第194話 暴かれた作戦
~~~クライムスーパー~~~
現在大型スーパーでは複数人の私服警官がスーパーを全域に配置されていた。
凪とムイナは屋根の上に待機し、ガラス張り天井からスーパー内部を監視している。ムイナはガラス越しに中を見ながらヘッドリスプレイ付きのヘルメットでスーパーの監視カメラを違法に見ているとボーっと一点を見つめている凪が目に入った。
ムイナは驚かせないようにゆっくりと凪の視界に手を伸ばすと手を振る。
「え、どうしましたムイナさん」
「今日ずっと心ここにあらずって感じだよ、何かあったの暇だし話でも聞こうか」
「・・・そのムイナさんは…その自分が戦ってる人に同情したりしたことあります」
「あるよ何度も」
「迷ったりとかしなかったんですか」
「したら人が死んだ」
「え?」
驚いた表情を浮かべた凪の目をヘルメット越しにしっかり見ながら話し出す。
「ある発電所を作るために無理矢理や立ち退きを余儀された村があった、村長が不審死してトラックが家に突っ込んだり、無理な立退が行われ、一つの家族は両親が死んで女は両足を失った、その復讐に発電所と当時の代表者を狙った」
「酷い話ですね」
「私は彼女と戦ったけど、ほんの少し同情して彼女に隙を与えた、その結果彼女は発電所で自爆して大規模な停電を起こした」
「…でも……それは…」
「死んだのが彼女だけなら幸福だった、エスカレーターが突然止まって子供が怪我して、病院の電気が消えて手術中の女性が死んで、人工呼吸器が止まって老人や子供が死んだ」
「…………」
「同情して悩んでいる間に同情してる人もそうじゃない人も失う、私が殴ってる人がが悲しかったり苦しかったりしているのは理解してる、けどその痛みで誰かが傷つくなら私は容赦しない」
「そう…ですよね、敵に同情なんて馬鹿馬鹿しいですよね」
「そうじゃないよ、誰かを傷つけないなら私は同情してもいいと思う、泣いてるなら一緒に泣いたり、苦しいなら隣に居たり、そう言う優しさは必要だと思うよ」
「なら俺の作品にも同情してくれるか」
2人の背後から男の声が聞こえ、2人が振り返る間もなく泥だらけの手に頭を掴まれそのままガラスに叩きつけられ、ガラスが割れ頭に破片が突き刺さるのも気にも留めず男は掴んだまま一緒に天井から落下する。
「な、なんで!!」
「メーデーメーデー、泥田坊がこっちに来た・・っておーいポリスメン」
ムイナが警察無線に連絡を入れるが炎二以外の警官と連絡が繋がらない、すぐさま目に見える位置にいるはずの警官に目線を向けると全身を泥に包まれ動けなくなっていた。
「なんで、どうしてここが」
「貴様ら凡人の考えなぞ、手に取るように丸わかりだ!!」
ドン!! 大きな泥の塊とそれに掴まれた2人が地面に叩きつけられ、スーパー全体が揺れ悲鳴が鳴り響く。
軽く脳が揺さぶられ、骨が折れ耐え難い吐き気を堪えられなかった凪は血反吐共に吐瀉物を口から吐き出す、そんな凪の口にブラザーが泥を流し込むがムイナがブラザーの手を振り払い、近くのショッピングカートを投げつけるがカートは泥の体に吸い込まれるように消える。
「うわ・・まじか」
「ウぅウ””!!」
「テメエのありとあらゆる臓器全てを泥に溢れさせてやるよ」
泥が臓器に侵食し破裂しそうになるなか凪は腰につけた緑の小さな斧をバンドにかざし元の大きさののデッドマックスに変えると斧を振るいブラザーの頭を切り落とし、近くの観葉植物を斧の能力で急成長させ根を操作して自分の体に絡ませると根に体を引っ張られブラザーから距離を離す。
「逃がすか」
「ねえこっちむきなよドロヌーバ」
凪の方を向いていたブラザーに消火器が投げ込まれブラザーの目の前で破裂し粉末消火剤が周囲にばらまかれる、消火剤が煙幕のように広がりブラザーは勘を頼りに凪に向かって泥を投げつけるがムイナが投げたカートが飛び出し泥を引き飛ばす。
「邪魔を・・す」
ムイナのほうを振り返るブラザーに謎の袋が投げ込まれ、咄嗟にその袋を攻撃すると袋の中の粉末が周囲に舞い悪い視界はさらに悪くなる。
「・・芸術的じゃないな」
「そうかな、固まる男ってタイトルで売れたりしない、1億は行くと思うんだよね」
「ずいぶん余裕があるな、炎二がここに来るには5分はかかるしヒーローも来るには時間がかかるぞ、あ、そうか余裕じゃないな貴様は余裕のふりがうまいだけだな」
「別に余裕はあるよ奇襲を仕掛けられた所で対策はできてるもんね」
そう言いながら粉末の入った袋を何個も投げつけブラザーを攻撃する、そうしている間に凪は泥を吐き出しエレベーターで二階に上がり辺りを見渡しながら走る。
「いったいどこに・・」
そう言いながら周囲を見渡し才木を探す、ムイナが提案した作戦はムイナが時間を稼いでいる間に本体を探し出すこと、才木本人に体を泥にする能力はないあくまで出来るのは泥の生成と操作だけ、となれば戦っているブラザーは偽物で本物はどこか離れたところで操作している。
学校の時は恐らく人質の中に隠れて操作していたはず、今回も人質の中かどこかに隠れている、そのどこかに居る本物を探し出せば勝てる、そのため手当たり次第に探しているがどこにもそれらしい姿はない。
どこを探しても見つからず膝に手を置き一呼吸して考え直す。
「いや、もしかしてスーパーの中じゃない、スーパーの中なら警察の皆さんが見つけてるはず、それにスーパーの中に居て屋根に居る私達を見つけられるわけがない、と言うことは・・」
凪は空を飛び割れた天井から外に出ると辺りを見渡すとフードに身を隠す何かが天井からスーパーを見ていた、何かの周囲には泥がまとわりついており、あれが本体だと確信した凪は斧を向けながら物陰から飛びかかる。
「見つけた!!」
斧の力で植物を生やしツタや根で何を拘束し首元で寸止めするように斧を振るう、しかし斧を振った風圧でフードが取れると凪は驚き斧を止める。
「え、なに・・これ」
凪の前には本物の才木ではなくフードを被った泥で作られた人形がおり、凪は唖然として人形を見ていると泥の人形が突然動き出し凪の首を絞める。
「ウ””どう・・して」
人形はそのまま足元のガラスに凪を叩きつけガラスを割り凪を屋根から突き落とす。
どうも免許更新の新しい写真撮影の時全身白服で行ったせいか滅茶苦茶反射した作者です、なんかですね右肩ら辺がですね物凄く白いんですよね滅茶苦茶反射してる。
たかが免許更新と甘くみてましたが地獄でした、想像以上に人がいた、教習所場のサーキットがあるんですが駐車場が足りなくてそのサーキットに車を止めてました、サーキットが満車になるほどの人が来てましたし、初回だったので2時間の講習があって辛かったです。
多少の居眠りには目を瞑るとは言ってましたが、酷かった場合免許取り消しらしいですよ、車で来た人終わりですよ、まぁ流石に取り消しになった人は居なかったですけどね。