第206話 アーケード
着てる服を変えぬまま近くのコンビニで買い物を済ませると、お菓子やジュースやアイスが入ったビニール袋を持ちながらメフィストと凪は軽い雑談をしながら収録室へと続く廊下を歩いていた。
「新作ゲームやりたかったんだ、勿体ない実写で出ればよかったのに」
「それしたら変な手間がかかるかなーって、そう言えばファンさんって3D素材持ってたんですね、いつも2Dの配信ですよね」
[確かに変だな、家から出ないなら3D配信できなくないかい、それともあの部屋に配信用の機械があるのか]
「なぞだな、いつ作ったんだろう」
[そう言えばずっと気になってたんだけど、君・・人間じゃないんだな]
「そうなの?」
「そうだぞよくわかったな、見た目人間ほぼ変わらないしょ」
「あれかなホビットとか」
「ハハハ殺すぞ」
[魂の色を見るに・・サキュバス?いやこれは・・]
「ふふふ、吾輩はドラキュラ伯爵の息子とサキュバスクイーンの間の娘だぞ、どうだ凄いだろ吾輩を敬ってもいいのだぞ」
「・・ドラキュラ伯爵って実在したんだ」
「さてここが待合室だな、おい猫あけろ」
[僕は猫じゃないからな、龍滅郷の主が生み出し・・]
「そう言うの良いからはなく開けろ」
[はいはい]と軽く返事をしながらクラフトは待合室の扉をあけ2人は中に入るが待合室には誰もいなかった。
「あれ・・居ない」
「あれ?吾輩部屋間違えたかな」
「あのバッグ翼さんが持ってたやつだしここで会ってますよ」
部屋をキョロキョロ見ながら靴を脱いで中に入り取り敢えず荷物を机に置いた。
「5人全員居ると思うけど・・なんで誰もいないんだ」
「みんなトイレとか」
「そんなことあるか?」
[いや・・これはまずいかもな]
クラフトはそう言いながらカーテンを開くと窓に赤いピエロのイラストが描かれていた。
~~~~どこかの崩壊した街~~~~
「おい・・起きろ」
「ぜ 絶対に・・収録なんてしな・・ぐううううう」
「おきてええええ!!」
「うわあ!!」
瓦礫の上で眠っていた穂乃花は雷のような大声に驚いて飛び起き、不安定な足場につまづき頭から瓦礫に倒れ込む。
「い いってええ」
「大丈夫かよ」
金髪の女子が倒れ込んだ穂乃花に手を伸ばし起き上がらせ顔についた埃をハンカチで取る。
「あ すいませんなんだかって・・・誰だお前は」
「今日のコラボ相手だよ、昨日も共有サーバーであったろ」
「・・その声 我が友 ビーちゃんではないか」
「そのボケにあたいは無言で答えた方が良いのかい」
そう言いながらハンカチをポケットにしまう。
穂乃花の目の前に居るのは大人気配信者 天雷響の中の人。天雷は歌手顔負けの歌声の持ち主で、映画やアニメなどの曲を担当するほか最近投稿されたオリジナル曲は1000万再生突発しテレビでも連日取り上げられるほどの人気配信者である。
アバターと同じ黄色の髪に青い目をしており、見た目は18歳ぐらいでとても若々しく見える。
「は 初めまして その・・きょ今日はこここここkコラボを・・ってここどこ?収録現場?」
「んなわけあるかい、あたいも起きたらこんなところに居たんだ、なんか知らない」
「し 知らない・・です・・はい ご ごめんなさい」
「なんで謝んのよ」
下を向きながら距離を離す穂乃花だったが突然スピーカーが鳴り響き驚いて響に抱きつく。
「あびゃあああああああ なんか聞えた!! 聞えた聞こえたあああああ」
「ちょうるさいし抱きつくな」
【あ~あ~マイクチェックマイクチェック】
スピーカーから合成音声が鳴り廃墟中に声が響き渡る、響は声を聞こうと耳をすませるが穂乃花の絶叫が邪魔をして聞き取れず、穂乃花の声をふさぐ。
「うるさいから黙ってな」
【全員起きたようだな、今からてめぇらには命を懸けたゲームに参加してもらうぜ!!!】
「なんの冗談だい」
「これあれだよ デスゲームってやつだよね 絶対そうだよ」
【い~ま!!この崩壊した街には大量の殺人鬼がいててめぇらの命を狙ってるぜ、助かる道は2つこの崩壊した街からの脱出するか2時間殺されず生き延びること】
「おいこら ふざけるな なんでそんな意味わかんないことしないといけないんだ はなく家に帰せこの・・は 禿げ頭」
【おいおいさっきのルールを聞いて・・あ、いやてめぇらじゃなくて魔法少女に・・】
「な なんか変じゃない おーい頭大丈夫」
「これ別の場所に居る他の配信者と同時に説明してんのかな」
【ああ!!うるせえなもう聖徳太子じゃねんだよクソが、ビデオ再生にすればよかった、とにかくだてめぇらが生き残る道はこの二つだけだぜ、嫌でもこのゲームに参加するしかない】
「ふざけんなよ、なんであたい達がそんなゲームをしないといけないんだ」
【質問は受付ねーぜ、とにかく生きたきゃゲームに参加するしかねえぜ、ちなみに隠れてばかりだとつまんねえから10分経過ごとにてめぇらの個人情報を公開するぜ】
「「は!!」」
【本名、顔、体重に身長、住所、家族構成、ありとあらゆる個人情報を世界中に公開するぜ】
「な、なんでそんなことを」
「やめろよ変体クソ野郎 勝手につれてきておいて情報公開なんて」
【情報公開が嫌なら殺人鬼に殺されないように素早く出口を見つけるしかないぜ、だが情報公開を恐れないなら2時間隠れててもいいがその後がどうなるか楽しみだなぁ~、誹謗中傷の嵐なのは確定だなハハハハハ】
「こいつ」
【さて殺人鬼さんは我慢できないだろうし、そろそろゲームを開始するぜ!はたして今回は何人生き残れるのか楽しみだぜぇええええ】
どうもライバルズのアップデート待ちな作者です、凄いアップデートに時間がかかってます、現在夜の9時なんですがこの調子だとプレイできるのは10時とかになりそうな勢いです。
さて今回の後書きは…話の途中だから特に書く事がないと言ういつものやつです、敵の話を書こうとすればネタバレになるし、かと言って他のキャラクターに関しては書き尽くしていると
なので今回の後書きは一応書いておかないと誤解されそうなことを書いて終わりますね、今回の話で登場する配信者さんには元ネタは居ません、理由としてあまりそう言う配信者さんを見ない私が気軽にネタにするのは失礼だと思いいつもみたいに元ネタの人がいたりはしないです。