコアが来ない作者です。私は最近のX-MENを追っているのでクラコアがステージで来たのが凄い嬉しかったんですよ。

ただ…まぁ全然来なかったんですけどね。

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